ありがとうございました
開設当初からの入居者のIさんがホームで息を引き取りました。
入居7年超え
享年96歳
ご遺体はリビング横の事務所に安置させて頂き、
入居者、職員で故人を偲ぶ会を開催させて頂きました。
翌朝の告別式、出棺も入居者と職員による、
暖かい手作り感のある空間時間だったと思います。
出発の際には、近隣の方も出てこられました。
みんなに見送られました。
いろいろ反省点は残りますが、
他入居者とスタッフと過ごした7年間
悪くはなかったのではないでしょうか。
といってもそれを決めるのは本人ですが。
どうだったか聞いてみたいものです。
基本、生きている間に尽力する仕事なので、
亡くなってしまったらあまりやれる事はありません。
あとは、故人の生きざま人間関係が後押し、
送り出しをしてくれます。
亡くなってしまった後にあるのは、
入っていた器としての肉体だけで、
見ていてもそこにはもういないように感じます。
それよりも、解き放たれて自由に飛び回っている
Iさんを感じます。
Iさんはいつもまわりにいるし、
僕らもいつかは通る道です。
「お疲れ様です」
「ありがとう」
安らかに逝けて
「よかったね」
僕らはこの7年間の尽力があればこその、
かけれる言葉なのだと思います。
「スタッフの皆さんお疲れ様」
「Iさん 行ってらっしゃい」
僕らは、また今日からの一日一日を積み上げていきます。
関わる方々の最後のその時まで。
ご縁を頂き、ありがとうございました。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
逆の視点
脳が病気になって不具合がおきると、
暮らしの中の行為や他者との関係の中で、
ズレが増えていくことになります。
ズレに直面した方は、「困った人」というレッテルを
貼ってしまう事がよくあります。
あくまでも、脳が壊れていない人達にとっての
常識やルールや価値観に「合わない」「合わせられない」と
いう自分都合による表現なのだと思います。
脳が不本意ながら調子悪くなってしまった方々にとっては、
逆に私達が「おかしな人」と見られていることでしょう。
これは僕ら専門職にだって起こる現象です。
このズレは病気によって起こるもので、
この病気は、基本的に進行するもので、
薬や治療がなかなか難しいのが現状です。
だとすれば、どちらかがどちらかに合わせることが
必要になってきます。
そうです、脳が壊れていない方が合わせるのが、
とても大切なのです。
その時の視点で大切なのが、
「困った人」
ではなく
「困ってる人」
という視点だと思います。
困ってる人には手を貸す
その方の立場で考える
その方の気持ちを想像できる
そんな普段、私達があたりまえにしている事と
同じ事を、「ズレ」が起こったときにしようと
する事が大切です。
困っている方に手を差し伸べる
それも専門職、プロとして関わり、汲み取り、応援していく
そんな当たり前の構図がなかなか難しい
仕事ですが、その原点を忘れてはいけないのだと思います。
自分の価値観、負荷、負担に惑わされないように
自分を律していきたいものですね☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
必需品
滝子の施設では、洗面所は共有です。
造りは写真の通り、昔どっかで使った事のあるようなタイプです。
利点は、もたれかかりながら両手を使えるという事。
手や顔洗ったり、歯磨きしたり。
鏡を見ながら身だしなみをしたり。
写真の鈴木さんはつかまり立ちはできますが、あまり歩けません。
一人で歩いていたら、確実に転んでしまいます。
そんな方でも、立って、両手を使っての生活行為は、
日常的によくあるのですが、そんな時にこの洗面所のへりの高さが
とても役に立ちます。
立つのも歩くのも難しくなっても、「自分の事は自分でできるように」を
応援する際に、この洗面台はとても役に立っています。
敬之さん。
立ち続けましょうね☆
生きていきましょうね☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
祝☆特報☆
先日、滝子通一丁目福祉施設の開設メンバーの一人、
榊原さんの結婚式がありました。
☆おめでとうございます☆
彼女は、控えめな職員で、
どちらかといえば、裏方?、縁の下の力持ち?的な
存在なのですが、表向きにはグループホームの計画作成担当者
も担っていますし、重要な仕事を現在もこなしています。
☆感謝☆
いつもカメラを向けると反射的に顔を伏せるしぐさをするのですが、
今回は「主役」です。
それもとても素敵な花嫁です。
輝いていました☆☆
大変なこともありますが、現場でも、人生でも
輝いている彼女の雰囲気を共有して頂きたく、
いくつか見て頂きたいと思います。
でも控えめな彼女に配慮してあえて、
被写体小さめ画像にさせて頂きます♪
雰囲気をどうぞ☆
彼女に祝福を☆
おめでとうございます!
(おまけ)
グループホームの責任者。 式よりビールの岡田と、
我らが 和田行男
スピーチで歌ってます♪
何しに来たのやら・・汗
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
次のブログがアップされる頃(20日)、熊本にいます。
災害支援法人ネットワーク 通称「おせっかいネット」
の会合です。学び、交流を深めてきます~☆
帰りたいよねぇ~
自宅にて転倒、骨折されて入院されていたKさん。
退院までこぎつけたものの、独居の方なので、
もう少し歩行の状態を改善したり、対策をあれこれしないと危険
という事で、病院から小規模の日中は通いサービス、
夜は宿泊サービス利用でいく事になりました。
昨日が利用再開初日でしたが、通いの方が帰られると、
「帰りたい」とそわそわ。
宿泊中も環境の変化もあり、なかなか寝れない状態との事。
本日2回目の夜を自分が夜勤で担当となりました。
夕方くらいから、やはり「帰りたい」と申し出ありました。
こんな時はどんなアプローチが本人にとっていいのでしょう?
とりあえず、
「帰りたいですよねぇ~」と共感
次に
「でもkさん今日はここに泊まりです」
とストレートに現実をお伝えしました。
当然、「え!?」となりますので、
その理由をお伝えします。
「自宅の中を、Kさんが帰れるように準備をしています」
「もう少し時間くださいね」
とお伝えすると、とりあえずその場は納得。
「早く帰れるように急ぎますね」と、
最後に気持ちを少し汲み取ります。
しかし記憶障害や、帰りたいという切実な思いが勝り、
5分後には「帰れんの?」とそわそわ。
再び同じアプローチを繰り返す事、延べ3回?4回?で
ここに泊まる事を理解といいますか、
気持ちに折り合いをつけて頂けたのだと思いますが、
「帰りたい」「帰れんの?」という言動は止まり、
しばらくすると、「部屋で寝るね」と横になられました。
そのあとも、しっかり寝られています。
クラブ滝子再開2日目という事で、日中の活動や関係性が、
戻りつつある事。昨夜あまり寝れていない事。
も重なっての事だと思いますが、
つらい、理解しがたい状況の中で、状況も自分自身にも
折り合いをつけれた事もあると思います。
人はそうやって様々な困難な状況に直面しても、
仕方ないな、しょうがないな、と
どこか自分に言い聞かせ、折り合いをつけながら
生きていく生き物なのでしょう。
たとえ認知症があっても。
その覚悟といいますか、受け入れをしながら
新しい環境の中で適応しようとされる姿には脱帽です。
そして「帰りたい」という気持ちに応える事ができるよう、
こちらも段取りをしっかり進めたいと思います。
一緒にがんばりましょうね。Kさん。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
見えない広がり
昨日見学者がみえました。
兄弟や連れ合いの方々がみえたのですが、両親が要介護状態で、
その夫の方に認知症があり、この先グループホームを
使う事を考えているとの事。
実際、いくつか入居型の介護施設をみてきたけど、
「ここは明るい」
「利用者(入居者)が活動的」
「見てきたところは静かに座っているだけだった」
との事。
あ、決して自分達の仕事を自慢しているわけではありません。汗
自立支援、生活支援にも、様々なリスクがあります。
それを伝え、ぜひ色々な施設を見て、望む姿を応援してくれる施設
と共に歩めるといいですね。とご案内させて頂きました。
最期に、「どうでしたか?」と伺うと、
「ケアマネさん一押しだったので来れてよかったです」
とお言葉を頂け、嬉しくなりました。
地域包括支援センターや居宅介護支援事業所の方々から、
「認知症への対応がいい施設」(実際はまだまだな事も多いですよ)
と認知されている雰囲気は、時々色々な場面で感じるのですが、
昨日の一コマでもそれを感じれました。
日頃から、開設より、ずっと職員のみなで積み上げてきた、
到達点としてはまずますだなと思います。
このまま地域のために、国民のために、
ご本人のために、みんなで頑張っていきたいと思います☆
地域の関係者の皆様、いつもありがとうございます!
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
変われるよ
寒の戻り
花冷えが続いた名古屋ですが、
本日よりようやく暖かくなってきました☆
利用者さんからも、「今日だったやよかったなぁ」と
声が聞こえてきましたので、
明日、再び繰り出そうかと思っています♪
さて、本日朝にお迎えしたMさんですが、
準備万端でサッと出てこられ、車に乗り込むや否や、
「今日もよろしくお願いします。
友達と会えるのもうれしいし、
車に乗せてもらえるし、本当に
行けるのが楽しみです」と笑顔。
いやいや、
最初の頃は気が進まないし、行きたくないし、
娘に無理やり行かされている感たっぷりだったのに・・・
「自分でやれてますから大丈夫です!」
と行きたくないオーラー全開だったMさん。
今では利用日を増やしても、喜ばれる状況となりました。
どんどん変化していきますね。
「一人でおっても寂しいで」と、
社会参加、他者との交流という面の課題はクリアできているようです。
「友達と会えるのが・・」
って感覚や実感をもってもらえたのはなによりです。
「自分の事は自分でできるように」
「互いに助け合っていけるように」
「社会とつながっていけるように」
波の女の理念に沿ったアプローチと、
そのような姿に変化してきているのも、
チームで仕事ができているという事なのだと思います。
人って変化できるって素敵ですよね☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治