介護施設 頑張ろう!
「私達の暮らし」の対極にあるのは「刑務所」ではないか。
和田の研修で聞いた事がある人もいると思います。
そこに最低限の人権?はあっても、自由やプライバシーなどはないでしょう。
当然とは言えども、相当過酷な環境だと想像していました・・
ところが、「高齢の受刑者が急増」とニュースを見てびっくり。
「刑務所個室にベッドもテレビも。 高齢化考慮し旭川で導入」とありました。
室内写真を見たい方はインターネットで調べてみて下さい。
なかなかの部屋です。
まだ一部だとは思いますが、刑務所内は介護施設さながらの状況となっているそうです。
6人部屋とかもありますが個室もあります。
テレビに木製ベッド。
テーブルに椅子。お湯ポットが置いてあったり。
洗面に、少しプライバシーに配慮された洋式トイレ。
食事は3食決まった時間に出ます。
正月にはおせちも出ます。
刻み食等、状態に合わせた食形態や、糖尿病対応の治療食もあります。
健康チェックあり。
体調によっては診察できる所があったり、一般の病院へ付き添いつきで受診したり。
昼間は簡単な軽作業があります。
車椅子や歩行器を使って作業場へ移動します。
友人と井戸端会議してたり、転倒予防のための柔軟体操があったり・・なんでもありそうです。
(高齢受刑者の場合です)
そこにいる意味・立場こそ違えど、暮らしの実態はどうなのだろうか。
対極にあるはずなのに・・
同じような・・・
負けている?ような・・・
いやいやそんなことがあってはいけません。
主体性は尊重されるのか?
外に自由に出れるのか?
買い物に行けるのか?
食べたい物を食べれるのか?
自由はあるか?
選択権はあるか?
環境は清潔になっているか?
人としての生活を追及しようとしているか?
刑務所暮らしに負けてはいないのか?
介護報酬改定で下げられる一方でいいのか?
私達の専門性とは何なのか?
専門職として、自問自答せねばなりませんね。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
変化
立春だった先日。
滝子にとって今年初の行方不明者が出ました。
今回も施設スタッフの捜索に加え、警察にも協力を依頼したのですが、その時のやりとりの一コマ。
「Nさん 何回目だっけ?」
すっかり有名人。
そのやりとりからあるシーンを思い出しました。
10年前になるでしょうか。
昔やっていたデイサービスから出られて迷子になられた方がみえました。
警察から発見の連絡を頂き、署に伺うとご主人も来られていました。
警察に保護され少し戸惑っているご本人やご家族、施設スタッフの前で大声で言ったのです。
「自分で帰れないんだから、高い塀で囲って出られないようにしないといかんわ!」
怯えていたご本人。
「何か違う」と憤りを覚えた自分。
あれから10年。
新オレンジプランで国家戦略となりました。
警察のご本人に対する対応、言動も変化しています。
認知症という状態にある方々にもようやく「人権」「市民権」が訪れようとしているのでしょうか。
もうひと踏ん張りして、社会からの見る目、見られる目を変えていかねばなりませんね。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
親切に対応して頂いているのに、怒られているように見えますね・・
怒られるイメージしかないので、こちらが警察の方にビビッているのかも知れません。笑
泊まってきゃー
「自宅で暮らしたい」を応援する切り札【小規模多機能型居宅介護】
通いを中心に、泊まりや訪問を組み合わせ、利用する方や家族にとって必要な支援を行います。
「こんな事をやってくれたら・・」
「あんな事ができたら・・・」
「こんな」「あんな」を可能な限り提供し、「そんなこともしてくれるなら、もう少し自宅で頑張れるかな」を支えたいと思っています。
そんな小規模多機能ですが、一つの特徴は「ケアマネ」を事業所の中に配置していること。
このことにより、臨機応変にサービス提供を組み替えたり、変更しやすくなっています。
つまり、必要に応じて「通い」「訪問」「宿泊」を、家族都合や事業所判断でいきなり組み込む事ができたりします。
例えば・・
○家族の都合に合わせ、電話一本で夕食後まで滞在することができる
○朝の迎え時に家を出れなくても、昼に再度迎えに行く
○体調を崩し入院された時に病院へ訪問し、必要なものを届ける
○通院の付き添いをする
○利用予定なくても、急に利用できる(定員に空きがあれば)
○体調悪く夜間1人が心配な時は、泊まってもらう(宿泊室に空きがあれば)
という事で、昨夜は「たまたま体調の悪い独居の利用者さんを自宅で1人は心配だ・・」
となり、夜に職員が自宅へ訪れ、「今日、泊まりにきてよ~」と口説きに行っていました。
最近では、通い続け見慣れた風景、見慣れた職員のいる環境の中、スムーズに宿泊されるとの事。
「さて、歯を磨いて寝るとしますか」
突然訪れる不安や、不安定な状況がある時の「安心感」って大切ですね☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
外食から学ぶ
グループホーム2階の後藤です。
2階では先日、夕食に名古屋メシの代表格、手羽先を食べに行きました。
写真はその時の様子です。↓
とりあえずビール
とりあえずソフトドリンク
とりあえず日本酒
それぞれ飲みたいものを選んで乾杯!
さぁみんなで取り分けよう!
団体様の定番でしょうか?人数で割り切れないとなると、遠慮のカタマリが残ります。
「骨あるよ?」と心配げな職員を余所目に、手羽先をほおばってます。
器用に食べておられました。いらぬおせっかい失礼しました。
飲み物のおかわり相談。
「もう1杯いく?」「そうやなぁ」
食べ物も頼んじゃおう。「これがええかな?」
以前から、「入居者が外食にでも行けたらなぁ」という他の職員の思いがあったなかで、入居者ご自身も、外で食べたいものをうかがえばあれやこれやと色んな思いを聞かせてくれました(本当はカニを食べつくしたかったそうですが、予算的に厳しく。。。いつか必ず行きましょう!)。
支援や介助を要する方が複数人で外食する、正直簡単なことではありません。移動手段・予算・持ち物・目的地の情報・職員の配置等、あらかじめ準備が必要です。
どの場面で支援や介助を要することになりそうか、出来る限り予測もしておくことが重要です。そんな不慣れで難しいことであっても「無理・できない」が先行せず、どうすれば入居者の思いが叶うのかを前向きに考えていったことが今回の実現につながったのだと感じます。
「歳をとり、色んな病気を抱え、いつ何時どんな状態に陥るかもわからない入居者の思いや願いを叶えられる可能性は、自分達が感じているよりずっと低い。
だからこそ早く思いや願いに応えていきたい。」
同じフロアの職員がこのような気持ちを打ち明けてくれました。入居者の思いや願いに、僕も熱い気持ちを抱きながら支援していきたいです。
グループホーム滝子通一丁目 二階 後藤 欣大
「大逆転」のススメ Vol.18
「大逆転の痴呆ケア」 和田行男著 中央法規出版 P181、182より一部抜粋
■変化自在のかかわり
婆さんたちのことを知り、婆さんたちに伝え、行動につながるようにするにはどうするか。
それには、あの手この手だけでは足りず、あの足この足、あの声この声、自分が持ち合わせた響き合わせの術を駆使することが必要やな。
なんせ婆さんたちは百戦錬磨やし、性格や人生経験+痴呆状態!だから怖いものなしやろ。
世間では通じることもまったく通じないことだらけやし、施設では相手が複数で、時々・日々変わるから難しいんや。
こんな婆さんたちを相手に仕事をしてるんやから、自分の中に自分ひとりしかいないとなると応じることができなくなるのは当たり前やわな。
自分の中にたくさんの自分をもって、それを変化自在に操れないとプロにはなれへん。
また、それだけやなく、あらゆるものを味方につけて攻め落とすようにせんと、婆さんの攻撃の前に無残に玉砕するだけやで。
~中略~
婆さんと職員との関係っていうのは、固定的でない場合が多々ある。
婆さんは僕に、医者、この子、かつて知っていたいた人、教師、恋人、マイ・ダーリンなど、さまざまな配役を与える(笑)
逆にいえば、こっちもそれに乗っかって変化自在に関係性をつくっていくから、婆さんにとってみれば理解しやすく、事態を掌握しやすい。
たとえば、指示的なことが必要なときは、社長や医者、管理者などに。
癒すときには、恋人、男、この子であったり。
楽しんでもらうときには、芸者になったり、歌手になったり。
いつも和田行男は1人やなく、なかなか忙しいわけや。
と書かれています。
私達はプロの介護職として、変化自在を活用しているか?
意識的・意図的に役を演じているか?
自分の中にたくさんの自分をもてるように磨いているか?
そのために色々なものを見たり・聞いたり・感じたり・経験しているだろうか?
百戦錬磨の方々を支え・さりげなくリードしていくためには、業務的で、固定的で、ワンパターンで、一方的な自分では難しいと思います。
入居者・利用者の「生きる姿」は、職員との響き合わせの結果によるものが多いのです。
職員Aさんが関わるのと、職員Bさんが関わるのでは、相手の発語、表情、行動が異なっているということはいくらでも起こります。
それは相手とうまく響き合わせができる「自分づくり」ができる職員と、自分のペースでしか関われない職員との違いだったりします。
目の前の要介護の方々は、私達介護職との関わりによって変化し続けます。
「うまくいかない」「できない」理由は、自分の関わり方やもっていき方、響き合わせの足りなさがそうさせていると気づき、「変化する自分」に挑んでいけると素敵ですね。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
そのためにもいっぱいいろんな事を経験しようよ☆
いろいろなところに行ったり。
いろいろなことをやったり。
いろいろなことを見たり・聞いたり・読んだり。
いろいろな人に合ったり、話したり。
無駄なことは何ひとつありません。
自分の中の新しい自分をどんどん積み上げていきませんか。
そして一生懸命仕事してみてはいかがでしょうか。
皆で寄せ合う
先日のフロア会議の様子。
会議では色々な事が盛り込まれます。
管理者からの伝達やメッセージから始まり、タイムリーな課題、全体や個別のあれやこれや検討事項。
今回は後半で「事故検討」に時間を割く事になりました。
そこで登場したのが・・・
参加職員全員のアイディアを引き出し、皆で考え意見を述べ合う「BS法」と言われる手法です。
今月より、1Fリーダーが「認知症介護実践者研修」へ参加しているのですが、その中で学んできた手法です。
順番に自分の考え・アイディアを述べ合い「ワイワイ」と。
会議は色々な事柄を確認・共有・決定の場であります。
特に24時間体制の交代勤務において、皆で顔を揃える会議は大切な時間です。
しかし、会議の最低限の目的を達成しながらも大切にしたい事は「士気を上げる」「チームワークを作る」事ではないでしょうか。
色々な決まりごとや徹底事項が決まっても、個人やチームに活気がなければ不徹底やミスの連発になるでしょう。
そのような視点で今回の会議をみると事務的な内容はまだまだ・・
でも「明日からも頑張ろう!」といった表情が見て取れ、有意義な時間だったと思います。
このまま、士気を維持・高めて、挑み続ける姿勢を大切にできたらいいですね。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
【認知症関連番組のお知らせ】
・NHK Eテレ 午後8時から
・再放送翌週 午後1時5分から。
ハートネットTVの番組がシリーズ認知症 ”わたし”から始まる
第1回:私たちが声を上げた理由
(ワーキンググループの話です)
http://www.nhk.or.jp/heart-net/tv/calendar/2015-02/03.html
第2回:自分らしく生きるために
(BLG!などが紹介されます)
http://www.nhk.or.jp/heart-net/tv/calendar/2015-02/04.html
第3回:あなたに知ってもらいたい―当事者との対話からー
(先日収録したカフェです)
http://www.nhk.or.jp/heart-net/tv/calendar/2015-02/05.html
入職歓迎、卒業祝い会
本日、波の女に1月に入った人、1月末で卒業する人の歓送迎会が行われました。
安岡君。これから頼みます。
奥村君。波の女卒業おめでとう。
更に社会貢献できるよう、これからも頑張って下さい。

これからも「波の女スピリット」を胸に、新体制で頑張っていきましょ〜。
全国の皆様。叱咤激励よろしくお願いします。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
認知症対策の国家戦略が昨日発表され、オレンジプランも見直しになるとの事。
いよいよ認知症対応国家の第1歩。内容はまだまだ。でも始まりの1歩は大切ですからね。
皆で感心を寄せ、社会に情報発信していきましょう☆
学び 遊び 遊び☆
1月24日
北海道から九州までに広がる介護関係者の仲間達が、奈良の地に集まりました。
その名も・・・参上!「おせっかいネット」
災害が起こったら要請を受けなくともかけつけ合う仲間集団です。
年に2回、ネットワーク会員のあちらこちらの地元に駆けつけて、交流会を通じて関係を深めあっています。
今回は災害発生時に活躍する「エコストーブ」を作るワークが行われました。
これはなかなか便利な優れものです!
その後会場をホテルに移し、災害時救急医療体制「DMAT活動」について学ばせて頂きました。
学びはここまで。
後は・・・
花火が打ち上げられ、山に火が放たれるのを見学しました。
「若草山の山焼きです」
後はひたすら飲んで騒いで、飲んで歌って・・・
3次会の夜中3時頃まで盛り上がるグループと、翌早朝からつり船にて繰り出すために、2次会終了後、愛知県の先端に向かうグループに別れ、ネットワークの絆を深め合ってきました。
このネットワークが支援活動に動くことなく、毎年遊び続けられる事を祈るばかりです。
本当に、アホで素敵な仲間達です☆
豊かな時間でした~
ありがとうございます。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
介護福祉士って?
たまたま1人歩きをされていたNさん。
近所を歩いていた女性に絡んだそうで、その方が通りかかったスタッフにこう言ったそうです。
「私は介護福祉士だから良かったけど、地域の方だったらまずい事になると思いますよ」
施設のスタッフは「すみませんでした」と答えたそうな。
ごもっとも・・・
ん? 波の女のスタッフとして謝るだけでいいのか?
私達は間違っているのか? まずい事をしているのか?
確かに認知症という状態にある方の1人歩きは、色々とトラブルになりやすいのだと思います。
表現悪いですが、基本的に監視は必要なのでしょう。
いつ・どこで・何が起こってもおかしくない状態なのですから。
いくら1人で帰ってこれる確立が99%だったとしても、いくらご家族との間で、やむおえない時の一人歩きはOKと合意に至っているからといって、さりげない監視をするべきだと自覚はしています。
ですから、寄り添えなかった事に対して「申し訳ない」と素直に謝ることは大切です。
しかし、私達は日本国憲法にのっとり、介護保険の基本方針に従い、ひいてはグループホームの基本方針に至るまで、法と法の精神にのっとり仕事をしているのです。
地域住民が苦情・要望を言われるのであれば、誠意をもって誤り、解決の方策を模索するでしょう。
しかし今回は自ら「介護福祉士」と名乗られている以上、何のための国家資格なのかと問いたくなりました。
「私たち介護福祉士は、介護福祉ニーズを有するすべての人々が、住み慣れた地域において安心して老いることができ、そして暮らし続けていくことのできる社会の実現を願っています」と介護福祉士倫理要綱の目的に書かれています。
その倫理要綱の項目は7項目に分かれており、その中の4,6番目には以下の事が謳われています。
4.総合的サービスの提供と積極的な連携、協力。介護福祉士は、利用者に最適なサービスを総合的に提供していくため、福祉、医療、保健その他関連する業務に従事する者と積極的な連携を図り、協力して行動します。
6.地域福祉の推進介護福祉士は、地域において生じる介護問題を解決していくために、専門職として常に積極的な 態度で住民と接し、介護問題に対する深い理解が得られるよう努めるとともに、その介護力の強化に協力していきます。
とあります。
このことからいきますと、介護福祉士としての倫理・使命を遂行するために、国家資格が与えられた方であれば、もう少し施設スタッフに対する言葉は違ってもいいのでは?と思ってしまうのです。
全国の120万人の介護福祉士の方々。いかがでしょうか?
そして、波の女のスタッフとしての誇り、方向性を全スタッフが持ち合わせ、謝ることに加えて、自分達の使命を語れるようになっていかないといけないですね。
滝子通位一丁目福祉施設 施設長 井 真治
パジャマ姿で外を歩かれるのは単に私達の仕事不足です。
すみません。 頑張らねば。
ニューフェイス ご紹介
今年の1月から入社しました安岡と申します。
私は昨年、介護業界の道に進みたくて、実務者研修を受けておりました。
そこで学んでいくうちに、色々な矛盾が存在している事に対して辛く迷いが出ていた時期もありました。
そんな時に「プロフェッショナル」を見る機会があり、映像を見ていたら、いつの間にか釘付けになっていて、終わる頃には、自分の迷いが消え、進む決心が固まっていました。
それから月日は流れ、就職の時期に入り、色々な施設にも見学をさせて頂きました。
その中で自分の勤めたい場所は、グループホームに決め、本当に他の施設の職員の方達も一生懸命で入居者の方の事を考えられていて、良い施設だなと思っていたのですが、業界未経験でもし、その選んだ道が正しかったのか、正しくなかったのか、やって後悔するなら、自分の決心が決まるきっかけとなった「滝子通一丁目福祉施設でとことん学んでやってみたい!」そういう思いで大阪から名古屋にやって参りました。
経験や知識も殆どありませんが、それを受けて頂けた事、本当に感謝しております。
入社して日が経っておりませんが、これから先輩方や入居者の方達から沢山学ばせて頂き、それを還せる様に進んで行き、そして「普通に人として生きる姿」を支援させて頂ければと思っております。
自分の目指している事に向かって頑張りますので宜しくお願い致します。
そして、最期に私のわがままを応援してくれた妻や子供達、周りの人達にも感謝しております。
ありがとうございます!































