「お散歩」されど「お散歩」
コロナウィルス感染予防のために、
利用者、入居者による買物等の外出を控えていますが、
だからといって閉じこもっていてばかりはねぇ・・
という事で、ご近所散策を行っているこの頃です。
「波の女」は、グループホーム、小規模多機能、
デイサービス、薬局の事業を行っておりますが、
介護保険の理念に基づき、「有する能力に応じる」
「生活支援」をどんな状況であっても、実行できる
ように努めております。
と、聞こえのいい事書きましたが、
まだまだできていなかったりしている事も
多いのも事実ですが。。。汗
が、方向性と姿勢は持ち続けていきたいです☆
できる事を奪われ、閉じ込もった環境は
「生活」と呼べないと思います。
生活、暮らし、ができるように「応援」していくのが
仕事ですので、こんな情勢下においても、
「閉じこもる」という選択肢はありません。
感染リスクを考慮しながらも、社会と繋がって生きる姿の
ひとつの姿が、「散歩」だと考えています。
もちろん、散歩を通じて、体と心の状態を維持する
事は、ストレス軽減、免疫力アップに通じるところ
ですので、感染予防をしているという側面もあります。
街の中には宝物がたくさん☆
早く収束に向かってほしいところですね☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
夜勤明けの楽しみ☆
クラブ滝子の久綱です。
最近、夜勤明けのシフトが楽しく、
ワクワクして勤務に入っています。
何がそんなに楽しいのか?
それは、どのような朝の組み立てをしようかと1人で考え、
実行することができることです。
(もちろん利用者さんの体調などによって、予定変更することはあります)
例えば「美味しいコーヒーが飲みたいね」という声があれば、
差し入れでいただいた某コーヒーショップのコーヒーを淹れて
皆で召しあがったりします。
個人的には熟した果物と牛乳がある時には、
フルーツジュースを作っていただくのが好きです。
理由は、皆で果物を切ったりするなど、
コーヒーを淹れるよりも皆で楽しめることが多いからです。
このようなことは夜勤明けでなくても取り組むことは可能ですが、
日中はいろいろな予定が入ったりしているため
私1人での考えでは動けません。
「利用者さんと向き合う時間がない」と思うよりも、
いかに利用者さんと向き合う時間を作るのかを
考えることによって時間は作れる!
と以前の私に喝を入れたいです(笑)
クラブ滝子 久綱
ちょうど本日夜勤明けだった、この記事担当久綱の
朝の組み立てに加わった井です。
帰った後にこの原稿もらったのですが、
彼は有言実行でした。
たまたま朝撮った写真がこちら。
朝食後コーヒを淹れてました☆
いやぁ 皆どんどん成長していきますね。
嬉しい限りです♪
ちなみに最初記事のタイトルみて、
「夜勤明けで帰った後に何があるのかなぁ?」と
遊び?活動?の方をイメージしてしまった
不謹慎?な自分がいました。笑
皆、真面目に頑張っています!
応援よろしくです。
伝染?
ちょっと久しぶりにお迎えに行った利用者さんが、
「とられちゃった」
「なくなっちゃった」
という話をされました。
今まで、そのようなたぐいの話をするような方
ではないと思っていましたので、
個人的に「おやっ?」となりました。
「何があったのか?」
「何か変化したのか?」
「きっかけがあるのか?」
いろいろ考えてみると、
「もしかしたら・・」
と推察の範疇ではありますが、
心当たりの一つが浮かびました。
最近、発言力、行動力のある別の利用者さんがみえるのですが、
その方が「とられたのよ」「なくなたのよ」と
近くにいる利用者さん達によく話をされています。
この迎えに行った方も、話をされる側の一人でした。
実際、周りの他の利用者さん達も、影響を受け、
「盗られるから自分で持ってた方がいいわよ」
(少し離れたところにある、荷物置き場に置かず)
等々、少し隠れながら、ひそひそ、ぼそぼそ話をされている場面を、
見かけるようになっていました。
きっと、このお迎えに行った方も
その影響を受けてしまっているのだと想像します。
もちろん、認知症の進行により、自分自身の不安が
内面から出た可能性も、ない訳ではないと思いますが。。。
いずれにしましても、毎日「盗られた」「なくなった」を
繰り返し言われる環境下では、自分も不安に
なってしまう事は、認知症という状態にある方は
ありがちだと思います。
記憶障害もなんのその。
嫌な出来事や、不安な気持ちは、
ちゃんと記憶にとどまり、なかなか消えない状態になって
しまうのだと思います。
そして、周りにどんどん伝染していっているようです。
もちろん、そこに手を打ってはいますが、
嫌な記憶や不安な記憶は、なかなか消去できないし、
上書きもできないものです。
しかし、記憶障害があっても、記憶に残せる部分があると
分かっている以上、よい記憶の上書きができるよう、
アプローチし続けていかなければなりません。
いい事はすぐ忘れ
嫌な事はずっと残る
これは認知症があろうがなかろうが、
人の常ではあるので、
結構手こずると思いますが、
良くも悪くも、伝染していくものだと思うので、
良い出来事や、心地いい事や、
嬉しい事や、できたできるといった達成感や、
その他もろもろのプラスのエネルギーの
風が吹くように、していかねばと思います。
互いに影響し合える素敵な能力を
いい方向に向けていくのも僕らの仕事ですよね。
いい仕事をせねばです!
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
質問
「この部屋の中で、事故の危険性があるところはどこだと思う?」
スタッフに投げかけてみました。
「うーん。 ここですかね? あそこかな?」
「うん。 それもあるよね」
「今回伝えたかったのは、ここです」
「ベッドの縁、介助時に座って頂く所の
布団やマットがズレズレだよね」
「これだと、座った時に滑り落ちる可能性があるから、
ベッドサイド、マット、布団、シーツ、縁は
きちっと一直線に揃えると、介助して座って
もらいやすいし、滑り落ちの可能性も下げれるよね」
ベッドより布団のサイズが大きかったりする
場合がありますが、ズレやすいものですし、
布団の縁が安全かどうかは、日頃からの
意識とチェックをしておく必要があります。
「伝える」
方が簡単で早いですが、
「質問」
によって、「考える」「気付く」「理解する」
方が、スタッフさんにとっては大切な機会になります。
「質問」を織り交ぜながら、
スタッフと一緒に成長していけると
いいなと思っています。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
日常の風景
グループホーム入居中のMさん。
あまり調理や入浴などの生活行為を
意欲的に行われる方ではありません。
Mさんにとって、どのような支援がいいのか、
今回いろいろ試しながら行ってみました。
朝、居室からリビングへ来てもらいました。
リビングでは他の入居者が調理を行っています。
Mさんに声かけします。
「Mさんも調理で力を貸してもらえませんか?」
と尋ねると、「私できない。あんたやって」と渋るMさん。
そこで自分が米研ぎの手本をさせて頂き、
アプローチしてみると、行って頂けました。
その続きで「他に何かない?」とにこやかに聞いてくるMさん。
もちろんやる事はたくさんあります。
炒め物をされたり、味見をされたり、他の入居者に味見をすすめたり。
表情はとてもにこやかです。
このタイミングを逃してはもったいない!
という事で、普段苦戦している入浴の声かけを行う事にしました。
「ごはん作りありがとうございます。」
と声かけしながら、風呂場へ誘導し、浴槽を見てもらいながら声をかけます。
「今、お風呂が沸きましたので、よかったらどうぞ!」
・・・
「本当?じゃあ入ろうかな」
と言われ、スムーズに服を脱いで入浴されました。
嬉しいですね。
入浴後もさっぱりした表情で、にこやかに過ごされていました。
工夫と流れを活かしたアプローチが開花しました!
そんな日常の風景です。
グループホーム 1階 古賀
話かけやすい職員か?
普段は18時30分から19時くらいにはお部屋へ行かれ、
寝られる利用者さんが、珍しく20時30分頃まで
起きてみえました。
書類整理をしている私のところへ来られ、
20時頃から約30分程度話をされていました。
介護業界に入って、30分間も利用者さんと1対1で
お話をしたことがなかったなと、話し終わった後に思い返しました。
普段から気にかけているのは、利用者さん同士が会話を楽しめる関係性づくりです。
しかし、30分間じっくり話してみて、利用者さんからすると、
他の利用者さんには言いにくいこと、
職員に伝えたいことなどいろいろあるのだと思いました。
そして、普段から利用者さんにとって
話しかけやすい雰囲気は作れているのか? と。
勤務中はいろいろやることがあり、動き回っているため、
利用者さんからすると、話しかけにくいかもしれません。
特に気を遣われる方にとっては、動いている職員を
呼び止めることはできるのか? と考えると、
高いハードルがあると思います。
やらないといけないこと、
やった方がいいことが多く、
利用者さんとゆっくりする時間を作ることが難しいですが、
利用者さんが話しかけやすい雰囲気を作ることは、
やらないといけないことの中でも
特に大事なことだと思います。
先ずは、食事中やコーヒータイムは、利用者さんの近くにいることなど、
やれることを工夫してやっていきたいと思います。
小規模多機能 クラブ滝子 久綱
確かに大事な事ですよね。
心の持ちよう、表情、ふるまい、コミュニケーションスタイル、動き等々、
一緒に考えていきましょうね。
大事な事、良い気付きです。
さすが!
井
確かなもの
先日、NHKの番組で 長谷川和夫 さんが出ていました。
認知症の権威の一人である、長谷川さんが
こうコメントをしていました。
「確かなものが段々薄れていく・・」
なんとも重たい言葉ですね。
人が生きていく上で、「確かなもの」って
すごく大切ですよね。
分からなくなったり、できなくなったり、
不確かになったりしていく中で生きていくって、
どれだけ不安な事なのでしょう。
そう考えると、
「できた」
「分かる」
って人が生きていく上で
とても大切な事で確かなものなんだと、改めて考えさせられました。
「自分の事は自分でやれるように」
その先に、やれる自分、やれた自分を感じてもらえたら素敵ですし、
忘れてしまっても、確かな瞬間を積み重ねつつ、
生きていく事を応援していきたいものです。
確かなもの・・
それは「有する能力に応じる」先に
見え隠れするとても大切な物です。
そんな場面を少しでも多く引き出していきたいものです。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
ご縁
新規利用につながる可能性のある、
利用者と家族が見学に来られました。
認知症の進行とともに、
服を着たり、お風呂に入って体を洗ったり、外出したり
といった事が、うまくできなくなってきているとのとこ。
同居家族はみえるものの、
皆仕事があり、日中独居の様子。
小規模多機能でもできる事はたくさんありそうですね。
その高齢の方が自分と話しをしている時に言いました。
「あなた、どこかで見た事ありますよ」と。
ん??
お話している間に、自分も
「あっ!」「確かに自分もどっかでお会いした事あるなぁ」と
思いました。
「どこだっけ??」
どこで接点があったのでしょう。
いろいろ話しているうちに見えてきました。
波の女で食材購入で日常的によく行くスーパーが
あるのですが、その店内にベンチコーナーがあり、
利用者入居者と買物に行く際、そのベンチで休憩したり、
待ち合わせをしたりしているのですが、その際に
周りにいる方々と挨拶したり、会話をよくします。
その時にそこでお会いした記憶が少し蘇ってきました。
相手の方が覚えているのには、驚きもありますし、
自分の方が覚えていないのに、恥ずかしさもありますが、
「これも何かのご縁でしょう」と会話が弾みます。
いろいろなところで、繋がったり再会したり。
社会参加って、とても大切ですよね。
これからも、外出の際には、積極的に周りの方と
関わっていきたいと思います☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
赤ん坊から学ぶ
「赤ん坊は何ができるでしょうか?」
遠い昔、和田行男の資料に
こんなのがあったので
紹介させて頂きます。
赤ん坊は言葉を持ちません。
赤ん坊が自分の意思を行動に移す(表現する)には、
・泣く
・泣かない
・動く
・動かない
・目を開ける
・目を閉じる
お父ちゃんとお母ちゃんは
たったこれだけの表現から
アセスメント(情報収集)し、プランを立てる。
赤ん坊のアセスメントとして・・
「お腹が空いた?」
「お腹いっぱいになった?」
「しっこ?うんち?」
「遊んでほしい?」
「どこか痛い?」
「気持ちいい?」
「眠ってる?」
「息してる?」
などなど、こんな情報収集をしています。
最初はまったく‘ちんぷんかんぷん’
分からないから「思考」「試行」
を繰り返し、少しずつ経験した情報を脳に積み込んでいきます。
お父ちゃんとお母ちゃんは、情報を集め
分析した後、何をしてみますか?
「おっぱいをあげてみる」
「ないないバァーしてみる」
「オムツに指を突っ込んでみる」
「匂いを嗅いでみる」
「触れてみる」
「さすってみる」
「だっこしてみる」
「声をかけてみる」
そんな ‘みる’ を繰り返していると、
時間の経過=経験とともに、親のかける言葉と行動が変わっていきます。
「あーら、お腹がすいたのね。
ハイ、おっぱいあげますね」
「あらら、おしっこしたのね」
「背中があせばんじゃって、暑いのね」
「ひとりで寂しかったのね」
「ねんねしたいのね」
など、最初のアセスメントの時と違い
‘?’
が消えていくことが多いと思います。
このようなやりとりを見ていると、
人間のアセスメント能力というのは
本当に素晴らしいものですよね。
特に・・女性の力は スゴイ!!
男は足元にも及ばないような・・・
親は一生懸命
アセスメント、試行、モニタリング、評価
アセスメント、試行、モニタリング、評価
アセスメント、試行、モニタリング、評価
を繰り返し、その子を知ろうと努力するし、
積み重なった経験をもとに、適切な対応を
とれるようになっていきます。
こんなすてきな能力が備わっている
人間が、高齢者支援で、
その能力を発揮しているのでしょうか?
その人間の能力を介護の中にもっと活かせたら.
専門職として、能力発揮できたら
いいですね☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
繋ぎと集い
写真は研修や会議の様子です。
24時間365日営業の滝子の施設。
当然職員は交代制の勤務となります。
交代制という事で、情報や利用者入居者の状態を、
途切れなく繋いでいく仕事でもあります。
常に入れ替わりの勤務のために、
研修や会議等「全員集って」という事が
できないので、可能な範囲で調整して、
参加できる職員さんが集う形で開催しています。
連絡ノートや、出勤職員間での申し送り等で、
引き継ぎ、共有していきますが、
それだけでは足らないのが私達の仕事。
たくさんの情報、ルール、方向性や決定事項等を
共有していくために、集って情報共有や意見交換や
学びの機会が必要になります。
僕らの仕事は「繋ぐ」「集う」事により、
切れ目のない支援・介護と、仕事の方向性を
チームで続けていきます。
目的は、
「人として生きる姿」の追求と
「有する能力に応じる」仕事と、
「尊厳の保持」を護るために。
皆でがんばろうね。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治