状況判断能力
一時的に宿泊サービスを利用されると、自宅とは環境が異なるので、トイレに行った後など部屋に戻れなくなる事があります。
一番手前の部屋なのですが、記憶障害があるのでトイレに行ってる間にどこか分からなくなります。
1回目2回目は、その都度自室の場所を案内させて頂きました。
3回目にトイレに行かれた際、そっと部屋の扉を開け、電気を付けておくと・・
自分で部屋に戻り、電気を消して横になられました。
毎回対応するのも仕事の内ですが、自分の力で行動を成し遂げられるように工夫するのも仕事です。
工夫する事により、「記憶力」は衰えていても「状況判断能力」の活用ができたのだと思います。
工夫したり努力した先に、うまくいく事があると、この仕事は楽しくなりますね☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
いつもそうですが、施設から見る日の出前の風景は感動~です♪
役割
厚生労働省は、地住民と社会資源がつながりをもつ「地域共生社会」の実現に向けた5年間の工程表を発表したとのこと。
住民や専門職を有効活用することが狙いだとか。
地域共生・・
そんなに簡単にはいかないのでしょうが、アクションを起こすのは大切な事。
まず、やってみる先で見えてくる事はあるでしょう。
本日、バスで自宅地域にあるデパートの中にある児童館へ子供を連れて行ったのですが、そこで目にする光景は・・
あたりまえですが子供だらけ。
そしてその親と専門職。
児童館は4階にあるのですが、1階に下りると・・
皆70歳前後でしょうか。
右をみても左をみても高齢者だらけ。
視界に入る殆どの人が高齢者だらけというのはなんか変な感じ。
平日の昼間のこのデパートの高齢化率は多分60%くらいあるのではないでしょうか・・・
中はあたたかいし、お金もかからないし、友人とおしゃべりをするにはいい場所ですよね。
家の中で閉じこもっているよりかはよっぽどいいです☆
でもなんかもったいないですよね。
上には子供だらけ。
下には高齢者だらけ。
そんな現状があるので「地域共生社会」を目指すのであれば、
このもったいない構図を変えていく方法を考えねばと思いました。
このような公共の場ですと、この高齢者の方々につく専門職は当然いないのですが、
そもそも高齢者の方々は「生活の専門職」であられるので、
子供や親にそのノウハウを伝えていったり、その人間性を活用する事をご本人達も社会も意識していく事が大切だと思うのですが。
時々、地域の雰囲気を感じたくて、地域のバスや資源を活用するのですが、
「地域共生社会」の発表と同時に
「地域縦割り社会」の現状を感じたので、
なんとかしたいものだと感じました。
きっと全国にはうまくやっているところもたくさんあると思いますので、
その成功体験の有意義な情報をもっと社会で共有できるといいですね。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
ちなみに行き帰りのバスの中も・・
高齢者率は80%超え。
70歳の方が15人いらっしゃるだけで、
のべ1000年超えの時間というか、人生の経験値がその空間にあるのですよね。
ほんとにすごい方々ですので、どうか今一度社会に、日本の将来にその存在価値を示して頂きたいものです。
「祝」
今月、職員同士で入籍がありました。
めでたいことです☆
以前にも同様の状況で行いましたが、本人たちへのお祝いの気持ちプラス、
「この機会を入居者、利用者のイベント(非日常)にしちゃえ」
という事で、施設近所の休日の喫茶店を開けて頂き、貸切にして「お披露目会」を行いました。
全入居者、利用者、利用者家族、地域住民、職員、休日の職員が参加しました。
大阪から入社希望の方も面接のついでに参加して頂いて、波の女を少し知って頂く機会にしました。
以前、お披露目会をやった二人も登場と、なんでもありのお披露目会☆
喫茶店内部は座るところも足りなくなり、満員超えの立ち見状態。
手作り感満載の会でしたが、新郎新婦の姿に、笑顔、涙ありのステキ★な時間だったと思います。
写真にて、会の様子をご覧下さい。
入場~♪
二人の一口づつって、どんなおっきさ・・
ううう・・
利用者さんからの、乾杯の音頭☆
花嫁はいいですね~☆
退場~ 涙涙の利用者さんも・・
お幸せに~ & 仕事頑張って~ ♪
信頼して託す
認知症という状態になり、記憶や判断力が低下して困る事の一つが
「資産」「財産」の管理方法。
気が付いたら、判断能力が衰え、要介護状態になり、「どうしよう・・」
と困っている方が大勢みえます。
従来の後見制度も善し悪しありますが、一定の役割を果たしていますが、
最近では判断能力があるうちに先の事を考え手を打つ
「家族信託」という方法があるそうです。
以下、家族信託普及協会の資料です。
ここ以外にもたくさん情報は出回っています。
勧めている訳ではなく、こんな方法もあるんだなぁ~
という情報の一つですので、興味ある方は各自お調べになったり、問い合わせてみて下さいね。
引き継げない、処分できない、トラブルになる!
お金や資産が絡むと、時に人間関係や手続きが難しくなりますが、
先の先を考え、他の情報に加え、このような情報にもアンテナを張っておきたいものですね。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
10日のブログの件もありますし、判断力の低下に備え、しっかり勉強しておこうかな。。。
おっと! 資産、財産ないから自分には必要ないか・・汗
独り言
本日はブログ更新の日ですので、入力しようとしたところ・・
前回(10日)のブログがない??
あれ??
何か打ち込んだと思ったのだけど・・
???
記憶を遡るも、「どんな内容」を入力したのなかなか思い出せません。
でも「入力した」という感覚はしっかり残っています。
なんだか認知症の記憶障害の体験をしている感じですね。笑
「何を食べたか思い出せないけど、何かを食べた感覚はある」みたいな・・
アップされていない理由を探る事にしました。
故意かミスかは分かりませんが、
「誰かがなんらかの理由で削除した!?」
「システムのエラー?」
と思考は駆け巡ります。
まずは、「アップするのがマズイ内容だったか?・・」
と思い返してみるも、内容が思い出せないだけに、
感覚的に「特に問題ないはずだけど・・」となりました。
あくまでも主観ですので、少し不安になりましたが・・汗
次に、削除するにはログインの必要性があるので、その立場にある方々を想像してみるも・・
「そんな事する人おらんなぁ・・」となり、
「自分がアップするための作業手順か何かを間違えたのだろう・・」
という事にいきつき、最終的には更新が1回とんだけど、
「まいっか!」と開き直りました。
自分の思考順番はそんな感じです。
この件で、ストレスがかかるのではなく、「まいっか!」
と受け入れ?受け流し?ができていて良かったと勝手に思っています。
この思考回路は、ストレスマネジメントの視点でいけばいい循環ではないかと思ったりしています。
(自分は良くても、周りの方にとっては迷惑な事もあると思いますが)
歳を重ね、自分の脳や身体の能力が落ちたり、社会の中や他人との関係に下降の変化が訪れ、
その「落ちていく自分」にストレスや不安を抱え過ぎると、
それも認知症発症のスイッチとなるのではないかと想像しています(あくまでも主観です)
この思考回路で生き続けて、認知症の予防をしていけたらと思う自分でした。
どうでもいい独り言ですね。
あしからず。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
ちなみに、後で10日にアップできていなかった理由は後で分かりました。
「ブログ」ではなく「お知らせ」の方に間違えてUPしていました!笑
やはり原因は「自分」
お騒がせしました(笑)
とう事で本来のブログの時系列に戻しておきました。
今後ともよろしくお願い致します~
取戻し
以前はしょっちゅう喫茶店でモーニングをされていたBさん。
現在も小規模多機能・クラブ滝子において、自宅での暮らしを応援させて頂いています。
しかし最近は、排尿のトラブル(失禁、尿臭等)が続き、着換えや入浴の必要性からクラブ滝子へ通う頻度が上がってきています。
そうなると、当然いきつけの喫茶店通いの頻度は減っています。
「このままではまずい!」
という事で、失禁に対応しながらも、地域社会生活の取戻しを目指す事がクラブ滝子の使命ですので、皆で知恵と予測力と実行力をもって取戻し作戦を実施中です☆
今日は訪問サービス実施後に、喫茶店へ行って頂きました。
喫茶のママに
「今までズボンの濡れや臭いが気になっていたかと思うけど、これからはしっかり仕事しますね」
と伝えると、
「いえいえ、うちのイスは簡単に拭けるから大丈夫よ(笑)」と。
なんという寛大なお言葉。
地域資源の理解・協力は、認知症という状態にある方にとっての生命線ですね。
ありがたやありがたや。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
変換
深夜トイレに起きたAさん。
近くに待機させてある車イスを取りに行く間もなく、
歩き始めるAさんの足どりは、ふらっふら。
どちらに傾いてもいいように。又、歩を進めやすいよう腕と腰にそっと手を添え歩行介助をさせて頂く。
それでもやはり、ふらついて、なかなか前に進むことができません。そして
思うように前進できないのは「こいつのせいだ!!」
と思ったのか、イライラしたAさんは私に
「どけー」
「身体に触るな。あっちに行けー!」
と大声で怒鳴り、支えの手を振り払おうとします。
このまま手を離せば
たぶん倒れる。
手を離さなければ、格闘の末、共倒れも・・(汗)
アタマを巡らし考えついたことをダメ元で言ってみました。
ごめん。私、足が痛くて。
「つかまらせてーーー!」
一瞬止まって私を見るAさんから反ってきた言葉は
「な~んだ。始めからそう言やぁいいのに」
呆れてはいるものの、無事につかまらせて頂き、トイレに行き戻ることができました。
本人が納得できるツボを探すこととか、困っている人を、気にかけてあげられる
そんなところに働きかけることとか、色々考えながらも
これだけは外せないと思ったポイントがひとつだけありました。
あの時のAさんとしては
「トイレに行くのに何で他人がついてくるの?」
自分のことは自分でする。できる。できている。
手助けなんかなくとも。
だったと思うのです。
せめて
実感としてだけでも
そのことを抑制しないように、という思いがありました。
「あなたの介助をさせて」
から
「私の介助をしてほしい」
に変換させた言葉によって、そのことが護られたのであれば、うれしいです。
グループホーム滝子通り一丁目福祉施設
駒木根純子
好循環
認知症が進行すると、意思疎通が難しくなる事があります。
しかしそこで諦めず、タイミングや声かけ、アプローチ等を工夫すると、
10回に1回・・
いや30回に1回かもですが・・
「うまくいく事」があります。
普段はうまくいかない、
うがい後の吐き出し・・
朝食後のトイレでの排便・・
声かけに対する適切な反応や言葉・・
その他のあれこれ・・
専門職として工夫や努力をしている成果・・
というより、ご本人の能力、心の動きがあっての事ですが、
「相手と自分の気持ちが通じる瞬間」という貴重な場面を体験・体感できる事が時々あります。
「あ! 届いた」
「心は生きているんだ」
「能力が発揮できた」
「まだまだいける★」
この瞬間瞬間の引き出しを粘り強く続けるのが、僕等の仕事ですし、
この瞬間瞬間の「やった!」を自分の中のエネルギーや、成功体験、モチベーションに繋げ、
本人に還す事がとても大切だったりします。
自分にとっても、相手にとっても、
互いに「うまくいった」という場面を目指して、試行錯誤し続けていきたいものです。
それが、僕等の仕事の醍醐味の一つだと思うのです。
僕等は「もうだめだな・・」と、他人の人生を諦めない・諦めさせない事に意義がある仕事です。
そのための「好循環の機会」を自分自身で見つけていく事を大切にしていきたいですね☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
有する能力の発揮
これ ↑↑ 何だか分かりますか? 笑
介護施設ならではのものです。
形状は色々ありますが、通常何万~十数万円するもので、うちくらいの規模の施設だと無い所も多いと思います。
スタッフの宮松さんが「材料費2千何百円」の予算と、休日の時間を使って作成してくれたものです☆
答えは・・
ジャジャじゃーン!! 「車椅子の体重計」です~♪
なかなかステキな仕上がりですよ。
体重の変化を把握する事は、健康管理の面で介大切な仕事の一つです。
今までは普通の体重計で、無理やり計測していました。
スタッフがお年寄りをかかえたまま計測し、自分の体重を引き算して算出していたのです。笑
これからは、職員にも利用者にもやさしい体重測定ができそうです♪
いや~
いい仕事をして頂き、嬉しい限りです。
外部の方々にも、材料費と人件費併せて、1万円で発売したいと思います~
というのは「ウソ」ですが(笑)
写真を見て、研究してみて下さいませ。
それか、宮松まで連絡頂ければ、説明させていただきます~。
(本人の了解をとっていませんが、大丈夫だと思います)
職員も「有する能力」が発揮できると素敵ですね☆
ありがたい ありがたい
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
生きる姿の共通項
小規模多機能、グループホーム、デイサービスの利用者、入居者さんの写真です。
どの写真の方が小規模やデイの利用者さん、グループホームの入居者さんか区別できますか? 笑
皆さん要介護、認知症という状態にある方々です。
介護保険上の事業所種別の違いはあれど、「有する能力に応じて・・」という介護保険の基本理念に基づいた仕事・応援をすると、
皆同じ姿に近くなると思うのです。
人が生きる姿の共通項ですね。
私たちは〇〇事業だから・・と 生きる姿の枠を、事業所の判断や裁量で固定的にしてしまうのではなく、
目の前の方々が、どのように自分の力を発揮しながら、自分達の生活を組み立てられるか・・
という事を応援できる仕事ができるといいですね☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治