方向性を大切に
先日の社会福祉協議会主催の研修会の風景です。
通所介護の職員向けという事で、最初は方向性の確認から話しをさせて頂きました。
方向性とはもちろん介護保険法における基本方針の事です。
通所介護の基本方針のポイントは、
「その居宅において」という目的、
「有する能力に応じ」という私達の仕事の仕方、
「自立した日常生活を営むことができるよう」という関わりの先の目指す姿、
を伝えていきましたが、意外と置き去りといいますか、意識できていない文面が最期に出てきます。
「並びに利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図るものでなければならない」
「並びに」とありますので、利用者へのアプローチと同列で家族へのアプローチも大切にすべき事だと解釈しています。
「居宅において」を支えるためには、「家族」の存在がとても大きく、「家族」の理解力、対応力によって利用者の生きる姿は変わりますし、居宅での暮らしを断念するの「家族」の判断によることが多いのだと思います。
そんなこんなを入り口に研修会をスタートさせました。
熱心に耳を傾け、反応して頂ける素敵な受講者の皆様のおかげで有意義な時間と、自分も滝子で頑張らねばとモチベーションUPの機会を頂きました。 ありがとうございます。
次回は通所介護と目的を同じとする、わが滝子の居宅サービスである「小規模多機能・クラブ滝子」からのブログをUPさせて頂きたいと思います。
ご期待を!と担当者へプレッシャーを与えつつ今日はこの辺りで失礼させて頂きます。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
ブログUPした後、仲間から呼び出しが・・
行ってみると出来上がっていました。
盛り上がっていきましょ~
雨降り外出
今日は頭が回らずネタが思いつきません。
という訳で1週間程前の様子をご紹介。
その日は雨降り。
確かその前後も結構天候悪い日が続いていました。
通常雨降りでも、食の獲得のために買い物に行かなければなりません。
台風や大雨、強風は中止しますが。
そうなると傘をさしたり、カッパを着たりしてでも行きますが、足元が悪くリスクが高くなります。
ですので、歩行の安定している入居者・利用者とマンツーマンで買い物に出かけます。
雨降りが続くと、外出者に偏りが出たり、全体的に活動量が減りがちです。
という訳でその日は車で買い物に出かけました。
行き先は昔ながらの市場ではなく、立体駐車場があるスーパー。
そこであれば、雨に濡れることなく乗り降りできます。
という訳で通常の規模で買い物に行きました。
雨降りの買い物支援も固定的になるのではなく、色々なバリエーションを考える事が入居者・利用者の暮らしの幅を広げます。
皆さん大喜び☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
ずいぶん前に似たネタ書いたかも・・・スミマセン。
「外見」と異なる「中身」
昨日、観光バスで高速を走らせ、30人もの方々が見学にみえました。
認知症サポーターになられた方々の、フォローアップ講座として来られました。
「えっ 自由に外へ出られるのですか?」
「買い物に行くんですか?」
「自分達でご飯を作るのですか?」
「お酒やタバコもいいんですか?」
「ここは自由で何でもありでいいですね」
そんな声も聞かれました。
しかし「自由」は「危険」と、常にとなり合わせです。
「なんでもあり」がいいと思って、なんでもやって頂いている訳ではありません。
専門職として能力・状態を見極めた上で、リスクに配慮しながらも「人として普通に生きる姿」を目指しているのです。
しかしそれは職員の個々の力量によって、アプローチの仕方が変わり、できる範囲が変わります。
私達職員を含む「環境」や「支援」により認知症の方の生きる姿が変わります。
認知症という状態にある方が輝くのも、人としての姿から遠ざかるのも、私達次第なのです。
見学の方々は一見、普通の暮らしを取り戻せているような錯覚を感じられたのかもしれません。
もしかしたら私達介護職でさえ、「慣れ」の中「できている」と錯覚しているのかも知れません。
「つもりになっている」のかも知れません。
しかし実際のところは自分を含め、まだまだまだまだです。
まだ危険だらけの滝子の施設。
私達に入居者・利用者の「命」「人生」「暮らし」を護れるのか・・・
それはそんなに甘くない。簡単でもない。
それを振り返った時に、外から見学や実習を受け入れさせて頂いている場合ではないと感じます。
基本を忠実に、予測力を活かし、チームでサポートする。
そしていつも挑む姿勢を持ち続けれるように。
そんな支援ができるまで、しばらくの間見学や実習の受け入れを原則中止させて頂きたいと思います。
「外見」はまあまあに見えるのかも知れません。
でも「中身」をしっかり詰めなければいけない時期なのだとて思います。
早く期待に応えられる施設になりたいものですし、なれるように皆で挑んでいきたいものですね。
ご声援をお願い致します。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
「大逆転」のススメ Vol.17
大逆転の痴呆ケア」 和田行男著 中央法規出版 P221より1部抜粋
「してあげる」から「して・あげる」へ
~中略~
何かを「してあげる」というのは大切やけど、専門職が婆さんを「してあげる」存在にとどめたら、婆さんは「してもらう」存在にとどまり、やがては人が生きる姿からほど遠い姿にしてしまうやろな。
自分のことが自分でできるように「して・あげる」、社会と切り離されないように「して・あげる」など、自分の力だけでは何ともできん婆さんたちに手を差し伸べる「して・あげる」支援はとっても大切や。
要するに、「してあげる」と「して・あげる」をはき違えないようにしんとな。
自分でできるように「して」「(引き)上げる」ということが仕事。
~続く~
とあります。
「してあげる」方が、親切かつ早い。
こんな感覚は専門職としてどうなのか?
その関わりの先はどうなるのか?
「考える」機会がない。
「動く」機会がない。
そして「依存的」「受動的」になっていく。
最初は「してもらえる」ことにより「ありがとう」と言われるかも知れない。
しかしいつかは「してもらってばかりで」、迷惑かけて「ごめんね」に変わるでしょう。
「ごめんね」と言わせるために私たちは仕事をしているのではありません。
「生かされている」と感じさせるために仕事をしているのではありません。
「してあげる」を「仕事」と勘違いしていないだろうか?
そのアプローチの先に、目の前の方の能力はどうなっていくのか?
「能力を奪う」「能力を下げる」お手伝い役にならないようにしたいものです。
「人」は自分も目の前の方も、「自分の力を使って自分の人生を生きる」生き物です。
有する能力を発揮しながら。
そして有する能力に応じるのが私達の仕事です。
皆で再確認していきませんか?
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
洗礼
新体制で始まったばかりのグループホーム1階
さっそくトラブル発生!
先月に続き、再びN氏が一時行方不明となりました。
通りかかりの住民が、施設に駆け込んで来られ、「いつも歩いているお婆さん、○○の方に小走りで行っていたよ」と、情報提供して頂けたのがきっかけでした。
これはとてもありがたいことです。
素敵な近隣住民の方々に感謝です。
「それはいつもの散歩ルートと違う!」
「絶対帰ってこれないだろう!」
ということで、捜索開始。
社長を始め総勢10名のスタッフ、警察に認知高齢者おかえり支援事業(徘徊ネットワーク)、ご家族も加わり、2時間40分の捜索の末、警察に保護の連絡ありホームに戻ってこられました。
昨日夜チーム全員集合し、「皆で頑張ろう!」と決起大会をしたばかりなのに・・
新生1階チームへの洗礼でしょうか。。。
いつ・どこで・何が起こってもおかしくない・・・・
このことを念頭に、一瞬たりとも気を抜けない緊張感、集中力が問われる介護現場。
今日も「滝子通一丁目福祉施設」は良くも悪くも賑やかです。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
新体制
明日、12月より新体制で挑む滝子通一丁目福祉施設。
各階のスタッフを入れ替えました。
ここで大切になるのが「チームワーク」
個人のスキルアップも大切ですが、24時間を皆で繋いでいくチームの力を育て発揮することがとても大切です。
自分が思う「チーム」に必要な要素は、「方向性」「目標」「会話の数(量)」でしょうか。
この中で課題となりやすいのが「会話の数」
会話の数が増えてくると自然と人間関係が深まり、意思疎通がしやすくなりますし、共有事項が増えます。
新しいそれぞれの階のチーム力をUpさせるために、何をしかけるか・・・
なかなか難しい課題ですが、「会話の数」を意識して増やすことができるかも知れないアイディアが浮かびました♪
試しにどこかのフロアから初めてみようと思います。
上手くいったらその方法を報告させて頂きたいと思います。
ネタばらしできなくて申し訳ありません。笑
とにかく、新生「波の女」を皆で盛り上げていきたいと思います。
ご声援をお願い致します。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
会話の数
存続をかけて・・存続してもいいのか?
今週、起きてはならない大事件が発生しました。
多分その関連でブログのアクセス件数が結構増えています。
全国の皆さんが、波の女の事を気にかけてくれているのだと思っています。
ありがとうございます。そしてすみません。。。
いつか報告できる時がきたら報告させて頂きます。
脳が壊れ、いつどこでどんなことが起きるか分からなくなるのが認知症という状態。
いつでもどこでもどんなことでも起こりえると想定して、緊張感を持って、予測力をもって仕事ができていないと時に大惨事となります。
実際に起こってしまったら、介護施設として、企業としてどのような姿勢が大切なのか。。。
しっかり検証する
改善する
再発防止に努める
そんなことは当然として
嘘をつかない
ごまかさない
隠蔽しない
正直にならなくてはなりません
そして、誠意を見せる
皆でその思いを共有する
そのことを忘れないようにする
「人」の命、「人生」を預かっているという、途方もなく責任重大な仕事であることをしっかり認識しなければなりません。
昨日、夜勤者を除くほとんどの職員を召集し、緊急ミーティングを開催しました。
「波の女」の正念場です。
これからの姿勢が問われます。
精一杯やれることをやっていきたいと思います。
ご指導下さいませ。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
神様への☆オネガイゴト☆
ある日の夜。
Aさんがパジャマに着替えられている時のこと。
Aさん『私ね、いつも寝る前に神様にお願い事するの。
最期までキレイでいさせてくださいって。』
何て、美しいことを仰るのだろうと惹き付けられました。
Aさん『お化粧は面倒だから2年前からしなくなったけど、
口紅だけはさすようにしているの。』
『髪も白髪だらけだと、みっとも無いでしょう。』
『キレイでありたいわ。』
私 「口紅はどんな色を好まれるのですか?」と尋ねると、
Aさん 『キノイロが良いわよね。』
???
私の聞き間違いかと想い聞き返しましたが、
『キノイロよ~。』
タンスのような色?
『違うわよ~笑』
今度、一緒に化粧品屋さんへ行く約束をしました。
遠方に住むご家族へ、連絡をいれたところ、
『『永遠』はないのでいつか最期がくる。今までの過程(入院、施設、クラブ、自宅)で、あきらめと納得と色々あったと思います。想うと切ないですが、口紅、コンパクトなどなど宜しくお願いします。』とお返事を頂きました。
本日、買い物へ行ってきました。
【どんな色をつけられますか?】
と聞かれながら、吟味されていました。
店員さん【ファンデーションは、何が気になりますか? この色がちょうど良いですか?】
Aさん『シワが気になるのよ~。これ良いじゃない。』
二人の表情、テンションが、ノリノリになって行くのが、見ているこちらも楽しくなりました。
キノイロかは定かではありませんが、Aさんと店員さんで相談しながら決めた、口紅とファンデーション。
90歳近くになり、歳を重ね、病気、認知症など不自由さがあり、若い頃のようには身体は動かないAさん。
『○○でありたい。』『○○したい。』が生きる上で、とても大切で『気持ち』『願い』が身体を動かす重要なエネルギーだと常々感じています。
そして、意思表示がなかなかできない方には『○○したいのではないだろうか?』を察知し試して反応みての積み重ねだと思ってます。
≪わかっているツモリ≫とならぬように、肝に銘じて!
私もAさんを見習って、キレイを追求?できれば???
結局、キモチですよね(苦)
寝る前に、神様へのオネガイゴト・・・。
やっぱり、ステキです☆☆☆
滝子通一丁目福祉施設 副施設長 佐藤恵美子
認知症対応型情報発信カフェ・・②
(11月4日のブログの続きです)
まだまだ関わり半ばですが、途中経過を。
少しの間話しをさせて頂くと、必要なものを一緒に探してほしいという事になり、自宅へお邪魔させて頂きました。
しかしその日のうちに、必要なものは探し出せません。
関係者にも連絡もつきません。
とりあえず、その日にできる事は「食」の確保ぐらいで、またまたジェネレーションさんに助けて頂きました。
それも「ツケ」で。
このような対応をして頂ける所があるのは本当にありがたいことです。
もちろん信頼関係があっての場合ですが。
その翌日以後、ちょくちょく仕事を抜け出したり、休憩中にこの方と接点を持つようになり、少しずつ全体像が見えてきています。
現在地域包括と連携を図りながら、まずは不透明なお金の流れを明確にし、生活の安定を目指しているところです。
血圧も高めなので通院や服薬が必要でしょうし、要介護認定も受けておいた方がいいでしょう。
でも、いろいろな段取りを行いながらも大切にしたいのは、「あなたがいて良かった」という存在を目指したいものです。
また、機会がありましたらフォローの様子をお伝えさせて頂きたいと思います。
地域に対し、このような動きができるのは、私が一時的に抜けても現場で踏ん張ってくれているスタッフの存在あってのことです。
一個人としての単独行動ではなく、波の女全体として、社会や地域住民に対する貢献・恩返しの行動を今後も続けていきたいと思います。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治

























