ユーモア
病気により脳が壊れると認知症という状態になる事があります。
そうなると、とんちんかんな言動が増えていくのが一般的です。
皆さんは、食パンはどのように食べますか? どこから食べますか?
人それぞれ様々ですが、施設の中ではこのような食べ方がありました。
真ん中をほじくりだし・・
真ん中をくり抜いて・・
最後にみみを食べられました。
これは認知症だから、変わった食べ方・・というより、個性、ユーモアといった捉え方の方が正しいかもしれませんね。笑
間違っても、「そんな食べ方しないでくださいね!」とはならないように。
どんな形でも、自分で食べれるって素敵ですね。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
「見られている」を意識
昨夜の夜勤中。
夜間帯に入り、Aさんコール対応1回目。
「パットを替えて下さい(ベッド上で)」
それから1時間後の2回目のコール対応。
「パットを替えて下さい」
それから30分くらい後び3回目のコール対応。
「パットを替えて下さい」と言われるのを予想して、対応しようと心構えていたところ・・・
「トイレに連れて行って下さい」
「!?」
いつもと違うパターンだなと思いつつ、その変化の意図を探ろうと質問してみました。
「もしよかったら教えて下さい。先ほどまではパットを替えて下さいと言われていましたが、なぜ今回はトイレなのですか?」
「さっきそんな事言いましたっけ?」
「言ってませんでしかっけ?失礼しました」とごまかしつつ、ご本人にとっての事実を受け入れて会話を合わせました。
その介助中に、自分の顔を一瞬見たので、何かと思った時に、
「昼は裸眼ですか?」と逆質問を受けました。
夜間はコンタクトを外し、眼鏡で仕事をしています。
そうです。
昼と夜の自分の状態の違いを記憶し、理解されていたのです。
パット替えの質問から、短期記憶障害がある事は想像がつきます。
しかし、だからと言って、常にその状態にある訳ではないのが逆質問から分かります。
繰り返しの淡々とした生活行為や、たいしたことない場面の記憶は、記憶されない、思いだせない事が多くなるのが一般的です。
でも、そんな暮らしの中で、自分をケアする職員の情報、状態の把握は、利用者にとってはとても意味のある大切な情報なのだと思います。
「私達職員は見られているのです」
「観察されているのです」
「時に職員を試したりして職員の能力や愛称を見極めようとしているのです」
それは当然の事なのです。
それは要介護や認知症という状態を抱え、生きていく上で必要な情報だからです。
それは、きっと思考というより、生き抜くための本能がそうさせているのだと想像できます。
私達の表情、言葉、ふるまい。
常に見られている事を理解、想像しながら、仕事にあたらねばと思い起こさせて頂いた場面でした。
「見られている」を意識できてこその、介護職。
肝に銘じて仕事中は気を抜かず、場面や相手に応じて様々な役者を演じられる自分でいなくてはと思いました。
相手の言動から学び続け、変化し続けられる自分でいたいものです。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
本質
今日は「ハロウィン」
日本風にアレンジされ、仮装をしたりして楽しむ日になっているようですが、
本来の意味や、本質的な事をどれだけの人が知っているのでしょうか。
もちろん、僕もたいして知っていませんので、特に楽しんではいませんが。
本質とは、 「物事の根本的な性質・要素。そのものの、本来の姿」という意味です。
色々起こている「現象」や「事柄」の本質は、調べればそこそこわかるものです。
でも、個々の「人」の本質は誰にもわからないし、わかりっこないものではないでしょうか。
でも、だからこそ、「知ろう」「分かろう」とする姿勢が対利用者にたいしても、職員にたいしても大切なのだと思うのです。
知らない、分からないからこそ、そこに興味・関心を寄せ、ちゃんと関わりをもっていこうとする姿勢。
そこに介護の仕事や、職員関係構築の原点があるのだと思います。
自分でも、自分の事なんてよく分からない訳ですので、他人の事なんて簡単に分かりっこありませんよね。
色々な事情や、背景や、意味があって現状があるのだと思います。
ましてや利用者、入居者は「認知症」という状態で、自分で自分をコントロールしにくい状態にある訳ですので。
表面的な事に振り回されず、惑わされず、物事の本質を見極め、知ろうとしたいものですね。
そしていい関係、互いに理解・協力し合える関係を作れたらいいですね☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
ちなみに、ハロウィンは、仮装派でなく、「Trick or Treat(トリック・オア・トリート)」派です。笑
分からない方は調べて下さいね。
素敵な視点
「地域交流会」という取り組みで、月に1回、地域住民の方々が施設の中に来られる機会があります。
その内容のネタ(作品作り等)を持ってきて頂けるのが、利用者家族とその友人達で、ボランティアとして活動して頂いています。
地域住民と利用者・入居者のつなぎ役になって頂いております。
施設運営に携わって頂き、本当にありがたいし、感謝しています。
さて、今月の作品も素敵なのですが、何という名前だったか・・・
はて? 物覚えが悪いというか、忘れっぽいというか・・・
「こけ玉?」のような名前だったと思います。すみません!
今回はその活動の後に、「運営推進会議」を続けて開催させて頂きました。
ボランティアの家族、友人にも続けて参加して頂いたのですが、運営推進会議の中の報告や、利用者・入居者の活動報告を見て聞いて、こう言われました。
「いつも参加している方々が、こんなにも色々な事ができるとは知りませんでした。
今まではやってあげるという感覚でしたが、今後はできる事はもっとやって頂こうと思います」と。
素敵な視点とコメントですね。
専門職も負けずに「有する能力に応じる」事を意識していかねばと思いました。
今後とも、よろしくお願い致します!!
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
アッという間に10月も終わりかけていますね。
今年もあと2ケ月。。。
12月には新規施設のオープンを控えております。
その関係で、常勤さん2、3名募集中です!。
どなたか一緒に働きませんか。。。
仲間とともに
本日は、「認知症介護実践リーダー研修」にご一緒させて頂きました。
素敵な仲間たちと、模擬徘徊訓練の企画立案のグループワークを行いました。
全国各地で盛んに行われている取り組みですが、内容は似たり寄ったりの所が多いように思います。
(*主観です。自分が知らないだけで、おもしろい取り組みをしている所もきっとありますよね)
固定観念にとらわれず、各グループで色々なアイディアを盛り込んで模造紙に書き出して頂きましたので、
全14グループの企画・アイディアをUPさせて頂きます。
きっと、将来に繋がるアイディアが詰まっていると思います。
素敵でしょ☆
実行できるとおもしろいアイディア満載です☆
有意義な時間ありがとうございました。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
帰りの「たそがれ時」も素敵でしたよ。
声かけって
入居者の支援を行うに、私たち支援者は入居者の方に、選択肢を持てる声掛けをするように
「○○して頂けますか?」
「○○はどうですか?」
と声を掛けています。
しかし、よくよく声掛けを聞いていると、誰にも同じように声を掛けていることに気付くことはないでしょうか。
「○○して頂けますか?」の声掛けは、「○○1」と「○○2」、そして「やらなくてもいい」という選択は出来ても、それ以外の選択はどうなのかなと、私は考えてしまいます。
声掛けで入居者の主体的行動が出来るようにしているかにみえますが、実はその少ない選択肢を選ぶだけの声掛けになっているようにも感じてしまいます。
入居者の中には、「結局やらされているんだ」と思う方も居るでしょう。
「自分からやらなくては」と思える環境作りや、環境の設定が大事なように感じます。
ある日、朝食後に食事も終わり片付けも終わり、「ゆっくりしようか」という時間がありました。
職員さんは、ある程度ゆっくりした時間を見計らい、洗濯物をテーブルの上に、「洗濯物が渇いたね」と独り言を言いながらテーブルの上にどっさり。
ある方は寝ていたり、ある方は新聞を見ていたりされている中、ある入居者の方が、何も言わずに、洗濯物をたたみ始めました。
するとその行動をみていた入居者が、何も言わずに手を伸ばし洗濯物をたたみ始めました。
そのことが隣の入居者の方も自分で気づき、たたむという行動に移っていきました。
入居者同士で「洗濯物があるわよ」などの関係性を築く行動が生まれていたりもします。
最後にはどうしても、何をしてよいかわからない方には、選択肢もある声掛けをさせていただきました。
この状況の「やらされている」は、テーブルの上に乾いた洗濯物があることで「やらされている」ということがあるのかもしれませんが、職員の声掛けでやらされているという事はないのではないでしょうか。
「自分からやる」という行動へ移れることができる方への声掛けは必要ないことであり、誰も同じように声を掛けないことや、もう少し声掛けを工夫をして、本当に「自分からやりたい」「自らやる」という行動を引き出す声掛けをしたり、環境の設定(仕掛け)が大事に思えます。
目から入る情報を上手く使い、自分から行動できる環境設定を今後も増やしていきたいですね。
そのためにも、あるべき物が、その場所にしっかりと片付けられていることも大変重要になることも、大事な環境設定にもなりますしね。
滝子通一丁目福祉施設 グループホーム担当責任者 岡田拓也
こだわり
僕らの仕事はとても幅広く奥深い。
それは相手が「人」であるから。
相手が「人」である以上、思うようにはいかないのが僕らの仕事です。
そこに「認知症」がくっつくと、より相手のペースに合わせる事が大切になっていきます。
それは裏をかえすと、「うまくいかないのが当たり前」というような感覚に、現場では支配されていく事があります。
そんな一日が始まり、過ぎていく日々。
その中に自分の存在、仕事を絡めていく中で、自分なりの「こだわり」が突然芽生えたりすることがあったりします。
「今日は何にこだわろうかな・・」
1日の長い勤務を、注力集中力を切らさないように仕事をやりきるのはなかなか至難の業です。
自分は色々なことをやりきるタイプではなく、何かにこだわり一点集中で取り組むタイプのようです。
集中力より、回りに気を張り巡らし、状況察知力と予測力と、そこに絡んでいく自分の実行浸透力を大切に仕事をしたいと思っています。
そんな感覚で仕事をしている中で、突然「こだわり」が出たりします。
「今日は整容にこだわりたい」
「今日は居室環境をこだわりたい」
「今日は料理支援にこだわりたい」
「今日は〇〇にこだわりたい」
能力の足りない僕には、「せめてこれだけはこだわってやってみようか・・」といった技みたいなものでしょうか。
という事でちょっと抽象的に書いてきましたが、昨日の「こだわり」は居室清掃に利用者を絡めようと取り組みました。
「自分でできる能力をお持ちの方は、自分の部屋を自分で掃除してもらえるように応援したい」
そんなこだわり心が芽生えたので、実行してみました。
皆さんの生活能力は、まだまだ引っ張り出せるな・・
そんな事を感じつつ支援にあたりました。
今後も、利用者、入居者、職員の動きに感覚を研ぎ澄ませて、僕のささやかな「こだわり」を通じて、「人」を大切にするというセンス、感覚を皆と共に磨いていきたいと思います。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
各居室のマスターキーを、僕の「ないない病」でどこかにやってしまった昨日の47歳最終日。
必死に何回もポケットの中やフロア全体を探しまくったのに、夜に結局ポケットから出てきました。
「4次元ポケットか・・!?」と自分で自分が分からなくなって、クラクラきた瞬間でした。笑
48歳の今日、「こだわり」を大切に仕事していこうと思っています。
志
志【こころざし】
ある方向を目ざす気持ち
心に思い決めた目的や目標
心の向うところ
心のめざすところ
その「志」を基に、1歩踏み出す事から僕等の仕事は始まります。
「介護」をやる。
やってみたい。
やれるかなぁ。
なんにせよこの時代、この環境において、とても大切な人材には違いありません。
でも、なぜ「介護をやるのか」という動機に「志」があるかないかで、その先の言動に違いがでてくるのではないでしょうか。
自分を一歩前に踏み出す、押し出すモチベーション。
自分が自分であるがための必要な土台。
そしてしっかり地に足がついた、ぶれない「軸」があるか「柱」があるか。
そこが、人が見ていようが、見ていまいが、自分が仕事人として、正しく振舞えるか、行動できるかに繋がっているのだと思います。
「何のために仕事をするのか」
「誰のために何をする仕事なのか」
「今日の一歩はどこに繋がっていくのか」
「介護はどこに向かうべきなのだろうか」
「自分は何をすべきなのか」
あなたの「志」はどのようなものでしょうか。
語ってみませんか。
語ってもらえませんか。
もし「志」はあまりなかったとしても、「志」のある職場風土あれば、影響され育まれていくものだと思います。
今一度、他人がどうのこうのである以前に、自分自身の「志」を確認し信じ、仲間に行動を通じて示していくのがトップの仕事の一つであります。
そのためにも自問自答し続けていかねばですね。
全国の皆さん、今後ともご指導とご支持を。
よろしくお願い致します。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
「自立支援」と「尊厳配慮」
「今日の夜のおかずは、これにしようか?」
滝子には、認知症という状態にあっても、介護保険の基本理念にある「有する能力に応じ自立した(ように見える)日常生活を送れるように」支援しています。
日々の暮らしの中で、持っている力を引き出し活用し続けることで、体や脳の機能維持を目指したいと思っています。
「シーツ張り」
4年半前の開設の時からいらっしゃる方(左側)も、入居数か月の方(右側)も、「機能維持」という視点よりかは、「自分の事は自分で」という、人として普通に生きる中での当たり前の生活行為を、主体的に行っている姿が日々のあちらこちらでみられます。
このような、一見自立してしるかのように見える方々もいらっしゃれば、体は動かず、言葉もうまく話せずといった、生きていく上でのすべての行為(着替える、移動する、食べる、トイレの後始末、お風呂、選択枝の決定等々)を職員の手に委ねられている方々も全体の3割程おみえになります。
このような方々に「自立した日常生活を!」といっても、無理があるといいますかできない訳です。
このような方々にはどのようなアプローチが必要になるのかといいますと、介護保険のもう一つの基本理念である「尊厳の保持」を中心に関わらせて頂くのが私達プロの仕事です。
とは言いましても、現在の滝子の課題の一つはここにあり、「尊厳」に配慮した声かけや関わりができてないなぁという場面があります。
直近の職員会議等で、皆で今一度確認と、配慮の徹底を進めていかねばと思っています。
話せない、動けない、表現できなくても、
「心は生きている」
訳ですし、そこにいらっしゃるのは
「人」
であるには違いありません。
「認知症を扱う世界」
にならぬよう、気を引き締めて、いい仕事でできるようになって行ける専門職集団を目指していきたいと思います。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
「店員さん、ワンタンどこにある?」
「ランタン? ワンタン? それどんなものですか?(店員二人)」
「・・・苦笑」
いい天気☆
まあまあ快晴で、気温も心地よかった名古屋。
「なるべく外の空気や、お日様を感じる1日にしましょう!」
と朝礼で申し合わせて、活動開始。
最近あまり外出できていない方を中心に、買い物や散歩で外に出る機会を作る事にしました。
まず、午前は買い物。
頼りになる主婦パートさんと、その子供たちとスーパーで買い物。
子供さんが一緒だと、なんだか遠足のような気分になります♪
午後は散歩。
近所の公園でお茶をしました☆
一度帰って、違う方々と散歩へ。
女性の方がグループホームへ入居された後に、夫婦一緒の方がいいという話になった方とお出かけです。
今では老人保健施設を利用されていたご主人が、小規模多機能の利用を開始され、毎日顔を合わせています。
今日は、夫婦一緒に散歩して、途中で喫茶店に入りました。
夫婦っていいですね☆
という事で、天気がいいこの時期は活動量UPしていきたいと思います。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
休憩中のスタッフ三浦氏が、身軽なパフォーマンスを見せてくれました。
外っていいですね♪