ご冥福をお祈りします。
小規模多機能の利用を入り口に、
途中から状態、状況が変わり、
グループホームへ住み替えて、
ずっと滝子の施設で応援させて頂いた、
S様が永眠されました。
写真は永眠される1ケ月前くらいのものです。
看取りケアをさせて頂いていたのですが、
1週間前まではご自身で食事を口に運ばれたり、
歯磨きをされる姿も見受けられました。
いよいよ
という状況になられても、
頷かれたり、ニコッとされたり等
意思表示を最後の最後までされる
場面もありました。
僕らの仕事ぶりはいかがでしたか?
足らずの事も多々あった事でしょう。
また、いつかお会いできる日があったら、
お聞かせ下さい。
関わらせて頂き、光栄でした。
ありがとうございました。
合掌
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井真治
先読み
Aさんが席を離れている間に、隣のBさんがタオルに挟まれている
ものが「何」かを確認されようとしています。
この場面の前は、皆で手作業をしていたのですが、
その時にAさんはその作業の「もの」を自分のタオルに
くるんでいたのですが、たまたまそれを見ていたのが隣のBさんでした。
皆で作業したものは職員が回収させて頂くものなのですが、
それを出さないAさんに、そのタオルの中に隠しているのを知っている
BさんはAさんに、「タオルの中に何を入れているの?」
と幾度となく問いただしていました。
Aさんはその問に「何も入っていません!」と怒り気味に返答しています。
多分、Aさんはタオルの中に隠した「モノ」を見られたく、
知られたくないのでしょう。
このままほっとくと、
そのうちにAさんのタオルの中の物が暴かれ、
Aさんが嫌な思いをされるか、
タオルの中を暴かれないように、
Bさんとの間で言い争いが起こる事が予想できます。
介護現場ではそんな先読みがとても大切なのだと思います。
それを察知したので、タオルの中身を変えるべく、
Aさんに用事を作り、タオルを置いたままいったん席を
離れて頂きました。
Bさんに悟られないように、さっと、タオルの中身を
Aさん自身の名前の書いてある小さなハンドタオルに巻替え、
テーブルに私がそっと戻しました。
その後のシーンが冒頭の写真のシーンです。
BさんはAさんのタオルの中に「モノ」が入って
いると確信されているので、Aさんが席を離れた隙に、
その証拠を見つけたかったのだと思います。
もし見つかったら、
「あなた、何でこんなものを隠し持ってるの?」
と問いただされてしまうでしょう。
でも、中身をAさんのものに巻き替えてあるので・・
中身を確認しても・・
「あれ!?」
となったのだと思います。
証拠が出なかったので、BさんがAさんのテーブルに
タオルを戻すシーンが次の写真です。
この後席に戻ったAさんとBさんには何も起こりませんでした。
Aさんの「脳力」からすると、
私が「モノ」を自分のハンドタオルに巻替えた事は
記憶的にも、理解力的にも分からないのだと想像します。
介護現場では、利用者間の関係性を維持するために、
いつも先読みしながら立ち振る舞いする事が大切です。
そんな一コマでした。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
Bさんの「あれ?」の気持ちに対しては、
後ほどBさんのモヤモヤを吹き飛ばす、
関わりをさせてもらってます。
なんだかなぁ。。
あっという間に正月から1週間が過ぎ、
日常が戻ってきています。
日常、通常といっても、
コロナ禍の影響で生きていくために欠かせない、
「買い出し」がほとんどできていない暮らしぶり
なので、変な日常ですよね。
そんな中、12月より入居者さんとの食材の買い出しを
スタートさせ、日常の取戻しを目指し始めたのですが・・・
オミクロン株の猛威により、
再び見直しをしなくてはいけない状況になってきています。
現在、まだ利用者、入居者との買い出しや面会の受け入れ等
禁止にしてはいませんが、この先の動向をみながら、
対応を考えていかねばと思っています。
なんだかなぁ。。。
生活を応援する仕事だと、
もろに影響を受けてしまいますね。泣
でも諦めず、コロナ禍の中においても、
できる事を考えながら生活の取戻しを目指していきたいと思います。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
くる年☆
2022年 賀正
今年は寒いものの、
スッキリと晴れ、施設からもご来光を拝めました☆
めでたいめでたい。
各フロアごとで、おせち料理を取り分け、
1年の始まりの食事を食べられていました。
今年も皆さまにとって素敵な年になりますように☆
1年間よろしくお願い致します。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
ゆく年
あっという間に今年も終わりそうです。汗
日々あちらこちら大掃除をしながら迎えた年の瀬です。
新年の飾りもセレクト。準備万端☆
コロナ禍の影響を今年もたくさん受けましたが、
なんとか1年乗り切る事ができました。
来年こそ社会活動再開したいものですね。
1年間ありがとうございました。
来年もよろしくお願い致します。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
生活の取戻し
大変ご無沙汰しております。
グループホーム責任者の岡田です。
新型コロナウィルスの感染者数も、現時点では、愛知県も落ち着いてきており、
生活の取戻しを行うように、以前より検討を行ってきました。
ご家族の皆様からも、外出に関してご理解を頂き、21日に1階の入居者の方数名と、
2階の入居者の1名、各フロアから職員1名づてで、新型コロナウィルスの感染が蔓延するまで、
毎日のように行っていたお店に買い物へ出かけることが出来ました。
買い物客が少ない14時半からの買い物を狙って出発しましたが、
年末ということで、意外買い物客が多い中での買い物にはなってしまいました。
買い物後もいつものようにエコバックやリュックに買ったものを詰め帰るのですが、
写真にように、若年性認知症の方も入居されており、
お米5㎏と料理酒2本、味噌やカボチャ1ケ入った
約10㎏くらいあるリュックを背負って帰宅。
途中でトイレに行きたくなり、ガソリンスタンドで
トイレをお借りするハプニングもありましたが、何事もなく帰宅出来ました。
日頃から散歩や散髪などには出かけてはいましたが、
ほぼホーム内での生活になっていたこともあり、
気分は晴れ晴れされていました。
年末年始と買い物客が多くなる時期ですので、
様子を見ながら、また、オミクロン株の状況を見ながら、
再び中止することもあり得ますが、
少しづつ、今までの生活を取り戻していきます。
グループホーム滝子通一丁目 責任者 岡田拓也
立ち位置☆
寒くなってきましたね。
東海地方でも一時的な寒気の影響で
今夜や雪がちらつくとか。
年末に向けて、体調を崩さないようにお気をつけ下さい。
さて、利用者、入居者と接する時、
どの立ち位置で関わっているでしょうか?
専門職として、応援者として関わる意識は大切ですが、
認知症という状態にある方の内、見当識がズレて
いる場合もあります。その場合、
「相手が自分の事をどう見ているか、見えているか」
という把握と、それを活かした対応も必要になってきます。
連れ合い、子供、家族、仲間、近所の人、同僚、部下、
友人、客、アドバイザー、応援者、
便りにしている人、先生、介護スタッフ、
それとも、彼氏彼女?
ズレを修正できる場合もありますが、
時には相手の能力を引き出したり、関係性を構築するために、
「役者」を演じる事もあります。
あまり反応がない、元銀行マンの方に、
「今度、口座開設をお願いしたいのですが・・
力貸してもらえないでしょうか?」
「いいですよ~」
とか、反応頂けたりします。
専門職として大切な事の一つは、
「素のままの自分」
で、いいのか、良くないのか。
という事を相手の反応を含め、
自分自身にフィードバックできるかと
いう事だと思うのです。
自分の存在は相手にとってどんななのか?
自分は専門職として、応援者として、
相手にとって役にたてているのか?
自分がどう見られているか。
自分がどんな存在か。
その時々に応じて、色々な立ち位置で
役者を演じていけたらと思います。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
素のままの自分・・
暴飲暴食、暴言、短気、ズボラ、
適当、めんどぐさがり、楽観主義、
落ち着きない、片づけできない・・・
こんな素のままの自分では仕事になりませんなぁ。。とほほ
けあサポ 専門職応援 和田行男の最新記事はこちら↓↓
ノン・線引き|和田行男の婆さんとともに|専門職応援|介護・福祉の応援サイト けあサポ (caresapo.jp)
活躍中☆
↑↑ 特定技能ビザで働いてくれているスタッフが
朝の調理支援をしている姿です。
最初は指導付き、添い付きの見習い夜勤から始め、
11月からは一人夜勤へ挑んでもらっています。
もちろんサポート体制はできるだけ手厚くしています。
現在は起床や朝の組み立ては必要に応じてアドバイスできるように
早朝より待機していますし、夜間帯は下の階の職員がすぐに
駆けつけてくれる体制や、ラインや電話にて夜間中いつでも
相談できるようにもしています。
ありがたい事に頑張ってもらえています♪♪
一生懸命の姿勢が素敵ですね。
今回の朝は、週に1回しかない起床時の薬の
服薬方法もしっかりクリア☆
気を付けていかないといけないのは、僕ら側の伝えるスキルです。
課題の一つとして、「言葉を丁寧に伝える」事があります。
例えば、「はなこ」「はるこ」さんは間違える可能性があります。
この違いを明確にしておかないと、薬を間違える事にも繋がります。
話す、書く、確認するを丁寧にして、
「伝えた」が「伝わった」になるように丁寧に伝えていきたいですね。
今後の活躍に期待大です☆
滝子通一町目福祉施設 施設長 井 真治
伝えるばかりでなく、本人さんを「知る」事も大切ですので、
会議の中で本人さんの「国」の事を紹介する時間も設けています☆
関連記事は「けあサポ 和田行男」12/6にもアップされています。
「コロナで止まっていても応援体制は抜かりなく」
合わせてご覧ください。
コロナで止まっていても応援体制は抜かりなく|和田行男の婆さんとともに|専門職応援|介護・福祉の応援サイト けあサポ (caresapo.jp)
時代の移ろい
先日、行方不明の方を出してしまいました。
2時間を過ぎた頃、地域住民より連絡頂き、
無事に保護させて頂く事ができました。
皆さまにはご心配、迷惑をおかけして
誠に申し訳ございませんでした。
夕方の送迎途中の事で、車いすの方を自宅内へ
送り届けている間に自ら車を降り、
どこかへ行かれてしまったとの事。
発見の経緯は、本人が持っている手提げの中に入っている、
施設の連絡帳をみて、発見者の地域住民の方が
電話をしてくれたそうです。
施設からのお迎えまで一緒にいてくれて、
本当に感謝しかありません。
ちなみに地域住民とはいうものの、
施設周辺の方ではなく、馴染みのない
施設へのご協力でした。
行方不明の関係で、警察へも捜索依頼を
行ったのですが、親切丁寧迅速に対応して頂けました。
その現場へもパトカーが来てくれ、3名4名で」付近を
くまなく捜索してくれたり、「ドラレコのデータに
写っていませんか?」等々、捜索にとても前向きに動いて
頂けて心強かったです。
12、3年前だったでしょうか。
以前働いていた施設で行方不明が起こった時に警察署で
「ボケた年寄りは塀や鍵で出さないようにしてくれないと!」
とよく怒られたものです。
時代は間違いなく、認知症に寛容になって
きているのが不謹慎ではありますが、
ありがたく思えました。
再発防止でしっかりやりたいと思います。
滝子通一町目福祉施設 施設長 井 真治
サイン
あっという間に12月。
雰囲気、心理的に、気ぜわしくなってくるのは
私だけでしょうか。。
ただでさえおっちょこちょいの自分ですが、
焦ると色々ミスをしがちですので、
気を付けていきたいと思います☆
11月の中旬くらいの事ですが、
言動が大きく変化した利用者さんがみえました。
もちろん認知症という状態からくるもので、
理解力、判断力のズレ、ものとられ妄想、
作られた記憶もあれば、記憶障害もあります。
覚えておいてほしい事は忘れ、
忘れてほしい事は覚えたままという、
よくあるあるの状態ですね。泣
職員に対しての言動ならまだしも、
(少しありましたが)
主に他利用者さんへ矛先が向いているので、
常に関係性の調整や先回り、後フォローで
1週間ちょっとがバタバタ明け暮れました。
12月現在ほとんどなくなりましたが。
ある程度しっかりされている部分も多い方なので、
マイペースで過ごして頂いている方でした。
今思うと任せっきりで、感謝や労い、コミュニケーションが
足りてなかったように反省しています。
突然、結構強く他利用者さんへ絡みだされ、
言いがかりをつけたり、大きな声で叫んだり、
叩こうとされたり等々、職員は必ず急ぎで間に入り、
関係性の調整を行わないといけない状況が、
日夜と通じて繰り返されました。
この事をきっかけに、職員全体でコミュニケーションの
質や量を増やし、その方への意識を高め、
医療や家族との連携を図り、職員皆で
あれやこれやと対応を続けました。
そうしたら、ゼロとまではいきませんが、
ほとんどなくなりました。
ちょっと拍子抜けするくらいに。
再び起きる事は必ずあると思いますが。。。
その方にとっては、積み重なるストレスや不安が常にあり、
ある時その我慢できる限界点を超えてしまったのではないかと、
想像します。
そして「私を見てよ」「私はここにいる」という「サイン」を
出されたのではとも想像しているところです。
人は自分の存在を認めてもらいたい生きものだと思うのですが、
それが足りない時、何か目立つ事をして注目を浴びたいと心理が
働いてもおかしくないように思います。
まぁ、正確な事は誰にも分からないと思いますし、
本人でさえ分からない事かもしれませんが、
いい事をしていても認められた感がたりなければ、
逆の事をしてでも気を引きたいという心理が働いても
おかしくないのではないかと思っています。
これは私たちでも認知症という状態にある方にとっても同じだと思います。
そんな悪循環に陥らないように、
人間関係の土台であるコミュニケーションや労い、感謝の気持ち
を積極的図っていかなければと反省した11月の出来事でした。
滝子通一町目福祉施設 施設長 井 真治