ケアマネ修行②
こんにちは、クラブ滝子の山本です。
大きな台風がきていましたが、お住まいの地域は大丈夫でしたか?
クラブでは飛ばされそうな物を利用者さんと片付けては「何かあるの?」の繰り返しでした。
短期記憶に障がいのある方は、テレビの情報があっても忘れてしまうので、特に通いの方には注意が必要だと改めて思いました。
さて、ケアマネ修行の続きを紹介させて頂きます。
広島にお邪魔していた期間は3週間でしたが、沢山の方々と関わらせて頂きました。
私がお邪魔していた期間は特に新規申し込みの方が多く、書類、利用者さんとの面談、新規ケアプランの作り方、施設利用の選び方など様々な事を教えて頂きました。運もよく、福祉用具の業者さんとも話をさせて頂いて、ケアマネとは違う視点のお話も聞くことができました。
基本ケアマネは御家族、利用者さん、事業者さんとは中立の立場でいなければいけなく、色んな立場の方からの話を聞いて誰に不利益があってもいけない状態にもっていく(不測の事態を除いて)必要があります。
私は10年間施設内職員として働いているため、考え方がやはり利用者さんに偏ってしまいがちですが、御家族の状況・意向も汲んでいかなければなりません。
練習で立てたケアプランも、その傾向が強く改めて「中立の立場」の難しさをひしひしと感じました。
利用者さんが「自立した日常生活を送れる」も必要ですが、御家族にいかに負担をかけずに自宅での生活を継続していけるかも大事です。
そして、立てたケアプランの具体的内容を満たしてくれる事業者選びもかなり重要だと分かりました。
自宅で一人で外に出れるように、外歩行のリハビリを行っている事業所を探したり、火の後始末や調理の仕方を忘れないように調理支援している事業所を探したり、と利用者さんそれぞれに必要な支援が出来る事業所を把握するのもケアマネの大事な仕事です。
実際、名古屋でどんな事業所があるのか、名古屋市がどのような地域支援事業を行っているのか、福祉事業があるのか、私は全く知りませんでした。
施設内で働いているから、自分の施設のことが分かっていればいいと思っていた事に対しての反省と、まだ勉強しなければいけないことが山のようにあるんだ!という驚きで一杯です。
そして、少しだけ苦手意識のあったケアマネの仕事が、今回の研修でとてもやりがいのある仕事だと感じ、いつかケアマネとしても働いてみたいと思えるようになりました!
3週間も施設外研修の機会を頂けて、会社と仲間に感謝でいっぱいです!
この勉強の成果を会社や地域の方々に沢山返していけるように、これからも日々奮闘したいと思います。
小規模多機能型居宅介護・クラブ滝子 山本 裕子
施設内交流
1階の入居者さんが、2階へ行く、過ごす。
2階の入居者さんが、1階や3階へ行く、過ごす。
3階の利用者さんが、2階や1階へ行く、過ごす。
施設外に出る事も応援していますが、施設内で動く機会、交流する機会も結構あります。
異なるフロアからの訪問を歓迎される場面もみえますが、中には「また来た!」と敬遠されてしまう方もみえるのも事実です。
そのような方も、視点、支援の方法によって、プラスに持っていけるようにアプローチすることが大切なのではないでしょうか。
写真の男性は、「また来た!」と言われてしまう方です。
しかし、ご覧のように来られたタイミングに合わせて、掃除をお願いしてみました。
周りの方々の反応は「あれま。すみませんね~」と笑顔と感謝。
スタッフ持のっていき方は大切ですね。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
台風が近づいている最中でミスマッチな報告ですが、先週京都の金閣寺へ行ってきました。
先月の奈良に続き、300㎞移動です。
皆さん、お達者です。
世の中そんなに悪くない
3階シリーズが続いておりますが
続きまして3階小規模多機能町上です。
と書くと何か小規模で多機能な人だと思われそうなので、小規模多機能型居宅介護・クラブ滝子の介護職員町上です。
先日社用車のメンテナンスのため外出する用事があり、利用者Aさんにお声をかけて車で30分ほどかかる営業所まで一緒に同行していただきました。
波の女では十分な運転経験を積んだ介護職員が、日々送迎で車を使用しますが、その車両のメンテナンスを地域のご縁がある車屋さんにお願いしています。
Aさん、体は大変お元気ですが、上手く言葉で表現することが難しく、文字にすると
「#さ$とう%ま&まですか?」
という感じです。
知識や経験がない方が突然話しかけられると、びっくりされるのではないかと思います。
また、気持ちや行動が急に変化することが頻繁に現われ、業界用語でいう離設欲求(9月18日19日の当ブログ参照、パソコンの漢字変換でもやっぱり出てこないですね)の高い方で、行方不明になるリスクを減らすために常に腰にGPSを装着しています。
他の方と比べ、外出支援のハードルが高い方です。
なぜAさんに同行をお願いしたかというと、
1 いつも外に出ていこうとされるのなら、可能な限り少しでもその気持ちに応えるため
→外出ドライブは楽しんでいただけたようです
2 施設内ではなく、職員と1対1で施設から離れた所になると、どのように行動が変化するのか見極めるため
→この時は営業所でコーヒーを出してもらい、20分ほどソファでくつろがれましたがその後は外に出られました。 福祉施設という環境だけが外へ出ていく要因ではなさそうです。
3 施設内にいて、対応が滞ると外に出て行かれるので見守りが必要になり、他の利用者への支援に影響が出てしまうため
→職員目線ですがやはり全体の支援バランスは大切です
4 社会がこの方に対してどう反応するのか見極めるため
他にもなぜ外出をするのかは常に考えるべきことではありますが、とりわけ4番は僕にとって大きな関心で、どれくらい認知症の諸症状が介護施設という環境外で受け入れられるのかを常に気にしています。
ことあるごとに外に出るということに挑んでいる(株)波の女ですが、いつも僕の心の支えになるのは、いざ外出中に利用者さんの対応に困っても「大丈夫?」と声をかけていただいたり、心配して手を貸してくれたりする方が世の中にたくさんいることです。
見知らぬ方に車いすを支えていただいたり、パニックになっている利用者さんに「こっちだよ」と声をかけていただいたり、職員の不手際で迷惑をかけてしまっても「いいよ、いいよ」と温かいご理解をいただいたり。
実際に手を貸していただける方は、おそらくほとんどの方が何らかの介護経験がある方ではないかと思います。
一度経験したことがあるというのは本当に大きなことだと思います。
そういう思い遣りの見える風景を少しでも社会の中で増やしていくことも『波の女』として大きな意義があるのではないかと思っています。
勿論大きなリスクが伴う外出ですが、認知症が受け入れられる社会を作るためには、認知症という状態にある方々が時には大きな力になりうることを認識し、常に外出リスクの裏にある大切な風景を探しに行きたいと介護職員として思います。
ちなみに今回も車屋さんの若い社員さんは、マシンガンのように話しかけられ????????となりながらも営業スマイルを崩さず対応していました。
あとで少しでも記憶に残るように社員さんへ「脳の障害で話し言葉が少し不自由なんです。」とだけ声掛けさせていただきました。
素敵な対応とオイル交換ありがとうございました。
あーさわやかな秋晴れが続いていますね。
パソコンから離れて散歩にでも行きましょうか。
荒子川公園
今日の皆さんは秋空の下公園にお弁当を抱えて繰り出されましたー。
今しか見れない秋空ですね。
滝子通一丁目福祉施設
小規模多機能・クラブ滝子 町上 貴也
ケアマネ修行①
こんにちは、お久しぶりです。クラブ滝子の看護職、竹内です。
私事ですが、去年結婚致しまして山本に名字が変わりました!
まだ自分でも慣れていませんが(笑)今後もよろしくおねがいします!
3年前にケアマネジャーの資格をとりましたが、使う機会がなかなかなくここまてきており…
まだまだケアマネについて勉強不足もあり、将来の為にと先月から広島県の庄原市で3週間ケアマネ修行してきました!
お世話になったのは 医療法人社団聖仁会です。
コンクリートばかりの名古屋市とは真逆で、山あい自然に恵まれた庄原市。
とても地域住民の繋がりが密で、名古屋ではあまり感じたことがない人と人の助け合い、
人と人との関わりの多さに日々驚きました。
その反面、少子高齢化も進んでいて、高齢夫婦暮らし、高齢者の一人暮らしがとても多く、
尚かつ山あいの中のため車がないと日常の買い物や生活がままならないという地域でした。
この中でいかに暮らし慣れた自宅で元気に生活を続けていくかをマネジメントするケアマネの仕事が、地域の方たちに欠かせない仕事なのかを実感してきました。
とっても長くなりそうなので、分割して紹介したいと思います。
続く…
小規模多機能・クラブ滝子 看護師 山本裕子
普通ですみません
初めての方は初めまして、そうでない方は(とても)お久しぶりです、
小規模多機能・クラブ滝子、リーダー奥村です。
徐々に涼しくなってきましたね。
否応なく変わっていく事と、変わらず続いていること、様々ですが…
今回はクラブ滝子の日々の様子を少しではありますが、
紹介させて頂きたく思います。
といっても何も特別な事はありません、あしからず。
買物に行って、その途中わんちゃんに出会ってデレデレしたり―
自宅に帰って、庭の様子をしばし眺めてみたり―
朝食前に朝陽を浴びながら屋上で洗濯物を干してみたり―
買物に行って、その途中わんちゃんに出会ってデレデレし…あれ、デジャビュ?
全然別の日のはずなのですが…
とまあ…ホントに普通ですね、サプライズなど無くて、すみません。
トラブルやそこからの課題など多々ありますが、
認知症があっても、当たり前の「普通の」暮らし、
そのための応援やってますっっ!!
小規模多機能・クラブ滝子 リーダー 奥村善行
♨お風呂②♨
<前回続き>
ゆず風呂からは
「頭皮にある湿疹を治すために・・・」
「髪が長いとなかなか洗いきれないですよね~。」
「試供品のシャンプーを頂いたので、試してみませんか?」
などなどにて、月1、2回なんとか髪を洗えました。
夏場になり汗疹が出来はじめたので、お風呂もクラブで入る機会を設けたい。
(クラブ、娘さんの気持ちで、Aさん自身は思ってはいないでしょう。)
お風呂のアプローチも始めたある時
「着替えが無いから、入らないよ~。」と。
『入っても良いと思える環境』を作るために
早速、娘さんへ連絡をして着換えを準備して頂く依頼をしました。
翌日には、着換えの準備が整いました。
そうしてほぼ毎日様々なアプローチを重ねていく中で
「明日なら入る。」という返答をされるようになりました。
もしかしたら・・・。
「昨日、明日お風呂に入るって言ってましたもんね?」
と声を掛けたところ
「げ~!そう言ったか~?」とニヤニヤしながら浴室へ向かわれます。
きっと、自分がそう言ったのなら仕方ないと思ったのでしょうか。
しかし、まだまだ気が抜けません。
Aさんが好まれる話題(幼少期の頃やご家族のことなど)で時間を運びます。
途中で
「や~めたッ!」となってしまいそうで、私の内心はかなり必死です。
脱衣室まで移動できるか
脱衣室にて、服を脱げるか
髪飾りを外せるか
要所要所に集中して、一つひとつクリアしていきます。
湯船に入られた瞬間は、内心大きくガッツポーズです(笑)
初めて冬至のゆず湯に入られてから、もう少しで2年になろうとしている今も簡単にはいきません。
Aさんは、外出を楽しみにされているので、外出の機会を外さないようにアプローチ。
雨の日はアプローチ。
朝のお迎えの時ひさりげなく「お風呂」という言葉を出してみて反応をみます。
とにもかくにも、
Aさんが納得して気持ちよくお風呂を楽しめるようにがポイント。
今現在、クラブで7~10日に1回お風呂に入られるようになりました。
認知症が進行しても、自宅でのお風呂が継続できるように
認知症が進行し自宅のお風呂に入ることが難しくなった時のことを考えて
両者を踏まえて『今の支援方法』です。
パイナップルと奮闘中のAさん。
とてつもなくアグレッシブです。
「気合いだ!!」
滝子通一丁目福祉施設 副施設長 佐藤恵美子
♨お風呂①♨
秋のお彼岸ですね。皆さまご無沙汰しております。佐藤恵美子です。
「暑さ、寒さも彼岸まで」ということで、これから寒さに向かっていくのですね~。少々名残惜しいのですが、
寒くなるから紅葉が楽しみと考えましょう~。プラス思考でいきましょう~。
さて、小規模多機能・クラブでのお風呂の支援を紹介したいと思います。
Aさんは1人暮らし。
近くに住む娘さんの協力とクラブの利用にて自宅での暮らしが続いています。
利用開始して半年ほどし娘さんより
「毎日、お風呂には入ってはいるけど、髪を洗えていないみたい。」
「クラブで、誘ってみて貰っても良いですか?」
とお話がありました。
今まで、お風呂のことで介護されたことが無いとのこと。
Aさんに、
「たまにクラブで、お風呂どうですか?」
「クラブで髪の毛洗ってみませんか?」と聞くと
「絶対イヤ!!」「お家で入ってるもん。」と即答されました。
なにかしら、手立てはないものか、、、色んなことを聞きます。
「温泉旅行に行ったことありますか?」と職員が聞くと
「あぁいうのキライ。他人が入ったお湯や足マットなんて使えないもん。」
「銭湯も大キライ。」
共用はイヤと察知しました。
普段クラブに通う時も自らマイコップ、マイ箸を準備していらっしゃいます。
クラブは一般の家庭風呂と同じ浴槽があります。
一人の利用者が入ったら掃除し入れ替えているのを普段の会話にちょこちょこ入れていきます。
そうして12月に入り冬至、ゆず風呂!!
イベント大好きなAさん!
「嬉しい~!」
「こんなにゆずが入っているの?」
「気持ちい~!」
とゆずを両手にもってご満悦です。
1回目があるということは次に繋がる入口が出来ました。
あれから、やく2年がたつ今・・・
後半へ続く・・・
滝子通一丁目福祉施設 副施設長 佐藤恵美子
仕事の出来栄え
「皆さんお元気で、活動的でいいですね」
波の女のブログや、研修会で写真を見て頂いた方からよく聞かれる言葉です。
時には「大変そうに見えませんね」と言われることも。。。
目指しているのは「人として生きる姿」を取り戻すということ。
自分のことを自分でできるように
互いに助け合っていけるように
社会と繋がっていけるように
波の女の方針の基で、そんな「姿」を追い求め、日夜尽力しています。
決して要介護の軽い方に絞っている訳ではありません。
要介護4や5の方もみえます。
緊急度の高い方の受け入れや、他の施設で対応が難しいと断られた方であっても小規模多機能型居宅介護を中心に受け入れをさせて頂いております。
大切にしたいのは、自分の力を使って生きる姿を描き、仕掛け、リードしたり演出したり。
外に出る事も日常的に行っている訳ですのでリスクだらけ。
職員一同「覚悟」を決めて、支援にあたっています。
結果、素敵な場面や姿をピックアップしてお伝えする事が多いのですが、どこの施設と比べても楽な仕事ではあないと感じています。
素敵な姿であったり、楽そうに見えるのであれば「仕事」ができているという事なのだと思います。
職員に生かされる姿を作り出すのが介護の姿ではありません。
自分の力を使って自分の人生を生きる姿を作り出すのが仕事なのだと思います。
今後もどんな状態であったとしても、「豊かな場面」を演出できるよう挑んでいきたいと思います。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
沖縄の琉球大学の学生「久綱君」のアルバイトが本日最終日でした。
夏休みは終わりということで、明日から授業に戻るそうです。
短い間ですが、色々と学び感じて頂けたと思います。
また、遊び?仕事?に来て下さいね。
待ってますよ~
言葉こ変え、意識を変える②
(前回の続き)
「離設」
辞書にも載っていませんし一般に使われていない言葉です。
ご家族の方に「お宅の○○さんが離設されました」と伝えても「はっ?」となることでしょう。
「施設を離れてどこかに行こうとされる」の略語になると思うのですが、そのような概念・表現があること自体がおかしいと気づかなければならないのだと思います。
人は自分の意思を行動に移して生きています。権利を持っています。保障されています。
たとえその意思が、脳が壊れ正しい判断ができない状況の中であったとしてもです。
それは日本国憲法の基で保障されていますし、執行されるべき基本的人権なのです。
でも、外出は危険であるのも事実です。
行方不明、交通事故、住民へ迷惑をかける等々。
ですから、生命の危機やトラブル防止をするために、施設の管理下に置かれ、少ない職員でその方の生命・身体を守るために致し方なく、行動を抑制せざるを得ない状況にあるのだと思います。
ただ、生命・身体を守るために、その方の意思を踏みにじっていいものなのか・・・
その方の意思を尊重する代わりに、生命・身体の危険を容認するのか・・・
これは両立することが難しい課題であると思います。
しかし難しいから安易に外出できないように行動に制限をかけるというのでは、専門職としてお粗末です。
それでは素人と変わらない対応であり、専門職としてどうなのでしょうか。
行動を抑制しなくていい方法を考え続け、あの手この手を尽くしていく姿勢が大切であり、忘れてはならないことだと思うのです。
今はやむなく行動を抑制していても、いつかは・・・
という思いと、そこに挑む姿勢が大切なのではないでしょうか。
不本意ながら認知症という状態になり、自分のことが自分で上手くできなくなって困られ、私たち専門職の前にみえるのです。
困っている方々の手助けをするべき立場にあるのが私たちなのですから。
仮に、施設から出られない、出せない事情があるとすれば、僕らにできること、僕らがすべきことは、「離設」を問題視することではなく、「離設」をしなくてもいい状況を施設内でアプローチできるかどうかということではないでしょうか。
職員が施設にいる意味を感じられるようなアプローチができていない先に「離設」をされ、挙句の果てには「エスケープ」と表現されてしまってはあまりに、ご本人に申し訳ないのではないでしょうか。エスケープとは「逃亡」であり、ほとんど犯罪者扱いですからね。
「離設」・・そのような意識・言葉を使わないようにするのと同時に、ご本人の立場・気持ちを汲んでいく中で、共感力を活かすと共に「そこにいる意味を感じられる」ようにアプローチをあの手この手で行っていくことが大切なのだと思います。
しかし、そのようなアプローチを行った上でも、外へ出ていかれることもあるでしょう。
そうであれば、そこはご本人の気持ちを汲み取り、外出に付き合えるような体制・連携が施設側に必要となるということです。
これもまた、なかなか困難なのですが・・
最初から出さない・出れない・諦めているという意識・方針があるとすれば、そこは専門職としてどうなのか?と自問自答していくことが大切なのではないでしょうか。
「私、困っているの。助けて、力になって」とお金を支払って私達の前にいらっしゃるのですから、そこは諦めずになんとか挑む姿勢を持ち続けていきたいものですね。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
今日もお出かけされるのですね・・
でも、そのような意思を持ち続けられる事は素敵ですね☆
階段の上り下りの機会も増えていいことです。
言葉を変え、意識を変える①
ある月刊誌を出している組織から原稿の依頼が来ています。
依頼のテーマは「無断離設(離園)」の対応についてです。
(「断りもなく施設を離れてどこかに行こうとされる」の略語)
この表現を聞いて違和感を感じることができるでしょうか?
最初にこのテーマで考えていかなければならないのは、入居者・利用者側の問題ではなく、私たち介護業界側の問題であると捉えることが必要なのだと思います。
最初は入りたくて入った訳でない施設。使いたくって使っている訳でない施設。
ご本人の意思とは関係なく身内や事業所が主導し、そのような状況に追いやられているご本人の立場・気持ちを汲んでいくところが大切なのだと思います。
「その人らしさを大切に」等の、目の前の困っている方に手を差し伸べ、寄り添い、力にならせて頂きますといったニュアンスの素敵な施設理念を掲げながら、このような表現をしていていいのか?ということです。
まず「無断」という表現、意味について考えてみましょう。
辞書によると、「断る(許可を得る)必要がある場合に断らずに行うこと」とあります。
認知症という状態にあり、施設を利用・入居されている方の内、どのくらいの方が「許可を得る必要がある」と分かっていて、その理解の基で「断らずに」出て行っているのか?ということです。
記憶の障害があり、正しい理解や判断が難しくなっていく状態にある方が、施設側の意図と異なる事をしても当然であり「そりゃそうだよね」と捉える事が大切なのではないでしょうか。
正しいニュアンスとしては、「勝手(相談しないで自分の考えで行うこと)」の方が近いのかも知れません。
どちらにしても言われた当人には聞こえの良くない表現ですね。
不本意ながら認知症という状態になられ、困られている方々に対する表現・意識を変えていかねばなりませんね。
いかがでしょうか?
(続く)
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
いつでも出入り自由な空気感に加え、毎日出かけてみてはいかがでしょうか。
人は抑制すると、よけいその思いが強くなるものではないでしょうか。
写真は脱走計画をボソボソされている場面ですが・・(笑)