地域の中で暮らす
「地域密着」で仕事をしていたり、「地域密着」で暮らしていたり。
人は(自分も利用者・入居者も)社会の中で生きる生き物です。
密着していく上で、地域の情報は欠かせないのだと思うのです。
その情報収集のもとになる一つが「回覧板」です。
あまり情報がない時もありますが、結構いろいろな情報が入っている時もあります。
仕事場でも、自宅でも一度「回覧板」の中身に興味を持ってみてみませんか?
大切なのは、次の方に回す時にそっと玄関前に置くのではなく、ピンポンして手渡しするのがいいですよ。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
この前の日曜日、自分の住んでいる市内で火渡りの行事がありました.
行ってきましたが、時にそんな情報が流れてたりしますよ。
一年の禊祓(みそぎはらえ)大切ですね。
再び
グループホームの一部の方々の恒例行事。
冬のイルミネーションといえは三重県「なばなの里」。
おととい行ってまりりました。
まず園内の食堂で早めの夕食。
それから光のトンネルをくぐってメイン会場へ。
今年もなかなか壮大なセットでした。
入居者さんも大喜び。
短期の記憶障害がある方が、「去年のご飯はまずくて半分残したけど、今年はおいしい」と言われました。
ふだんの日常生活の中の事はなかなか覚える事ができないのですが、やはり印象的な事はまだ記憶の箱に入れたり引き出せたりできる能力を有している事が分かりました。
その他、外出時のトイレの回数間隔が短くなっている方。
歩行能力のが低下している方。
集中力、時間が短くなっている方。
お年寄り同士の関係性(ペア)の変化。
非日常生活の行動の中で変化を感じとることができました。
外出時の職員は、入居者・利用者と同じ視点、視線で楽しむのでなく、入居者の言動に注視していなければなりません。
リスク回避は当然のこととして、様々な変化や能力を把握する大切な機会でもあります。
そんな事を見たり感じたりしながらも、入居者さんにおいては、生きる喜びを少しでも感じて頂けたのだと思います。
来年も皆で行きたいものですね。
そのために、日常的に有する能力を活用し続けなければなりませんね。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
お家
小規模多機能型居宅介護は居宅での生活を長く続けられるように、「通い」「訪問」「宿泊」の3つのサービスを組み合わせて支えています。
御本人自らが希望して、小規模多機能・クラブ滝子を利用開始となった方は今まで、、、1名です。
その他の方は様々な理由があって、クラブ滝子の利用を開始となってます。
きっと
「なんだかわかんないけど、ここに来ることになった。」
「なんだかわかんないけど、ここに来た。」
という方が大半です。
先日、利用開始から2年が過ぎたAさんが肺炎のため2週間程の入院しました。
入院による認知症の進行やADLの低下などみられ、生活を取り戻すために小規模の宿泊を10日間ほどしました。
その間に、クラブ滝子での様子をみながら、必要な福祉用具をレンタルできるように自宅の環境整備の段取りをしていきます。
2週間の入院、10日間の宿泊を経て、約1カ月ぶりに帰宅されました。
しかしまた翌日にはクラブに通われました。
その後、週の半分の夜を自宅で寝る、半分をクラブで寝るというサイクルを開始しました。
このサイクルで3週間過ぎたころ、
「ここで、泊まることがあるから、家にかえることが、楽しみでしょうがない。」と笑顔でおっしゃいました。
『家に帰ることが楽しみでしょうがない。』
とてつもなく、Aさんのパワーとともに、『家』にパワーを感じました。
色んな意味が想像できます。
自宅へお送りすると
「また明日、頼むな。さようなら。」と挨拶されます。
クラブ滝子に不満がある、満足しているという意味ではなく、
「家」という意味がどんなものか改めて考えさせられました。
介護保険法で、小規模多機能居宅介護の基本方針は
【基本方針】 要介護者について、その居宅において、又はサービスの拠点に通わせ、若しくは短期間宿泊させ、当該拠点において、家庭的な環境と地域住民との交流の下で、入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話及び機能訓練を行うことにより、利用者がその有する能力に応じその居宅において自立した日常生活を営むことができるようにするものでなければならない。 指定小規模多機能型居宅介護は、通いを中心として、利用者の様態や希望に応じて、随時訪問や宿泊を組み合わせてサービスを提供することにより、利用者の居宅における生活の継続を支援するものである。 |
自宅とは言わずに、居宅とする意味はなんなのだろう・・・。
居宅は、国語辞典をひらくと
その人の、日常住んでいる家、すまい。
自宅で暮らせるためには、家族や本人、環境など様々な形で支える仕組みが必要です。
「自宅での暮らしを少しでも長く続けたい」
に応えられるように、家族や医療、クラブ滝子、福祉用具レンタルや近隣との付き合いなど調整し、また自宅にて暮らすことができることを応援します。目指します。
クラブに宿泊の時間。他利用者さんは休まれましたが、「まだ、ええ?」とリビングにて。
後方にある、タッチアップ(移動手摺)
独りで歩いて行けるために重要な福祉用具です。
私も、家に帰っての時間は確かに大好きです。
外(地域社会)があるから、家がある。
家があるから外(地域社会)がある。
イコールになるようなそうでもないような・・・。
前回のプレーシャーに応えられているかは『?』です苦笑
滝子通一丁目福祉施設 副施設長 佐藤恵美子
熱田神宮へ参拝。
参拝した後のきしめん。
寒い時期あったまる~。
方向性を大切に
先日の社会福祉協議会主催の研修会の風景です。
通所介護の職員向けという事で、最初は方向性の確認から話しをさせて頂きました。
方向性とはもちろん介護保険法における基本方針の事です。
通所介護の基本方針のポイントは、
「その居宅において」という目的、
「有する能力に応じ」という私達の仕事の仕方、
「自立した日常生活を営むことができるよう」という関わりの先の目指す姿、
を伝えていきましたが、意外と置き去りといいますか、意識できていない文面が最期に出てきます。
「並びに利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図るものでなければならない」
「並びに」とありますので、利用者へのアプローチと同列で家族へのアプローチも大切にすべき事だと解釈しています。
「居宅において」を支えるためには、「家族」の存在がとても大きく、「家族」の理解力、対応力によって利用者の生きる姿は変わりますし、居宅での暮らしを断念するの「家族」の判断によることが多いのだと思います。
そんなこんなを入り口に研修会をスタートさせました。
熱心に耳を傾け、反応して頂ける素敵な受講者の皆様のおかげで有意義な時間と、自分も滝子で頑張らねばとモチベーションUPの機会を頂きました。 ありがとうございます。
次回は通所介護と目的を同じとする、わが滝子の居宅サービスである「小規模多機能・クラブ滝子」からのブログをUPさせて頂きたいと思います。
ご期待を!と担当者へプレッシャーを与えつつ今日はこの辺りで失礼させて頂きます。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
ブログUPした後、仲間から呼び出しが・・
行ってみると出来上がっていました。
盛り上がっていきましょ~
雨降り外出
今日は頭が回らずネタが思いつきません。
という訳で1週間程前の様子をご紹介。
その日は雨降り。
確かその前後も結構天候悪い日が続いていました。
通常雨降りでも、食の獲得のために買い物に行かなければなりません。
台風や大雨、強風は中止しますが。
そうなると傘をさしたり、カッパを着たりしてでも行きますが、足元が悪くリスクが高くなります。
ですので、歩行の安定している入居者・利用者とマンツーマンで買い物に出かけます。
雨降りが続くと、外出者に偏りが出たり、全体的に活動量が減りがちです。
という訳でその日は車で買い物に出かけました。
行き先は昔ながらの市場ではなく、立体駐車場があるスーパー。
そこであれば、雨に濡れることなく乗り降りできます。
という訳で通常の規模で買い物に行きました。
雨降りの買い物支援も固定的になるのではなく、色々なバリエーションを考える事が入居者・利用者の暮らしの幅を広げます。
皆さん大喜び☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
ずいぶん前に似たネタ書いたかも・・・スミマセン。
「外見」と異なる「中身」
昨日、観光バスで高速を走らせ、30人もの方々が見学にみえました。
認知症サポーターになられた方々の、フォローアップ講座として来られました。
「えっ 自由に外へ出られるのですか?」
「買い物に行くんですか?」
「自分達でご飯を作るのですか?」
「お酒やタバコもいいんですか?」
「ここは自由で何でもありでいいですね」
そんな声も聞かれました。
しかし「自由」は「危険」と、常にとなり合わせです。
「なんでもあり」がいいと思って、なんでもやって頂いている訳ではありません。
専門職として能力・状態を見極めた上で、リスクに配慮しながらも「人として普通に生きる姿」を目指しているのです。
しかしそれは職員の個々の力量によって、アプローチの仕方が変わり、できる範囲が変わります。
私達職員を含む「環境」や「支援」により認知症の方の生きる姿が変わります。
認知症という状態にある方が輝くのも、人としての姿から遠ざかるのも、私達次第なのです。
見学の方々は一見、普通の暮らしを取り戻せているような錯覚を感じられたのかもしれません。
もしかしたら私達介護職でさえ、「慣れ」の中「できている」と錯覚しているのかも知れません。
「つもりになっている」のかも知れません。
しかし実際のところは自分を含め、まだまだまだまだです。
まだ危険だらけの滝子の施設。
私達に入居者・利用者の「命」「人生」「暮らし」を護れるのか・・・
それはそんなに甘くない。簡単でもない。
それを振り返った時に、外から見学や実習を受け入れさせて頂いている場合ではないと感じます。
基本を忠実に、予測力を活かし、チームでサポートする。
そしていつも挑む姿勢を持ち続けれるように。
そんな支援ができるまで、しばらくの間見学や実習の受け入れを原則中止させて頂きたいと思います。
「外見」はまあまあに見えるのかも知れません。
でも「中身」をしっかり詰めなければいけない時期なのだとて思います。
早く期待に応えられる施設になりたいものですし、なれるように皆で挑んでいきたいものですね。
ご声援をお願い致します。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
洗礼
新体制で始まったばかりのグループホーム1階
さっそくトラブル発生!
先月に続き、再びN氏が一時行方不明となりました。
通りかかりの住民が、施設に駆け込んで来られ、「いつも歩いているお婆さん、○○の方に小走りで行っていたよ」と、情報提供して頂けたのがきっかけでした。
これはとてもありがたいことです。
素敵な近隣住民の方々に感謝です。
「それはいつもの散歩ルートと違う!」
「絶対帰ってこれないだろう!」
ということで、捜索開始。
社長を始め総勢10名のスタッフ、警察に認知高齢者おかえり支援事業(徘徊ネットワーク)、ご家族も加わり、2時間40分の捜索の末、警察に保護の連絡ありホームに戻ってこられました。
昨日夜チーム全員集合し、「皆で頑張ろう!」と決起大会をしたばかりなのに・・
新生1階チームへの洗礼でしょうか。。。
いつ・どこで・何が起こってもおかしくない・・・・
このことを念頭に、一瞬たりとも気を抜けない緊張感、集中力が問われる介護現場。
今日も「滝子通一丁目福祉施設」は良くも悪くも賑やかです。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
新体制
明日、12月より新体制で挑む滝子通一丁目福祉施設。
各階のスタッフを入れ替えました。
ここで大切になるのが「チームワーク」
個人のスキルアップも大切ですが、24時間を皆で繋いでいくチームの力を育て発揮することがとても大切です。
自分が思う「チーム」に必要な要素は、「方向性」「目標」「会話の数(量)」でしょうか。
この中で課題となりやすいのが「会話の数」
会話の数が増えてくると自然と人間関係が深まり、意思疎通がしやすくなりますし、共有事項が増えます。
新しいそれぞれの階のチーム力をUpさせるために、何をしかけるか・・・
なかなか難しい課題ですが、「会話の数」を意識して増やすことができるかも知れないアイディアが浮かびました♪
試しにどこかのフロアから初めてみようと思います。
上手くいったらその方法を報告させて頂きたいと思います。
ネタばらしできなくて申し訳ありません。笑
とにかく、新生「波の女」を皆で盛り上げていきたいと思います。
ご声援をお願い致します。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
会話の数
存続をかけて・・存続してもいいのか?
今週、起きてはならない大事件が発生しました。
多分その関連でブログのアクセス件数が結構増えています。
全国の皆さんが、波の女の事を気にかけてくれているのだと思っています。
ありがとうございます。そしてすみません。。。
いつか報告できる時がきたら報告させて頂きます。
脳が壊れ、いつどこでどんなことが起きるか分からなくなるのが認知症という状態。
いつでもどこでもどんなことでも起こりえると想定して、緊張感を持って、予測力をもって仕事ができていないと時に大惨事となります。
実際に起こってしまったら、介護施設として、企業としてどのような姿勢が大切なのか。。。
しっかり検証する
改善する
再発防止に努める
そんなことは当然として
嘘をつかない
ごまかさない
隠蔽しない
正直にならなくてはなりません
そして、誠意を見せる
皆でその思いを共有する
そのことを忘れないようにする
「人」の命、「人生」を預かっているという、途方もなく責任重大な仕事であることをしっかり認識しなければなりません。
昨日、夜勤者を除くほとんどの職員を召集し、緊急ミーティングを開催しました。
「波の女」の正念場です。
これからの姿勢が問われます。
精一杯やれることをやっていきたいと思います。
ご指導下さいませ。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
神様への☆オネガイゴト☆
ある日の夜。
Aさんがパジャマに着替えられている時のこと。
Aさん『私ね、いつも寝る前に神様にお願い事するの。
最期までキレイでいさせてくださいって。』
何て、美しいことを仰るのだろうと惹き付けられました。
Aさん『お化粧は面倒だから2年前からしなくなったけど、
口紅だけはさすようにしているの。』
『髪も白髪だらけだと、みっとも無いでしょう。』
『キレイでありたいわ。』
私 「口紅はどんな色を好まれるのですか?」と尋ねると、
Aさん 『キノイロが良いわよね。』
???
私の聞き間違いかと想い聞き返しましたが、
『キノイロよ~。』
タンスのような色?
『違うわよ~笑』
今度、一緒に化粧品屋さんへ行く約束をしました。
遠方に住むご家族へ、連絡をいれたところ、
『『永遠』はないのでいつか最期がくる。今までの過程(入院、施設、クラブ、自宅)で、あきらめと納得と色々あったと思います。想うと切ないですが、口紅、コンパクトなどなど宜しくお願いします。』とお返事を頂きました。
本日、買い物へ行ってきました。
【どんな色をつけられますか?】
と聞かれながら、吟味されていました。
店員さん【ファンデーションは、何が気になりますか? この色がちょうど良いですか?】
Aさん『シワが気になるのよ~。これ良いじゃない。』
二人の表情、テンションが、ノリノリになって行くのが、見ているこちらも楽しくなりました。
キノイロかは定かではありませんが、Aさんと店員さんで相談しながら決めた、口紅とファンデーション。
90歳近くになり、歳を重ね、病気、認知症など不自由さがあり、若い頃のようには身体は動かないAさん。
『○○でありたい。』『○○したい。』が生きる上で、とても大切で『気持ち』『願い』が身体を動かす重要なエネルギーだと常々感じています。
そして、意思表示がなかなかできない方には『○○したいのではないだろうか?』を察知し試して反応みての積み重ねだと思ってます。
≪わかっているツモリ≫とならぬように、肝に銘じて!
私もAさんを見習って、キレイを追求?できれば???
結局、キモチですよね(苦)
寝る前に、神様へのオネガイゴト・・・。
やっぱり、ステキです☆☆☆
滝子通一丁目福祉施設 副施設長 佐藤恵美子