波の女サポーター(続)
8月12日掲載のブログの続編です。
昨日、施設に来れれたサポーターは、理学療法士「田中義行」さんです。
画像のとおり、いくつも本を出版されていたり、関係冊子に記事が掲載されていたり、あちらこちらでセミナーも開催されている売れっ子専門職の1人です。
現在は、和田行男と同じ「大起エンゼルヘルプ」に所属して活躍されています。
前回の牧野さん同様、「これが一流の専門職だ」といったオーラを持ってみえます。
専門職としての知識、技術をベースに、鋭い洞察力、予見力、追求心、人間性を持っており、「なるほど!」と思えるアプローチと、その「結果」を毎回導き出されます。
さすがですね!
レクチャー後の空き時間に、介護福祉士受験対策勉強会にも同席して頂きありがとうございました(笑)
波の女には、このような様々な分野の一流のサポーターが何人もいて、大変勉強になります。
が、関心してばかりではいけませんよね。
私達も「介護」の専門職です。
「さすが専門職」
と周りの方に思って頂けるような姿勢や仕事ぶりを発揮したものです。
「給与を上げて」
なんて言う前に、
「専門職としての仕事」
を発揮する方が先です。
介護職の処遇改善は「結果」であり、まずは「現状」の改善ですね。
目の前の人の「尊厳」に配慮できているか。
「有する能力」に応じようとしているのか。
「日常生活を営む事」を目指そうとしているのか。
「人が生きる」という事を支えようとしているか。
一般市民からみて、さすが専門職!
「介護職が関わると、生きている姿が変わるね」
といった結果がでるように、追求し続ける事が大切なのだと思います。
そんな専門職魂を持っていけたらと思います。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
地域環境の変化に気づく
今朝、小希望多機能・クラブ滝子の利用者さんをお迎えに行こうと施設を出て走りだしたところ、いつもの交差点の点滅信号(常時、赤点滅、黄点滅)が消えていました。
片方の道路上には「止まれ」と書いてあるため、即交通事故になる事はないと思われます。
しかしここは名古屋の裏道。
ご存知の方もみえると思いますが、「止まれ」を止まらない車両が時折あります。
そう思うと不安になり、すぐさま管轄の警察署に電話しておきました。
送迎の帰りには業者さんが修理にみえており、ほっと一安心。
介護施設は、地域から助けてもらう事が多いものです。
助けてもらう・理解してもらう事ばかりでは良好な相互関係とは言えません。
施設側、施設職員もなんらかの形で、地域の役に立てる事はないか、アンテナを張り巡らせておく必要があります。
地域環境・地域福祉の増進のためになる施設・職員を目指していきたいものです。
(地域福祉の推進)
第1章 第4条地域住民、社会福祉を目的とする事業を経営する者及び社会福祉に関する活動を
行う者は、・・(以下中略)・・地域福祉の推進に努めなければならない。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
「鏡」のある暮らし
「鏡」を見ない日はあるでしょうか?
私達の暮らしの中には当たり前にあり、普通に活用し、生活を構成する一部である「鏡」
生活に障害をきたし、私達の支援・介護が必要となった要支援・要介護の方々。
自分の意識・能力で鏡を利用できなくなっている方でれば、生活支援の専門職として、「鏡」のある暮らしを作り出すのは当たり前です。
人は他者・社会と交わる生き物です。
日本の文化において、「鏡」で自分を確認・整え、1日を始めるのが生活というものだと思うのです。
「鏡」を意識した支援できていますか?
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
これはずぼらな自分にも言える事ですね。
でも鏡を見ると、老けた自分にうんざりするのですが(笑)
「察する」能力
買い物後に食材を置いておくと・・
持っていかれる
ゴミと掃除機を置いておくと・・・
かけられる
机を1人で運ぶのを辛そうに表現していると・・
「手伝おうか」と言って頂ける
たたんだタオルを置いておくと・・
しまいに行かれる
確かに脳に病気がくっつき、記憶の障害が起こっています。
病気のタイプとしては「アルツハイマー型認知症」
1人暮らしだった頃には生活に障害もきたしていました。
状態としては「認知症」
ですのでグループホームに入居されてたHさん。
しかし暮らしぶりは、入居時の3年前と比べてもそんなに悪くはなっていません。
今でも、その場の状況を察し、それに応じ行動に移すことができる姿を有しておられ、とても素敵だなぁといつも関心させられます。
記憶力の低下を補う程の、察する能力があれば、まだまだ人生捨てたものではありません。
きっと長い生活における、生活行為を積み上げた経験値が体にしみ込んでいるのでしょう。
ご本人さん達の「察する」能力に、私たちもしっかり気づいていかなくてはなりません。
衰えた記憶力は取りもどせなくても、長年積み上げた生活行為を活かす事。
そして、その中で発揮される「察する」能力を大切に支えていきたいものです。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
でもセンサー式の水道は経験値がないので、対応できません。
「これ水でないんだけど・・」(コンビニのトイレにて)
波の女サポーター
先日、波の女のサポーターや、近隣の事業所の方などが滝子の施設に寄って頂けました。
(HP内で少し紹介させて頂いております)
その内の1人は、ご存知「牧野日和」さん。
STの牧野さんは摂食・嚥下のプロ。
現在、中央法規出版「おはよう21」でも掲載されています。
興味のある方は、 特集「口から食べる」を支援する をご覧下さい。
当日は丁寧に3名の方の状態を見極めて、予防や注意点、具体的アプローチについてレクチャー頂けました。
「人」の生活を支えるには「介護」だけでは難しいものです。
医療、各専門家、地域の人や資源等々、様々なサポートの結びつきが必要です。
そしてご本人や施設も地域に何かを伝え、提供していく立場にあるのだと思います。
その専門化の1人である牧野さんからは、入居者・利用者が障害を抱えても生きていくために必要な「食」に関する様々な視点・情報・取り組みを教えて頂いております。
また、寄って頂けるのを心待ちしておりますね☆
ありがとうございました。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
あっ! もう一組寄って頂けたのは、近隣のデイサービス事業所のスタッフさん・車です。
夕方に送迎車が滝子に着きました。
降りてきたのは・・
ご存知野村さん。
デイのスタッフさん、1人外出されている野村さんを見かけ、声をかけ送迎途中にも関わらず乗せて頂いたようです。
暑かったですし、楽できて良かったですね♪
近隣の事業所とも繋がっていくっていいですね☆
「魔の3ロック」
「魔の3ロック」
1、過剰な薬物投与や不適切な薬剤の投与で行動を抑制する「ドラッグ・ロック」
介護関係者であれば、聞いた事がある人も多いと思います。
高齢者虐待防止法の施行後約10年で、介護施設の中において(1)(2)はだいぶ減ったと感じています。
厳密に言えば、施設玄関に鍵がかかっているのは(2)に該当すると思われますが。
そこはまだまだ課題を残している現状があります。
(1)(2)を受けている人の状態を想像してみると「人としておかしい」と感じる人は多いと思いますし、そのような倫理観、価値観が広まったのだと思います。
くせ者は(3)の「スピーチロック」で、これが未だはびこっています。
滝子の施設でも「ダメですよ」くらいの言葉までですが、時々聞く事があります。
前回に続きお恥ずかしい話ですが・・
「ダメですよ!」
「やめて下さい!」
「何回も言いましたよ!」
「座ってて下さい!」
「何やってるんですか!」
当等の言葉達ですが、その場で「言い放って終わり」のような感覚ですし、そんなに入居者・利用者に「ダメージが及ばない」「悪影響が少ない」と勘違いしている場合もあるでしょうし、「悪い事」「おかしな事」と気づいていない場合だってあるのだと思います。
職員に負荷・ストレスがかかる事で「つい」「思わず」「悪意はないけど」等の状況で出てしまう事もあります。
または、職員自身が「素」な状態のままで、「専門職」「プロ」として演じる事ができない場合もあるでしょう。
もちろん、それらは「おかしい」という倫理観を伝えきれていない組織側にも課題はあると思うのです。
いずれにしても、一見(1)(2)と比べて、当事者が継続的に「非人権的な扱い」を受けているように見えないので罪悪感が感じられにくいのかもしれません。
しかしスピーチロックを受けると、心を傷つけたり、主体性を奪ったり、ストレスがかかったり、認知症の進行に繋がる事になってしまいます。
また、慣れの中で(1)(2)の行為に波及してしまう事だってあり得ると思います。
いずれにしても、非人道的なアプローチだという事を肝に銘じて、専門職としての立ち振る舞いを意識していきたいものです。
職員個人も会社組織も、私達介護の専門職として、あってはならない「魔の3ロック」からの脱却を目指す時代です。
私達の仕事として「ロック」をかけない所に専門性を発揮すべきです。
「ロック」をかけるのではなく「ロック」を外す側です。
婆さん’ズ 開放運動の戦士「和田行男」に続かねば、介護に未来はありません。
真摯な態度で「ロック」からの開放運動を進めていきたいと思います。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
自分はどうか?
朝の出勤時に居室の中や皆さんの様子を見るのですが、最近乱れたままの時があります。
お恥ずかしい話ですが・・
起床介助のあと、そのまま付き添いにてリビングにでるので、環境を整える「時間」がなかったのだろうと思います。 もちろん整えるという意識も。
自分ひとりしかいない時間帯であれば、早く個室から共有スペースへ出て、全体を見たいところであります。
目の届かない所で、何が起こるかわからない現実や怖さがあるのが私達の仕事ですので。
でも「時間」がないと言っても、一人当たり1分、いや30秒あればそこそこ整うものです。
本来は「自分の事は自分で」を追求したいところなので、能力のある方はうまく引き出すアプローチが必要です。
ふとんをあげる、たたむのが難しい方には職員が「代行」します。
そのタイミングを「後で」にするか「その時」にするかどうかは、その場にいる職員まかせです。
利用者の立場で考えると、自分の部屋が散らかったまま出るのか、整った状態で出るのかどちらがいいのか・・
その方にその場で聞いてみたり、その方の立場で考えてみる必要があると思います。
相手や家族の立場で、気持ちよく1日の生活を始めるために、「整える意識」を持っていくのも、生活支援の大切な感覚なのではないでしょうか。
もしかしたら焦りに加え、自分の生活習慣、感覚が仕事にでてしまう事もあるのでは?
と想像します。
どうでしょうか。
そうだとすると「自分のフリ直し、仕事に活かせ」ですね。
一度施設内で話し合ってみたいと思います。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
いい事がありました
本日、夜勤者からの申し送りを受けた時の事です。
「少しいい事がありました」と第1声。
「Tさんですが、夜中2時に自分で立ち上がり部屋から出てこられ、そのままスムーズにトイレ誘導・介助させて頂き、再び横になられ入眠されました」と。
このTさん、介助にスキルやコツが必要だったり、時間がかかったりします。
自分もそうですが、うまく関わるスキルが足らず、機嫌を損ねる事があります。
逆に本人さんと波長が合い、うまく関われた時は嬉しいものです。
昨夜もそんな一コマですね。
普段うまくいかない事がうまくいった!
これは介護の醍醐味の一つであります。
普段から悪戦苦闘している事でも、検討や工夫・努力を重ねた結果のその先に、いい結果がでる事があります。
そのような場面に少しでも多く職員が出会えるように、「良かった」と言ってもらえるように、導いていけたらと思いますし、一緒に悪戦苦闘していきたいと思います。
なにはともあれ、職員さんが介護の醍醐味や面白さに出会う姿を見るのは、嬉しいものです。
今日の夜勤報告は、年長組で、宴会部長の宮松さんでした☆
お疲れ様です。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
良く動き しっかり食べ 程よく休む
施設内外を縦横無尽に動かれる利用者Fさん。
結構活発に活動されます。
滝子の施設内にある段差は、意図的に設けてある玄関の上がりかまちや、庭へ下りる段差、各階移動用の階段がありますが、それ以外にも意外と段差といいますか、障害があります。
庭と道路の間の塀、各居室から外にでるベランダ、ベランダから部屋に入るとベッドがあったりと・・通常入居者さんが使わないと想定しているところは当然段差があります。
Fさん、そこを自由自在に出入りされるので、施設はさながらアスレチック状態です。笑
階段の上り降り意外にも、柵越え、部屋越え、ベッド越え・・
あちらこちらの段差に果敢に挑まれています。
体が段差を意識できており、ゆっくり慎重に行動されるので、危険性は少ないと思いますが、それでもここ1年歩行の能力が衰えてきているのは事実です。
本人さんの努力?以外にも、もう少し活動の機会をセッティングしなくてはと思っています。
良く動かれる反面、あちらこちらで一服されている姿も多いです。
良く動き、しっかり食べ、程よく休む。
これ人が生きる姿の基本スタイルですよね。
見習いたいものですね。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
空気感
7月グループホームに入居されたYさん。
今月の誕生日で90歳になられます。
記憶の障害や判断能力が衰え、独居の暮らしに障害が出てきて入居となられています。
毎朝タクシーであちらこちら出かけて迷子になったり、デイサービスに行ったりされていました。
この方、なかなか学や経験がります。
中国語やロシア語もペラペラ。
プライドはとても高い方です。
身の回りの事は、職員がやるのが当たりまえ。
他の入居者に生活行為(調理・片付け、掃除、洗濯・買い物等々)ができるように支援している職員をみて「暇そうだな」と。
自分の部屋の中でゴロロゴしていることも多いです。
入浴支援も難易度高くなかなか入れません。
昔ながらの頑固な男性って感じです。
そんな方がグループホームでどんな暮らしになるのか・・・
「自分の事は自分でできるように」なるのか
「互いに助け合って」いけるようになるのか
「社会と繋がっていけるように」なるのか
苦戦するかな? と感じていました。
ところが1ヶ月もしないうちに
自分の分だけかも知れませんが、食器を洗われていました。
洗濯を干す場面も見かけました。
リビングで他の方々と過ごす時間も増えています。
入浴の頻度も上がってきています。
1階の職員さん、なかなかやるものですね☆
いい仕事をしているのではないでしょうか。
職員が主体で「やらせる」でなく、ご本人が主体で「やろう」「やらなくちゃ」と思って頂けるような仕掛けや、もって行き方をどうしているか、見せて頂こうかと思います。
このような成果は簡単にでるものではありません。
今までの努力で、フロア全体の「空気感」が、それを助長させているのもあるでしょう。
自分で食べたい物を考える。
食材の買出しに行く。
皆で作り食べ、片付ける。
汚れれば掃除。
洗濯物が終われば干す。
乾けば取り込む。
たまには喫茶店や外食で気分転換。
等々の、「自分が生きるのに必要な事を自分の力を使って」という「自立した日常生活」に近づけれるよう、私達(職員)の暮らしに近づけれるように、日頃から尽力しているからこそだと思うのです。
皆がやているのであれば自分も・・
という感覚になるのはあると思います。
人は流されやすい生き物ですから。
入居者自らが「やらなくちゃ」が大切ですが、そんな「空気感」を導き出せるいい仕事を続けていきたいものです。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
昨日今日は世の中お祭り・花火大会だらけ。
クラブ滝子でも地元の祭りに行ってきました。
夜自宅に戻ると、近所やあちらこちらでお祭りがあったようです
介護職は人の生活を支える仕事ですが、自分自身の生活を組み立てにくいのが課題ですね。
「介護の日」に加え「介護職員の日」なる 日が必要では?笑