「大逆転」のススメ Vol.19
「大逆転の痴呆ケア」 和田行男著 中央法規出版 P138,139より一部抜粋
ボランティア・・・・・・・・生きるを膨らませるために
「ボランティアは何のために?」
何でもっとボランティアを使わないかとよく聞かれる。
そのたびに、
「そもそもボランティアとはどういうものなのか」
「何のためのボランティアなのか」
と疑問をもっていた。
僕なりに施設側がボランティアを必要とする理由を大きく分けてみると、
「人手の補完型」
「施設の体裁型」
「入居者のため型」
「社会的役割型」
という4つのタイプがあると思う。
~中略~
ボランティアとは、まず何かを提供した人がいて、何かを必要とする人がいて始まる。
それがつながり、
「やらせてもらえますか」
「お願いしていいですか」
と合意形成した上で行われる行為だ。
なおかつそれは無償の上に成り立つ。
このブログ内の「大逆転のススメ Vol.9」でもボランティアに触れさせてもらいました。
写真は昨日、区内の社会福祉協議会の中で行われた催しの様子です。
区内のボランティアの方々の紹介と、ボランティアに来てほしい事業所の集まりであります。
区内のボランティア連絡協議会に登録されている団体が18。(されていない団体もあると思います)
当日の紹介・発表は14グループ
こだわりと思い入れと自信によるサークルの熱気はなかなかのものです。
この会へ参加した目的ですが、建前的には、
・地域内の活動の様子
・社会福祉協議会とのつながり
・人間関係作り
というような聞こえのいい目的のようなもので参加したのは事実ですが・・・
毎日毎日外に出続ける入居者の付き添いにより、その他の方々への支援・介護が行き届いていない現状をなんとかしたいと思っていたところに、昨日の会の案内がありました。
ついつい大逆転内で「論外」と書かれている「人手の補完型」を探しにきたのが本音です。
背に腹はかえられない・・(笑)
しかし、ずっと見たり聞いたり話したりしているうちに、「滝子の職員が地域や必要としている人のボランティアに参加できないか」「入居者・利用者で地域のために活動できる事はないか」と視点が変わってしまいました。
一部の職員は地域の活動に参加している人もいるので、そういう情報を統合して「滝子ボラチーム」を作りたいなぁと思います。
現状のボランティアとの関わりは、このブログ内「大逆転のススメ Vol.9」に書かれているとおりです。
街の全ての関わり、環境に「感謝」です。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
滝子の怪しい風景 続き・・
「お姫様だっこの男たち」
床からの立ち上がり移乗テクニック磨き会の様子です。
次の日には筋肉痛と間接痛になっていました。
「だめだこりゃ」(笑)
挨拶の積み重ね
運営推進会議の時に、地域住民の方からお話がありました。
「ここの職員さんはみんな挨拶されるのですごく感じがいいです」
「地域の一員としては、常に挨拶される職員さんがいると安心です」
当等のコメントを頂きました。
ありがたいことです。
職員が出退勤時にする挨拶。
お年寄りと共に買い物等の出入り時の挨拶。
送迎による出入り時の挨拶。
1日の中で職員だけでなく、入居・利用されているお年よりもよく外へ出る事が多い滝子通一丁目福祉施設。
その都度近隣や道中、出かけた先で、積極的に挨拶をする事を大切にしようと開設時からやってきました。
やはり人間関係、地域の関係の基礎は「挨拶」ですね。
たくさん外へ出かけ、たくさん地域の方々との接点を作り、たくさん挨拶をする。
その延長線上で、「何かお困り事はありませんか?」「ご迷惑をかけていることはありませんか?」
そんな言葉も皆で添えてみるとよりいいですね。
「挨拶」のその先へ・・・意識しましょう。
今月ももう終わり、3月へ。
今年度もあと1ヶ月ですね。
今年度の振り返りをしながら、来年度の方向性・目標を定め挑んでいきましょう。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
毎日毎日の積み重ねは大切ですね。
波キター!
「流れ」
人生においても、仕事においても、会社という広い範囲概念においても「流れ」というものはあるのだと思います。
良くない事が続く「流れ」
良い事が続く「流れ」
それは緩急をつけてだったり・・
山あり谷ありだったり・・
繰り返し訪れるものだったりします。
今の波の女、滝子通一丁目の流れは・・・
昨日くらいから、良い流れの中にあるようです。
飛び入りで「ここで働きたい!」と期待の職員が即採用決定。
その他にもあれやらこれやらいい事が今日にかけて続いております。
また、報告できる機会が近いうちにあると思います☆
その流れを察知してか、通常とは異なる動きの入居者さんも・・
普段は脱がないのに2回も服を脱ぎだす方が出たり・・
「風呂に入る」とこちらの方も服を脱ぎだしたり・・笑
なにやらめでたい空気を察知してのことかも知れませんね。
人生も仕事も辛いことや大変な事ばかり・・
でもいつまでもそんな状態が続く訳でもありません。
その先、次にはいい流れがくるというのが世の常。
今は「いい流れ」の勢いや空気感の中で、仕事に精を出し滝子が盛り上がっていくといいなぁと思う今日であります。
「25日」は忘れてはいけない日でもあり、めでたい日でもある「波の女」
このいい波に乗っていきましょう。
職員さん達。
(勝手に盛り上がってたらすみません。何が起こっているか知りたい方は連絡下さいまし。笑)
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
滝子の不思議な風景その①
男だけでスイーツを食べる図 笑
似合わない風景その①
言うに及ばす・・ 笑
「水」に関する備え
先週金曜日、区内の災害ボランティアセンター設置・運営訓練に参加してきました。
災害発生時に各地から駆けつけるボランティアがどこに行けばいいか、現場のニーズと人手とをコーディネートする役割の場所と仕組みを学んできました。
(中央後頭部は、備蓄担当を兼ねる小規模スタッフの町上です)
運営の動きについて学べた他に、災害発生時の水道がどこにどのように設置される等の知識を得る事ができました。
施設で備蓄しているとはいえ、足りなくなることもあり得ます。
(常設給水栓)
(仮設給水栓)
上記の「常設」「仮設」が近くにあればいいのですが、より身近にある給水設備として・・
「地下式給水栓」というのが名古屋市立の小学校内にあるとのこと。(他地域では要確認)
写真のような給水設備が地下に埋まっており、青い印のついたマンホールの中に蛇口とホースが収納されているというものです。
(マンホールの蓋を開ける工具は学校内の倉庫等に保管されています)
施設のみならず、自宅近隣でも「水」が必要な時に活用できると思いますし、知っておくといい情報だと思います。
もう一つ。
給水栓の側に「災害用」というマンホールがあります。
これは蓋の上に「仮設トイレ」が設置できるようになっているものです。
蓋の上にポータブルを固定・設置できるようになっています。
災害が発生し、水が止まると困るのが排泄物の処理。
穴を掘って捨てるもの仕方ないのかも知れませんが、バケツにためた排泄物を捨てに行くのもいいのかも知れません。
3.11が近づいているのもありますが、いざ「その時」が来ることを想定して、備えておく必要が施設にはあるのだと思います。
「備えましょう」「調べましょう」ね☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
排泄といえば・・
自室で排泄処理される方の留意点の図が事務所に貼ってありました。
いや~見事なイラスト。
この絵心、仕事の何かに活用せねば(笑)
遠慮
昨日、食材購入でいつもお世話になっている市場内にて「介護相談コーナー」を設けました。
前を通るのは買い物に来ている元気な方々なので、なかなか足が止まりません。(笑)
ですので、こちらから「近所で困ってる方みえませんか?」と声をかけると、「おかしいな?と思っていても、なかなか声をかけれない」と話して下さる方が何名かみえました。
「ピンポンラッシュする方がいる」
「洗濯機に石鹸入れすぎた」
「エアコンの電源が切れない(待機時の赤のランプ)」
など、体験談を語って頂けました。
「本人は大丈夫だと思っている」
「家族が何も言わないので、家では普通なのだろう・・」
そんな遠慮や憶測が働き、「大丈夫?」「手を貸そうか?」「専門の所へ相談したら?」「○○教室へ行ったら?」等言いたくてもなかなか言えないようです。
他人への“おせっかい”はなかなかしにくいものですものね。
「余計な事だわな」という遠慮と「助けてほしいけど・・」という遠慮。
両者の「遠慮」が本人も家族も近所も、皆が困って孤立していく時代です。
「遠慮」とは、
・言葉や行動を慎み控えること。
・辞退すること・引き下がること。
「あれ?おかしいな?」そんな直感を感じたら、控えなくても、引き下がらなくてもいいのだと思います。
介護や認知症による困り事には遠慮は不必要なのではないでしょうか。
お互い様の感覚が大切です。 認知症門問題は自分の将来ですから。
皆が「遠慮」しすぎないように「おせっかい精神」で、近所づきあいをする時代・地域
になるといいですね。 「よけいなお世話でも一声かける」を大切にしたいですね。
「遠慮しないで声かけてあげて。困ったらいつでも力になるから」
そうお伝えしたところ「そうしてみるわ」と笑顔頂けました。
サポーター養成講座への誘導も何名かできました。
相談事は答えを出す事よりも、「一緒に考えよう」「力になるよ」といった安心感を持ってもらう事が大切ですね。
皆が繋がる社会・地域の一助になるべく、今後も活動していきたいものです。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
一番盛り上がるのは、買い物にきた入居者さんでした。(笑)
「あら~ 先生 こんなとこで何やっているの?(入居者)」
「介護とか認知症の相談所を開いているんですよ」
「 認知症になったらおしまいだわ(入居者)」
「そうですね・・」苦笑い
エレベーター不活用
滝子のエレベーターは、故障?点検?が日常的に起こります。
設置費用をけっちった・・
調子が悪い・・
いえいえ。
故障中や点検中の表示があっても、実際は普通に使用できます。
施設を利用される利用者・入居者はエレベーター慣れしてしまいがちです。
階段昇降能力がある方であれば、「有する能力に応じる」のが私達の仕事ですので階段を勧める事があります。
ところが慣れの中で、階段の利用を嫌がる方も出てくるのも当然です。
その時に無理に階段を勧めるやり方はおかしいと思います。
ですので「必然的」に「仕方ないわな」と、心と体が向かうようにわざと「点検中」「故障中」を貼っています。
その時に滝子の階段は「ちょうどいい狭さ」になっています。
幅80cm、手すり内寸で75cmくらいでしょうか。
両手で手すりを持ち、昇降するのにぴったりの狭い階段になっています。
利用者・入居者の有する能力を、ある環境を活かして日々活用する事は大切ですね。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
「有する能力」を引き出して・・
とさりげなく仕掛けてみたらご覧の通り。
と思いきや、10秒後にはデッキブラシが宙を舞って捨てられてしまいました。笑
そして怒って一人歩きに出られてしまいました。
スミマセン~。
コントラスト
白菜を切る。
大根を切る。
人参を切る。
豆腐を切る。
肉を切る。
入居者・利用者が、包丁を持って食材を切る場面が毎食あります。
自分達が食べる食事を、「有する能力に応じ」自分達で調理をされている訳ですが、その環境設定が大切だったりします。
切るには「まな板」と「包丁」が必要ですが、この組合せはいかがでしょうか?
そうです。
緑の食材に緑のまな板。
コントラストが問題ですね。
まな板の色は「白」「ピンク」「オレンジ」「グリーン」「黒」等があります。
なぜ色々な色があるのでしょう。
食材×まな板の色の組合せができるようにしているのです。
白いまな板で、大根、たまねぎ、豆腐
オレンジ色のまな板で、人参
ピンク色のまな板で、肉
グリーンのまな板で、緑色の野菜
こんな組合せを時々目にします。
まな板と食材が同色系だと、指を切るリスクが高くなるかも知れません。
サクサクできる方はいいかも知れませんが、中には目が見えにくかったり、指や腕の動きが鈍かったりする方も包丁を使います。
そんな時には食材とまな板のコントラストに配慮できるといいですね。
生活支援は奥が深く、範囲も広いですね。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
訓練
本日は訓練なり。
夜間火災を想定した非難訓練を実施しました。
毎月やらねば! と言ったものの、そこまでできていないのが現状です。
ディズニーランドはパーク内のどこかで2日に1回、年180回も訓練を行っているそうな。
物品も動きも、日ごろからの備えは大切ですので、なるべく頻度多くやりたいものです。
「火事だ~」
訓練の声かけにテンション上がったのか出血(鼻血)騒ぎも勃発。
来月 3.11には、地震想定で訓練を行いたいと思います。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
滝子のお笑い担当が避難訓練をすると・・
なにやら笑えてきて、緊張感がありませんでした。。。
挑みに拍手(後編)
(前回の続き)
フロアリーダーが音頭をとり「生活支援」への挑みを始めたそうです。
スタッフも入居者も混乱の中一丸となり進まれたようです。
その内容を報告会で報告されました。
・ユニットの職員で意見を出し合った。
・いろんな意味で「自分達のことは自分達で」というスタイルが定着してきた。
・職員がすぐに手を出してしまうのではなくやっていただく。
・入居者様の「まだまだできるんだ」という自信を回復するということを一緒に感じ、喜ぶ。
・最初は不満とか腹を立てる方がいたりと大変だったが、回を重ねていくうちに自然に自分の食事は自分で取りに行くことができるようになった。
・持っている能力にも再発見できた。
・今回の実習を通して、ユニット内の支援の方法も大きく変化しました。
などなど、大きな変化が出たそうです。
素敵ですね。
お茶や味噌汁は自分達でついでもらおう!!
最初は文句言われる方もできない方の面倒をみて下さるのが自然となりました。
皆が動くと自分もしなくちゃいけないのかしら・・
そんな入居者さん同士の「相乗効果」もあり皆さんが進んで「なにかやる事ある?」と言われる。
生活空間に「自分の事は自分でやろう」という風がフワっと吹き始めたのだと思います。
調理をしているとレクをやっている暇もない程で食べるという生活の習慣がついてきたように感じます。
あらかじめ決まってたメニューも皆で考えようとなり、「それならこうしたほうがいい」等知恵の宝庫に関心するばかりです。
これからもできる事から少しずつ増やしていきたいと思います。
こんなコメントで締めくくられていました。
不安や大変さがある中、挑んでいった岩倉市のグループホームのリーダー佐藤さんとスタッフさん達に拍手ですね☆
「挑めば必ず響く」
これは諦めずに挑んだ方に訪れる仕事のおもしろさ・大変さ・大切さ。
そして、認知症という状態にある方の「生きる姿」の変化。
こればかりは挑まないと味わえない感覚なのかも知れません。
共に挑み続けていきましょう。
「自分の力を使って生きる」のが人ですから。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
今日本屋に寄った時、ふと目がいきました。
やっぱり目立ちますね。
施設に一冊「大逆転の痴呆ケア」
長谷川和夫さんの本と並んでました(笑)
挑みに拍手 (前編)
「うちのホームでは できるわけない」
岩倉市のあるグループホームのスタッフの皆さん?の当時の率直な感想だったそうです。
認知症関係の研修の実習計画書に、コメントをさせて頂いたのがきっかけでした。
(研修参加者が定めた実習の取り組み目標)
入居者様の全体的な筋力、体力低下が著しくみられる事に懸念を感じる。
レクリエーションや家事活動などの生活支援、さらに各個人に対するアプローチを見つめなおす実習としたい。(省略・簡略化)
当時この取り組みに対して、以下のようなコメントをさせて頂きました。↓↓
「筋力・体力・意欲低下が気になるとのことですが、それは現在行っているレクや運動を行っている上であれば、根本的な改善が必要になるのではと感じます。
「生活支援」を掲げるのであれば、生活とは自分の力を使って生きる事という基本を丁寧に日常的に行う事が必要かと思います。
食べたいものを考え、それに必要な食材を買出しに行き、調理を行い、片付けを行い、掃除や洗濯を行いといった暮らしの基本をどれだけ自分の力を使ってやれるように支援するか。
そのような流れで組み立てると、レクや運動を行う時間はなくなりますし、それを行わなくてもそれ以上に必然的に体や脳を使う機会が出てきます。
日常的に行われる必然的な外出支援から詰めていくのが生活支援と呼べるのではないでしょうか。そのあたりを皆で話し合い、アプローチしてみてはいかがでしょうか」(一部省略)と。
それに対して冒頭のコメントや 、「全否定されてしまいました」といったマイナスの感想が出てきたそうです。
ここまではよくある話なのかも知れません。
「自分のところではできない」「自分とは関係ない」「無理だ」「大変だ」・・
現状できあがってしまっている流れを変えるのは相当しんどい事です。
しかし、ここのグループホームの素晴らしい所は、ここから「挑み」があったことです。
(長くなってきたので次回へ続きます)
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
入院中に食事をとる意欲がなくなり、検査しても原因分からず。
病院も困ってしまい退院となりましたが、ホームへ戻り「ラーメン食べたい!」
生活感って大切ですね☆







































