生きざま

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最近利用開始になられた方の話です。

写真は1週間前の朝のものです。

フロアに戻った瞬間、写真の状態だと何を思うでしょうか。

 

自分は椅子から「ずり落ちた!(汗)(焦)」と思ってしまいましたが(歩行不安定、認知症ありの方なので)、

次の瞬間、床にこぼれたお茶を、自ら拭いているのに気づき、ほっとしました。

 

本日の夕食時、一生懸命床に落ちている何かを拾おうとされていました。

それは食べこぼした米粒2つ。

 

この方、元住職さんでいらっしゃったので、食べ物を大切にしたり、きちんとしたいという感覚が身に染みついているのでしょう。

 

人は脳の調子が悪くなっても、体に染みついた感覚・習慣・習性が残っていくことが良くあります。

「生きざま」がでるんですね~

 

ん!? という事は、自分が認知症になったら・・

落ち着きなくすぐどっか行ってしまい

女性職員に声をかけ

食べ物は好き嫌いが多く菓子ばかり食べ

面倒くさがり屋で

口から出まかせばかりの老人になってしまうのか・・

恐ろしい。。。

 

そんな自分の対応をするスタッフに申し訳ないし、

「このじじぃ、うっとうしいなぁ!」と虐待を受けている自分が想像できてしまいました。汗

 

自分の習性を変えるか

認知症にならないようにするか

 

「認知症にならない」という事は保障されないので、

習性を変え、介護の倫理観、職業観を今のうちから少しでも変える事が、

年寄になった自分の、最期のステージを少しでも豊かにする大切な要素となるのだと、

改めて考えさせられました。

 

あとは、キーパーソンとなる身内の人との関係性でしょうね。

このままだと、危険だな・・汗

 

なぁんて事を、頭の中でぐるぐると考えてしまいましたが、

利用者さんからは、いつもいろいろ考えさせられる要素を頂いています。

 

目の前の方々から学び続けていきたいと思います☆

 

 

滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治

 

次のブログUP予定は15日頃の予定です。

よろしくお願い致します☆

 

 

 

 

 

2017年07月12日 Category:スタッフ日誌

旅立ち☆

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本日、開設直後に利用開始され始めた小規模多機能利用者Kさんが、

東京に住む娘さん宅近くのグループホームへ移られました。

 

写真は出発直前の送り出しの様子です。

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通いの方々の到着時間を調整させて頂き、見送りに花を添えました。

 

人って繋がりの中で生き・生かされているんですよね♪

人って素敵な生き物ですよね。

 

それを繋ぐも離すも、僕らの仕事次第なので、責任重大です。

「人」として生きる事を引っ張り出し、支え続けていきたいものです☆

 

家族から

「いろいろ思い出され、感謝の気持ちは言葉にできません。

皆様の仕事に対する思いにより、母も私達家族も、心穏やかに過ごす事ができました。」

とメッセージを頂いております。

 

ベストまではいけなくても、まあまあベターな仕事はできてきたという事でしょうか。

職員一同お言葉をありがたく頂戴したいと思います。

 

出発後、送迎役の和田から途中の写真を頂きました。

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サービスエリアで昼食ととり、

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東京へ無事到着☆

 

こちらもがんばりますので、東京で頑張ってくださいね。

Kさん、ありがとう☆

 

 

滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治

 

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そこにいるはずの方がいないという事はなんともいえない寂しさが・・

存在感ってすごいですね。

 

 

2017年07月10日 Category:スタッフ日誌

見える化・魅せる香

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波の女の施設(滝子通一丁目福祉施設、雁道二丁目福祉施設)は住宅地のど真ん中、

それも道路から施設の中が丸見えの状態で建てられています。

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朝夕、外が少し暗い状態だと、より一層中が丸見えです。

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これは意図的に作られています。

 

従来の介護施設の多くは、外から中が見えにくく作られています。

 

僕らの仕事は、要介護状態になってしまわれた方々を、

社会から隔離するのではなく、社会と繋ぎなおし、解放していくのが大切な仕事なのではないでしょうか?

 

地域の方が行きかう道路のすぐ横が、利用者・入居者の生活空間という事は、

利用者・入居者の動き・声、様子は当然の事として、

職員の行動、声、表情といった立ち振る舞いも通行人には丸見え・まる聞こえになっています。

(見えない施設でも、日々買い物に出かけたり、地域資源を活用しつづければ同じような効果はあると思います)

 

もちろん、地域の方・関係者・家族がいようといまいと、常に姿勢で仕事をするのが僕らの仕事の大切なところではありますが、

この環境は自然とそこを意識させられます。

 

「見られる介護」を意識

「見せる介護」を意識

 

そこから要介護状態になっても、生活を大切に社会とも交流・繋がっていく姿を通じて、地域の方々・社会に

 

「触れる介護」

「魅せる介護」

 

 

を演出・作り出す事を大切にしていきたいと思っています。

 

それが認知症の正しい理解や偏見を減らし、社会の方々にとっての安心感とまではいかなくても、

介護のイメージを持って頂けたらと思いますし、地域密着サービスとして、地域の方々への還元だとも思っています。

 

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換気扇のダクトも道路に面しています。

中で作っている料理のにおいも、地域の方々の刺激になっているのでは?

カレーとかヤバいですよね。笑

 

これからも、頑張ろっと。

 

滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治

 

取り戻し☆

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重たい皿もなんのその♪

 

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波の女へ来て、2日のHさん。

 

洗った皿の山とフキンを置いておくと、きれいに拭き、同じ種類の皿を積み重ねられます。

洗濯終わったタオルを置いておくと、きれいにたたまれます。

 

最初はきっかけを作ったのですが、そのうちご自身で判断され自ら生活行為をされています。

「ここはこういうところなんだ」

「やれる事はやればいいんだ」

そんな空気感は伝染します。

 

ちなみに隣に座っている男性も最近利用開始の方ですが、

「隣がやってるなら自分も・・」

といった感じなのではないでしょうか。

 

多くは、波の女へ来て新たに獲得している訳ではなく、

もともと「自分の事は自分で」といったあたりまえの生活をされていたにも関わらず、

介護施設を利用している間は、その能力を発揮する機会がなかなかなかったり、職員さんが親切にやってくれるので、やらなくてよかったりしている事が多いのではないでしょうか。

 

その行きつく先は、能力の衰退「やれなくなる」「やろうと思わなくなる」といった事に繋がりがちです。

ですので、波の女では、「自分の事は自分で」という柱の一つを大切に、

少しでも有する能力を発揮する機会をと考えています。

 

そうなると、かつて誰もが行ってきた「生活行為」の取戻し・再現から、能力を発揮するのがとてもスムーズです。

そして「皆でやる・やっていいんだ」

そんな風がその場に吹けばより効果的な場面になっていきます。

 

脳や体の力は衰える中でも、

「取戻し」「獲得」は可能です。

 

そんな行為を通じて、「自分の力で生きる」「生きているんだ」

こんな感覚が少しでも体感できれば素敵ですね☆

 

人ってそうやって生きている生き物ですから。

 

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洗面によりかかってでも、立ってうがいができるって素敵ですね☆

 

滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治

 

次のブログUPは8日の予定です~♪

 

2017年07月05日 Category:スタッフ日誌

自分

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世紀の勝負が、昨日ありましたね。

世間でも結構な関心ごとといいますか、注目されていたようで、街の中にあるTVにも皆さん見入っていました。

 

僕ら介護の世界は、あまり「勝ち負け」といった表現や場面はあまりない業界だと思います。

確かに経営的には「勝ち組」「負け組」はあるでしょう。

でも現場では、「生活」を応援する仕事なだけに、あまり勝ち負けにこだわって仕事をしている訳ではないと思います。

 

そんな業界ですが、「勝ち」はあまり意識しなくても、「負け」はあると思いますし、意識していかなければならないと思うのです。

何に「負け」が起こるかと考えますと・・

 

「自分」にですね。。。

だと思うのですが、いかがでしょう?

 

自分たち(職員)は、色々な面で「力」を持っている事が多いと思います。

それは自分たち都合で、対象の要介護状態にある方々をリードしてしまう事がしやすい環境にあります。

 

自分たちのペースで

自分たちのやりやすいように

自分たちの都合で

自分たちの考えで

自分たちのやり方で

自分たちの思いで

自分たちの・・・

自分たちの・・

 

という事になっても、文句を言える方が少なかったり、その事を覚えている事がしにくかったり・・

 

そうなるとどこまでいっても、要介護状態にある方々の暮らしを良くも悪くもするのは、

私たちの思い、力量に左右される要素が多いと思うのです。

 

つまり、自分を自制できるか・・

そこに「負け」が存在する業界だと思うのです。

自分にマケルな・・

 

誰かがいてもいなくても・・

みていてもいなくても・・

変わらず、自分に正直にいられるか。

一環した変わらない対応ができるか。

 

誰かが「おや?」という事をしていても、

流されない自分

「おかしい」と言える自分がいるか・・

 

色々な面で人間性・自分力が試され、

自分を律する事が問われる仕事だと思うのです。

 

 

ずるをしない

嘘をつかない

楽ばかりを追い求めない

自分で勝手にしない

自分の都合ですすめない

 

 

「人」と「人」との正しい関係の中で

自分に負けないようにしなくてはと思います。

 

これは、僕自身にも当てはまりますし、

誰にでも当てはまる事です。

 

自分に負けないようにしたいものですね。

 

 

滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治

 

 

「マケ」とは違うニュアンスですが、

「ナマケテ」しまう自分もいます。

そこも、自制ですね~(汗)

2017年07月03日 Category:スタッフ日誌

吹き込む風

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蒸し暑かったり、肌寒かったり。

この時期は気温差や湿度の変化が大きい季節ですよね。

 

気温をつかさどる太陽の熱照射量は、日々でそう変わらないのに、なぜこのような変化が起きるのか?

それは日本を包み込む空気によって、多くの影響を受けるのだと思います。

 

湿った暖かい太平洋側の空気に包まれる時と

乾いた太平洋側の空気に包まれる時など

 

吹き込む空気、風によって過ごしやすくく、過ごしにくくもなります。

 

このような現象は介護現場でも同様です。

利用者・入居者さんの住む・過ごす場所の「空気感」「風」をもたらすのは、

職員そのものではないでしょうか。

 

「熱」「笑」「楽」「明」「爽」「賑」「温」的な空気を吹かす職員がいる時

「冷」「固」「硬」「苦」「怒」「哀」「泣」的な空気を吹かさないまでも、オーラを出す職員がいる時

 

私たちはその空間・時間を

「豊かな空間」にも、

要介護状態の高齢者の面倒をみる

「冷えた空間」にもする人的環境の影響力を持っているという事を、しっかり自覚したいものですね。

もちろん職員の空気感だけでなく、職員との掛け合いの中で、自己表現できるお年寄りの存在感も大きいものとなります。

 

滝子でも、いつも豊かな空間・時間がある訳ではありません。

ですので、少しでも豊かな場面が増えるように職員間で意識し・声を掛け合い、努力し続けていかんといかんですね。

 

なぜなら私たちの仕事場は「人」が生きていく、生きている場所なのですから

 

滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治

2017年07月01日 Category:スタッフ日誌

メッセージ☆

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先日、波の女の同志より、最近の3本のブログに対するメッセージを頂きました。

ご紹介させて頂きます。↓↓

 

いつもありがとうございます。

「いきつけ」

本当にこの方が地域とつながって「施設で暮らしている」というよりも「地域で生活を営んでいる」という姿にしか見えません。

本当に素晴らしい姿だと思いますし、それをしっかり見えないところで支え、すてきな姿にしようと努力をしている職員さんの力が大きいのではないでしょうか。

 

「いいんですよ♪」

今、多くの介護現場では「わたしたちの視点都合」での対応や関わりが大半を占めています。

私の地域もしかりです。

「周りの受け止め方に、その方の生き方が反映されてしまいます」

これは本当にその通りですし、だからこそ専門職は最低限、まずはしっかりとした「受け止め」をしなければいけないですよね。

「私たちが仕事をすればいいんですよ」これは端的で素晴らしい一言だと思います。

1ミリのずれもなく同意見です。

 

最後に「よかった☆」は、本当に大げさではなく読みながら泣いてしまいました。

冗談ぬきで泣きました(笑)

「地域のみなさんは、事業所の方針・努力を分かってくれていると思いますよ」地域の方々のこの一言にすべてが凝縮されています。

ぼくはブログ上でしか波の女さんのこまかな取り組みや挑戦をみていませんが、結果としてこの言葉が出るということは本当に地域にとけこみ、地域とつながっている。

そしてそういう挑戦や努力をされてきた証だと思います。

地域のかたのこの言葉ひとつで地域に認められ、地域から頼りにされ、そして地域に愛されているというのがひしひしとつたわりました。

こんな言葉がいただけるような仕事が僕もしたい、そう強く思いました。

 

 

こんなメッセージを同志から送って頂けて、本当の本当に恐縮でもあり、うれしくもあります☆

でもね。でもですよ。

ブログに上げているのは紛れもなく事実でありますが、それがいつもの姿、状況かというとそういう訳ではない時もあります。

もちろんできている時もあります。

 

まだまだ、波の女も志半ばにあります。

 

「ブログの姿と現状は違うよね」

そんな話が社内でも出たりします。

 

なかなか水平展開できていない現状があるのが「事実」です。

これは反省でもあり、挑みでもありますので正直に書かせて頂いています。

 

介護の仕事は一人仕事ではりません。

色々な職員がいますし、いろいろがあってももちろんOKです。

しかし、

皆が同じ方向を向いているか

チームでお互いたたえあいながら仕事ができるか

軸足はブレていないか

 

そこを波の女も目指していきたいと思います。

すべては利用者のためですからね。

応援メッセージも頂けましたし、

チーム波の女 ひと踏ん張りですね☆

ファイトー☆☆

 

滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治

 

 

 

 

 

2017年06月29日 Category:スタッフ日誌

ツイートです

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ケアする人間「ケア二ン」

見に行きたい~!

 

イケメン俳優×認知症×映画で、社会に広がってほしいです。

 

「認知症で人生終わりになんて僕がさせない」

ク~ 言ってみたい☆

 

愛知では現在2劇場 なかなか場所・時間にタイミング合いませんが、

なんとか見にいってきたいと思います♪

 

一人でも多くの方の目に触れ、素敵な介護観が関係者・社会に広がるといいですね。

2017年06月27日 Category:スタッフ日誌

よかった☆

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先日開催された運営推進会議の中で様々な事を報告、相談させて頂いていますが、

介護保険の方針の基、波の女でこだわっている事も合わせて報告させて頂いています。

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すると、こんな言葉を住民の方から頂きました。

「地域のみなさんは、事業所の方針・努力を分かってくれていると思いますよ」

 

思わず心が震え、泣きそうになりました。

 

周りの方々に分かってほしいと考え仕事をしている訳ではありません。

必要な事を、必要な分、できる範囲でやりたいと思って仕事をしています。

 

しかし、地域の方からそのような事を言われると・・

感動します。

ありがたい事です。

もっと頑張り続けようと思えます。

仲間とここまでやってて良かったって思えます。

 

これを糧に、これからも仲間と進んでいきたいと思います☆

 

 

滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治

 

その日、その仲間たちと送迎会を行っていました♪

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それにしても喫煙者は、肩身が狭くなってきている時代ですね。

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お疲れ様~☆

 

2017年06月25日 Category:スタッフ日誌

いいんですよ♪

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朝食後の食器拭きのセッティングをしたのですが・・

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用意した布が、手ぬぐい?だと理解されたのでしょう。

頭や肩に巻き始められました。

 

この事をどう捉え、どう反応・対応するかに、僕らの仕事がかかっています。

 

「違います違います。それは食器を拭くものですよ」

これは私たちの都合・視点における、私たちにとっての事実を相手に押し付けている言動になるのではないでしょうか。

 

ご本人が「目で見た情報」を、脳の中に蓄積された「過去の記憶と照合」し、その物や周りの環境の中で「どうするか?」と「判断」し、「行動」した結果が写真の状態であります。

脳が病気で壊れたら、記憶に不具合が起こったり、状況把握ができなかったり、正しい判断ができなくなるのは「当たり前」の事。

ご本人が悪いわけではありません。

おかしいわけではありません。

だめな訳ではありません。

 

誰だって体に不具合が起こったら、痛い、つらい、だるい、動かない。

誰だって脳に不具合が起こったら、忘れる、思い出せない、わからない、困る、それでもなんとかしようと行動する・・けどうなくいかない(僕らから見て)

誰にだって起こり得る事ですし、誰にだって訪れる「病」

 

周りの受け止め方に、その方の生き方が反映されてしまいます。

 

「なかなかお似合いですね。素敵ですよ」

「いいですね~」

等、相手の立場、状況、思い、行為を受け止めた言動をとる事も、専門職の仕事なのだと思うのです。

 

忘れたって

間違えたって

分からなくなったって

 

いいんですよ。いいんですよ。

 

私たちが仕事をすればいいんですよ♪

 

 

滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治

 

このブログを打っている途中で、ベランダで便をされてしまい、部屋の中も汚れていると申し送りありました。

で、お部屋全体を清掃、消毒したのですが・・

便の付着よりも、誇りや髪の毛等の汚れの方が気になりました。

結果、以前よりもきれいになりました。

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「気持ちいい! ありがとうございます♪」

 

「え!? なんでそんな事するの?(驚)」

ではなく、脳に不具合が起こるという事がどういう事か理解が深まれば、

「そりゃそうだよね(笑)」

となるのではないでしょうか。

 

いいんですよ。いいんですよ♪

 

2017年06月23日 Category:スタッフ日誌