たくましい
朝食時の出来事。
皆との朝食の時間に起きれなかった入居者さんの部屋に行き
戻ってきた時に、ある変化に気付きました。
Iさんのおかずがなくなっていました。
???
前をみるとMさんのおかずの皿が2枚重なっていました。
そうです。
職員がいない隙に前に座るMさんがIさんのおかずを
食べてしまったようです。
「しまった!」と思いながらみてると、
普段はめったにしないのに、その2枚重ねの
皿を自ら流しに持っていき、洗いだしました。
証拠隠滅ですね。笑
Iさんには、1人前くらい残っていたので、
それを出して解決。
いやはや、
したたかというかたくましいというか・・
1本取られました。
このケースの場合、
「他人のおかずを食べてしまったMさんが悪い」
ではなく、
「他人のおかずにMさんが手を出す事の予測と、
それに対処できなかった自分が悪い」
という事になります。
生きるって
生きようとする力って
素晴らしい☆彡
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
あけましておめでとうございます☆
雪降りの大晦日から新年を迎えました。
初日の出を拝もうと、
玄関前で待機するも雲の中でした。
いい年にしましょうね☆
年末のご挨拶
本年も残すところあと僅かとなりました。
皆様には格別のご愛顧を賜り厚く御礼申し上げます。
コロナ禍の中における介護事業の運営には
悩まされた春以降の波の女ですが、
閉じこもりによる能力、社会性の低下を回避すべく
環境や方法を工夫しながら、取戻しを行ってまいりました。
絶対回避はできないにせよ、できる対策をとりつつ、
暮らしとコロナ対策のバランスをとりながら、
今後も取り組んでいく所存ですので、
より一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。
来年も皆様にとって良い年になりますようお祈り申し上げます。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
知る人ぞ知る
もともとの性格や価値観、生活様式の延長線に、
脳の不具合が起こり、とても特徴的な行動をされる
方が時々みえます。
認知症は夜に更に症状が出る方があり、
その一例として、
「徹夜で歩き回る」
「火災報知器のボタンを押す」
「他者の全部屋をたたいてまわる」
「冷蔵庫、冷凍庫を開け食材を口にする」
などなど破天荒な行動をされる事があります。
対応は難しくはないのですが、
ずっとお付き合いする体力勝負といったところでしょうか。
職員の組み立てやペースにはなかなか
応じていただけないので、
入浴に関しては、なかなか入れず、
苦労しているのが常ですが、
時々自分から浴室へ入り、風呂に入られます。
「風呂のあとの一杯はおいしいわ」
とても気分屋なので、こちらの思惑とは
違うタイミングで、生活行為を始められる事もよくあります。
いつ何が飛び出すかわからない。
そんな難しさと、驚きを秘めたMさん。
いつもプロフェッショナルに登場した
知る人ぞ知る「野村さん」といつも被っています。
そんな野村さん、先日お亡くなりになられました。
80歳です。
滝子通一丁目福祉施設の立ち上げとともに
駆け抜けた野村さん。ご冥福をお祈り申し上げます。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
不思議
【不思議】どうしてなのか、普通では考えも想像もできないこと。
説明のつかないこと。
100歳を越しているKさん。
この方のメガネが時々なくなります。
朝、起床の声かけをしに伺うと、周囲にありません。
ベッドの下、タンスの中、布団の中、服のポケット、使用するトイレ・・
複数のスタッフにより何回何回も確認しても見当たりません。
翌日も探し回るも発見できず。
いつもかけているメガネがないと、
本人もスタッフも違和感ありなんか変な感じ。
という事で、引き続きあちらこちら探しまわりますが、
やはりでてきません。
「どうしたものか・・」
と悩み探す事、数日。
夜中にトイレに行かれる時にメガネをかけて
出てこられました。。
「????」
笑うしなないです。
説明のついかない事です。
まぁ、100年も生きられてたら、
何か特別な力が備わっているのかもしれませんね。
参りました!
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
「見える化」「見えない化」
前回紹介させて頂いた、新しい入居者さん。
簡単な調理に洗濯干し、たたみ、他者との会話、
車椅子にて買い物等々、さっそく馴染んで暮らされています。
この行っている事だけをみれば、要介護1か2かといった
ところでしょうか。
実際は要介護はもっともっと重い方です。
パット見ではわからないのが認知症。
脳の病気というのは、その原因が見えないので、
とてもやっかいです。
みえない障害、みえにくい障害ですね。
じっとしていれば、より障害は見えない状態となります。
何か行動を起こすと、あちらこちらに不具合が出てきます。
そこで「できるできない」「わかるわからない」が見えて
きます。
「できない・わからない」事が多く、その都度手助けが
必要になり、その時間や量が増えると介護度もランクが
上がっていきます。
写真のような姿はセッティング、アプローチの結果や過程なので、
パット見では介護度が重いようには見えないですね。
認定を受ける、調査を受ける時には、
客観的に不具合を「見える化」し、
暮らしの中では不具合を「見えない化」する。
まぁ、ぼくらの仕事はそんな面もあります。
認知症を見えにくくするのは職員の段取り、調整の賜物ですね☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
昨夜ほぼ貫徹だったとの事。汗
夜になるといろいろ症状がでる方も結構あります。
新入居者さん☆
新しい入居者さんが来られました。
昼夜逆転気味?という事で、さっそく
「有する能力」の発揮の機会を作っていきました。
その後は、以前よく行っていたとの事でしたので、
近所の事喫茶店へ。
外へ出れる感覚も大事ですよね☆
他入居者さんとの関係性構築も含めてですね。
そんなこんなで不安と混乱であろう初日も夜になり、
あとは寝るだけなのですが・・
これで良眠といけばいいのですが、
そこはそんなに甘くなかったですね。
3時くらいまで寝れなくて、
明け方に少し寝ただけという初日の夜でした。
まだまだ課題が山積み!
今後もチームで情報共有し、
能力の把握と引き出し、
体調管理、適切な関りやサポートで、
暮らしを応援していけたらと思います。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
ちょっとそこまで☆
「なんかいい事ないかなぁ」
入居者さんがつぶやきました。
「今日なんかしたい事ありますか?」(職員)
「いい天気だしもったいないね」(入居者)
という事で、何名か募って、ドライブにでかける事にしました☆
風もなく、天気もよかったので、目的地は「海」
コロナ対策という事で、他者とは接触せず、
密を避ける場所としては最適?です。
という事で高速を走り目的地へ到着。
いい天気。いい景色です。
目的は「海を眺めながらコーヒーを飲む」
という事で、持参したコーヒーを頂きました。
「いい景色をみながら飲むコーヒーはおいしい」
うんうん。きっとそうでしょう。笑
帰りに海沿いをながしてホームへ戻りました。
その日の天気、その日の気分での
お出かけもたまにはいいですね☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
街の中の協力者☆
グループホームには、
ほぼ毎日、外出される方がみえるのですが、
涼しくなってからは、行動範囲が広がっています。
外出希望時は、散歩や買い物という目的にすり替えて、
なんとか対応しておりますが、
本人の思いとしては、「家に帰りたい」「主人が帰ってくる」
等々の目的は、記憶障害があっても
なかなか消えないのが実際です。
「家に帰ります」と言われる時は、
一人歩きをして頂くのですが、
どんどんあらぬ方向へ行かれる事があります。
ある程度距離をとりながらついていくのですが、
今回は通行人に道を尋ねる場面に遭遇しました。
「〇〇へはどうやって行けばいいかしら?」(入居者)
「えっと・・〇〇行きのバスに乗り、4つ目の・・・」(通行人)
スマホで一生懸命検索し、伝えてくれています。
途中で通行人に伝わるように、手振り身振りで、
「助かります。ありがとうございます!」
といったニュアンスで、こちらの事情を
伝えると、なんとなく察知してくれたようで、
その後も親切に案内を続けて下さりました。
その後は、バス停でバスを待つあたりで声をかけ、
一旦ホームへ戻って頂きました。
地域社会の中にはたくさんの協力者がいてくれて、
本当に心強いです☆
ありがとうございます。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
本人にばれないようについていく途中で、
バス停の時刻表を見ているフリをしていると・・
わざわざバスが停まってしまいました!
社会に迷惑をかけてはいけませんね。。。
ズレ
「雨降ってるから傘かして」
「行ってきます」
この方、雨でも、風でも、炎天下でも、
行くべき所があるし、目的があるので、
目的に向かって行動をおこされます。
日時や見当をつける力は、脳の病気によって
障害を受けているので、現実とはかなりズレて
いるのですが、暑い時には帽子やタオル、
寒い時にはコートにマフラー、
雨降りには傘。
これは、天気といいますか、環境といいますか、
ブレていない事が多いように感じています。
目から入った情報、身体で感じる情報に
対しての対応は、まだまだ正確ですね。
ただ、僕らの世界と少しズレているだけ。
病気のせいでズレているので、
僕らの仕事はズレをなおすのではなく、
ズレを受け止め、合わせていく事。
そんな基本を大切にしていきたいですね☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治