コントラスト
白菜を切る。
大根を切る。
人参を切る。
豆腐を切る。
肉を切る。
入居者・利用者が、包丁を持って食材を切る場面が毎食あります。
自分達が食べる食事を、「有する能力に応じ」自分達で調理をされている訳ですが、その環境設定が大切だったりします。
切るには「まな板」と「包丁」が必要ですが、この組合せはいかがでしょうか?
そうです。
緑の食材に緑のまな板。
コントラストが問題ですね。
まな板の色は「白」「ピンク」「オレンジ」「グリーン」「黒」等があります。
なぜ色々な色があるのでしょう。
食材×まな板の色の組合せができるようにしているのです。
白いまな板で、大根、たまねぎ、豆腐
オレンジ色のまな板で、人参
ピンク色のまな板で、肉
グリーンのまな板で、緑色の野菜
こんな組合せを時々目にします。
まな板と食材が同色系だと、指を切るリスクが高くなるかも知れません。
サクサクできる方はいいかも知れませんが、中には目が見えにくかったり、指や腕の動きが鈍かったりする方も包丁を使います。
そんな時には食材とまな板のコントラストに配慮できるといいですね。
生活支援は奥が深く、範囲も広いですね。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
訓練
本日は訓練なり。
夜間火災を想定した非難訓練を実施しました。
毎月やらねば! と言ったものの、そこまでできていないのが現状です。
ディズニーランドはパーク内のどこかで2日に1回、年180回も訓練を行っているそうな。
物品も動きも、日ごろからの備えは大切ですので、なるべく頻度多くやりたいものです。
「火事だ~」
訓練の声かけにテンション上がったのか出血(鼻血)騒ぎも勃発。
来月 3.11には、地震想定で訓練を行いたいと思います。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
滝子のお笑い担当が避難訓練をすると・・
なにやら笑えてきて、緊張感がありませんでした。。。
挑みに拍手(後編)
(前回の続き)
フロアリーダーが音頭をとり「生活支援」への挑みを始めたそうです。
スタッフも入居者も混乱の中一丸となり進まれたようです。
その内容を報告会で報告されました。
・ユニットの職員で意見を出し合った。
・いろんな意味で「自分達のことは自分達で」というスタイルが定着してきた。
・職員がすぐに手を出してしまうのではなくやっていただく。
・入居者様の「まだまだできるんだ」という自信を回復するということを一緒に感じ、喜ぶ。
・最初は不満とか腹を立てる方がいたりと大変だったが、回を重ねていくうちに自然に自分の食事は自分で取りに行くことができるようになった。
・持っている能力にも再発見できた。
・今回の実習を通して、ユニット内の支援の方法も大きく変化しました。
などなど、大きな変化が出たそうです。
素敵ですね。
お茶や味噌汁は自分達でついでもらおう!!
最初は文句言われる方もできない方の面倒をみて下さるのが自然となりました。
皆が動くと自分もしなくちゃいけないのかしら・・
そんな入居者さん同士の「相乗効果」もあり皆さんが進んで「なにかやる事ある?」と言われる。
生活空間に「自分の事は自分でやろう」という風がフワっと吹き始めたのだと思います。
調理をしているとレクをやっている暇もない程で食べるという生活の習慣がついてきたように感じます。
あらかじめ決まってたメニューも皆で考えようとなり、「それならこうしたほうがいい」等知恵の宝庫に関心するばかりです。
これからもできる事から少しずつ増やしていきたいと思います。
こんなコメントで締めくくられていました。
不安や大変さがある中、挑んでいった岩倉市のグループホームのリーダー佐藤さんとスタッフさん達に拍手ですね☆
「挑めば必ず響く」
これは諦めずに挑んだ方に訪れる仕事のおもしろさ・大変さ・大切さ。
そして、認知症という状態にある方の「生きる姿」の変化。
こればかりは挑まないと味わえない感覚なのかも知れません。
共に挑み続けていきましょう。
「自分の力を使って生きる」のが人ですから。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
今日本屋に寄った時、ふと目がいきました。
やっぱり目立ちますね。
施設に一冊「大逆転の痴呆ケア」
長谷川和夫さんの本と並んでました(笑)
挑みに拍手 (前編)
「うちのホームでは できるわけない」
岩倉市のあるグループホームのスタッフの皆さん?の当時の率直な感想だったそうです。
認知症関係の研修の実習計画書に、コメントをさせて頂いたのがきっかけでした。
(研修参加者が定めた実習の取り組み目標)
入居者様の全体的な筋力、体力低下が著しくみられる事に懸念を感じる。
レクリエーションや家事活動などの生活支援、さらに各個人に対するアプローチを見つめなおす実習としたい。(省略・簡略化)
当時この取り組みに対して、以下のようなコメントをさせて頂きました。↓↓
「筋力・体力・意欲低下が気になるとのことですが、それは現在行っているレクや運動を行っている上であれば、根本的な改善が必要になるのではと感じます。
「生活支援」を掲げるのであれば、生活とは自分の力を使って生きる事という基本を丁寧に日常的に行う事が必要かと思います。
食べたいものを考え、それに必要な食材を買出しに行き、調理を行い、片付けを行い、掃除や洗濯を行いといった暮らしの基本をどれだけ自分の力を使ってやれるように支援するか。
そのような流れで組み立てると、レクや運動を行う時間はなくなりますし、それを行わなくてもそれ以上に必然的に体や脳を使う機会が出てきます。
日常的に行われる必然的な外出支援から詰めていくのが生活支援と呼べるのではないでしょうか。そのあたりを皆で話し合い、アプローチしてみてはいかがでしょうか」(一部省略)と。
それに対して冒頭のコメントや 、「全否定されてしまいました」といったマイナスの感想が出てきたそうです。
ここまではよくある話なのかも知れません。
「自分のところではできない」「自分とは関係ない」「無理だ」「大変だ」・・
現状できあがってしまっている流れを変えるのは相当しんどい事です。
しかし、ここのグループホームの素晴らしい所は、ここから「挑み」があったことです。
(長くなってきたので次回へ続きます)
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
入院中に食事をとる意欲がなくなり、検査しても原因分からず。
病院も困ってしまい退院となりましたが、ホームへ戻り「ラーメン食べたい!」
生活感って大切ですね☆
介護施設 頑張ろう!
「私達の暮らし」の対極にあるのは「刑務所」ではないか。
和田の研修で聞いた事がある人もいると思います。
そこに最低限の人権?はあっても、自由やプライバシーなどはないでしょう。
当然とは言えども、相当過酷な環境だと想像していました・・
ところが、「高齢の受刑者が急増」とニュースを見てびっくり。
「刑務所個室にベッドもテレビも。 高齢化考慮し旭川で導入」とありました。
室内写真を見たい方はインターネットで調べてみて下さい。
なかなかの部屋です。
まだ一部だとは思いますが、刑務所内は介護施設さながらの状況となっているそうです。
6人部屋とかもありますが個室もあります。
テレビに木製ベッド。
テーブルに椅子。お湯ポットが置いてあったり。
洗面に、少しプライバシーに配慮された洋式トイレ。
食事は3食決まった時間に出ます。
正月にはおせちも出ます。
刻み食等、状態に合わせた食形態や、糖尿病対応の治療食もあります。
健康チェックあり。
体調によっては診察できる所があったり、一般の病院へ付き添いつきで受診したり。
昼間は簡単な軽作業があります。
車椅子や歩行器を使って作業場へ移動します。
友人と井戸端会議してたり、転倒予防のための柔軟体操があったり・・なんでもありそうです。
(高齢受刑者の場合です)
そこにいる意味・立場こそ違えど、暮らしの実態はどうなのだろうか。
対極にあるはずなのに・・
同じような・・・
負けている?ような・・・
いやいやそんなことがあってはいけません。
主体性は尊重されるのか?
外に自由に出れるのか?
買い物に行けるのか?
食べたい物を食べれるのか?
自由はあるか?
選択権はあるか?
環境は清潔になっているか?
人としての生活を追及しようとしているか?
刑務所暮らしに負けてはいないのか?
介護報酬改定で下げられる一方でいいのか?
私達の専門性とは何なのか?
専門職として、自問自答せねばなりませんね。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
変化
立春だった先日。
滝子にとって今年初の行方不明者が出ました。
今回も施設スタッフの捜索に加え、警察にも協力を依頼したのですが、その時のやりとりの一コマ。
「Nさん 何回目だっけ?」
すっかり有名人。
そのやりとりからあるシーンを思い出しました。
10年前になるでしょうか。
昔やっていたデイサービスから出られて迷子になられた方がみえました。
警察から発見の連絡を頂き、署に伺うとご主人も来られていました。
警察に保護され少し戸惑っているご本人やご家族、施設スタッフの前で大声で言ったのです。
「自分で帰れないんだから、高い塀で囲って出られないようにしないといかんわ!」
怯えていたご本人。
「何か違う」と憤りを覚えた自分。
あれから10年。
新オレンジプランで国家戦略となりました。
警察のご本人に対する対応、言動も変化しています。
認知症という状態にある方々にもようやく「人権」「市民権」が訪れようとしているのでしょうか。
もうひと踏ん張りして、社会からの見る目、見られる目を変えていかねばなりませんね。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
親切に対応して頂いているのに、怒られているように見えますね・・
怒られるイメージしかないので、こちらが警察の方にビビッているのかも知れません。笑
泊まってきゃー
「自宅で暮らしたい」を応援する切り札【小規模多機能型居宅介護】
通いを中心に、泊まりや訪問を組み合わせ、利用する方や家族にとって必要な支援を行います。
「こんな事をやってくれたら・・」
「あんな事ができたら・・・」
「こんな」「あんな」を可能な限り提供し、「そんなこともしてくれるなら、もう少し自宅で頑張れるかな」を支えたいと思っています。
そんな小規模多機能ですが、一つの特徴は「ケアマネ」を事業所の中に配置していること。
このことにより、臨機応変にサービス提供を組み替えたり、変更しやすくなっています。
つまり、必要に応じて「通い」「訪問」「宿泊」を、家族都合や事業所判断でいきなり組み込む事ができたりします。
例えば・・
○家族の都合に合わせ、電話一本で夕食後まで滞在することができる
○朝の迎え時に家を出れなくても、昼に再度迎えに行く
○体調を崩し入院された時に病院へ訪問し、必要なものを届ける
○通院の付き添いをする
○利用予定なくても、急に利用できる(定員に空きがあれば)
○体調悪く夜間1人が心配な時は、泊まってもらう(宿泊室に空きがあれば)
という事で、昨夜は「たまたま体調の悪い独居の利用者さんを自宅で1人は心配だ・・」
となり、夜に職員が自宅へ訪れ、「今日、泊まりにきてよ~」と口説きに行っていました。
最近では、通い続け見慣れた風景、見慣れた職員のいる環境の中、スムーズに宿泊されるとの事。
「さて、歯を磨いて寝るとしますか」
突然訪れる不安や、不安定な状況がある時の「安心感」って大切ですね☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
外食から学ぶ
グループホーム2階の後藤です。
2階では先日、夕食に名古屋メシの代表格、手羽先を食べに行きました。
写真はその時の様子です。↓
とりあえずビール
とりあえずソフトドリンク
とりあえず日本酒
それぞれ飲みたいものを選んで乾杯!
さぁみんなで取り分けよう!
団体様の定番でしょうか?人数で割り切れないとなると、遠慮のカタマリが残ります。
「骨あるよ?」と心配げな職員を余所目に、手羽先をほおばってます。
器用に食べておられました。いらぬおせっかい失礼しました。
飲み物のおかわり相談。
「もう1杯いく?」「そうやなぁ」
食べ物も頼んじゃおう。「これがええかな?」
以前から、「入居者が外食にでも行けたらなぁ」という他の職員の思いがあったなかで、入居者ご自身も、外で食べたいものをうかがえばあれやこれやと色んな思いを聞かせてくれました(本当はカニを食べつくしたかったそうですが、予算的に厳しく。。。いつか必ず行きましょう!)。
支援や介助を要する方が複数人で外食する、正直簡単なことではありません。移動手段・予算・持ち物・目的地の情報・職員の配置等、あらかじめ準備が必要です。
どの場面で支援や介助を要することになりそうか、出来る限り予測もしておくことが重要です。そんな不慣れで難しいことであっても「無理・できない」が先行せず、どうすれば入居者の思いが叶うのかを前向きに考えていったことが今回の実現につながったのだと感じます。
「歳をとり、色んな病気を抱え、いつ何時どんな状態に陥るかもわからない入居者の思いや願いを叶えられる可能性は、自分達が感じているよりずっと低い。
だからこそ早く思いや願いに応えていきたい。」
同じフロアの職員がこのような気持ちを打ち明けてくれました。入居者の思いや願いに、僕も熱い気持ちを抱きながら支援していきたいです。
グループホーム滝子通一丁目 二階 後藤 欣大
皆で寄せ合う
先日のフロア会議の様子。
会議では色々な事が盛り込まれます。
管理者からの伝達やメッセージから始まり、タイムリーな課題、全体や個別のあれやこれや検討事項。
今回は後半で「事故検討」に時間を割く事になりました。
そこで登場したのが・・・
参加職員全員のアイディアを引き出し、皆で考え意見を述べ合う「BS法」と言われる手法です。
今月より、1Fリーダーが「認知症介護実践者研修」へ参加しているのですが、その中で学んできた手法です。
順番に自分の考え・アイディアを述べ合い「ワイワイ」と。
会議は色々な事柄を確認・共有・決定の場であります。
特に24時間体制の交代勤務において、皆で顔を揃える会議は大切な時間です。
しかし、会議の最低限の目的を達成しながらも大切にしたい事は「士気を上げる」「チームワークを作る」事ではないでしょうか。
色々な決まりごとや徹底事項が決まっても、個人やチームに活気がなければ不徹底やミスの連発になるでしょう。
そのような視点で今回の会議をみると事務的な内容はまだまだ・・
でも「明日からも頑張ろう!」といった表情が見て取れ、有意義な時間だったと思います。
このまま、士気を維持・高めて、挑み続ける姿勢を大切にできたらいいですね。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
【認知症関連番組のお知らせ】
・NHK Eテレ 午後8時から
・再放送翌週 午後1時5分から。
ハートネットTVの番組がシリーズ認知症 ”わたし”から始まる
第1回:私たちが声を上げた理由
(ワーキンググループの話です)
http://www.nhk.or.jp/heart-net/tv/calendar/2015-02/03.html
第2回:自分らしく生きるために
(BLG!などが紹介されます)
http://www.nhk.or.jp/heart-net/tv/calendar/2015-02/04.html
第3回:あなたに知ってもらいたい―当事者との対話からー
(先日収録したカフェです)
http://www.nhk.or.jp/heart-net/tv/calendar/2015-02/05.html
入職歓迎、卒業祝い会
本日、波の女に1月に入った人、1月末で卒業する人の歓送迎会が行われました。
安岡君。これから頼みます。
奥村君。波の女卒業おめでとう。
更に社会貢献できるよう、これからも頑張って下さい。
これからも「波の女スピリット」を胸に、新体制で頑張っていきましょ〜。
全国の皆様。叱咤激励よろしくお願いします。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
認知症対策の国家戦略が昨日発表され、オレンジプランも見直しになるとの事。
いよいよ認知症対応国家の第1歩。内容はまだまだ。でも始まりの1歩は大切ですからね。
皆で感心を寄せ、社会に情報発信していきましょう☆