逆ナンパ?
「おにいさんのところの連絡先ちょうだい」
週に2回程、食材の買出しに行くスーパーの休憩所で声をかけられました。
聞くと、近所で一人暮らしされているそうな。
「助けてもらわんといかん時がくるで」と将来に不安を感じていらっしゃりました。
「いつでも困ったら電話してな」と施設の連絡先カードに名前を書いて渡しました。
私達の仕事、行動は市民の方々から見られています。
そこを肝に銘じ、目の前の入居者・利用者が主体的に買い物をされている姿を「支える側」になっていれば、きっと「あそこの介護施設は使ってもいいな」と感じて頂ける方も多いのではないかと思うのです。
また、日ごろからの「介護」「支援」の仕事を見て頂くことを通じて、地域の方々に「困った時にはあそこがある」という安心感を広げていくことも私たちの社会的な大切な仕事だと思うのです。
いい仕事をして市民から声をかけれれるようになるには、日ごろから挨拶等を通じて積極的に声をかけ続ける事も大切です。
そして、「困っている方々の力になりたい!」といったオーラを身にまとっておくともっといいでしょう。(笑)
おじいさん、おばあさんから、ナンパされる介護職が街の中に増えるといいですね☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
「誇り」を取り戻せ
関係者(職員側)からこんな文章が届いた。
施設周りにゴミが散らかり
入り口脇のポストの上は埃だらけ
扉を抜けて中に入ると殺風景な「入口」
床は「土足」でよいのかどうか微妙な汚れ
エレベーターで上がるとそこも中なのか外なのか???
フロアーに入ると廊下に散在するゴミ、積もったままの埃
利用者が過ごす和室の畳は「カビついている」かのように澱み
活動室なのか倉庫なのか判断がつかない部屋が丸見え
利用者がメインで過ごすリビングの床は食べかすがこびつき
床を掃く箒が歩けば当たる高さにぶら下げられ
その下は埃だらけ
事務所に通されると物が散らかり床に埃
テーブルの上にも埃が積もり
訪ねた客の私の前で拭いてくれるのだが
それも台拭きなのか雑巾なのか・・・
これで
「尊厳を大事にしています」
「利用をお待ちしています」
と言われてもねぇ
帰り際にもう一度見たら
何でも相談に応じますと書かれたポスターもヨレヨレ
相談にいった私が間違っていたのよね
波の女さんの誇りって「埃」のことだったのよね
と、こんな内容が届きました。
全て事実であります。
職員は皆頑張っていますが、その忙しさにかまけてなあなあになっている所を指摘されました。
「痛いところをうかれたなぁ~」
でも、こんなことでもなけりゃ、環境面では無法地帯となっていたかも知れません。
早速会議で読み合わせ、今後の対策を話し合いました。
「マイナス」を「プラス」へ。
いい戒めの機会となりました。
まだまだこんなもの。
まだまだこれから。
まだまだやれる。
がんばりたいですね☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治

和田行男のけあさサポのブログ(5月25日)にもありますが、滝子でも地震に備えた行動が取られています。
全施設車両をガソリン満タンにしておいたり、懐中電灯を用意しておいたり・・・ん!?
各階集めてありましたが、その場所の天板が崩れたらどうやって明かりを調達するのでしょう?
予測、シュミレーションして、その中の環境や自分の動きを想像する力が必要ですね。
人は集める、揃えるのが好きなんですね(笑)
あの手この手
最近、久しぶりに1階(グループホーム)の勤務に入る事が増えてきたのですが、入居者の動きに違和感を感じています。
その違和感とは、「洗濯物」関係や「掃除」関係に対する動きが鈍くなっているように感じるのです。
主体的に洗濯物を取り込もうとされない。
声をかけても取り込もうとされない。
しかし、仕方なく職員が取り込みテーブルの上に置くとたたみ出されます。
??
職員に動きが悪くなったか聞くと、「最近取り込まれないので職員がやる事が多いですね」と。
確かに時間とともに、意欲の低下や機能低下によりできなくなる事はあり得ます。
その時は必ず訪れます。
しかし、有する能力を見せて頂くと、まだまだやれるはずなのですが??
推測するに、職員が待ちきれず手をだしてしまう(取り込んでしまう)事が増えてきて、入居者がそれに馴れてしまったのではないか?と思えるのです。
その他の場面でも、職員が安易に手を出したり、代行する事が多いように感じています。
でもその姿では「自分の事は自分で」から遠ざかってしまいます。
自分の服(洗濯物)は、自分あるいは他者と協力して「干す」「取り込む」「たたむ」「居室へ持っていきしまう」を目指すのが私達の仕事。
職員のお手伝いで「運ばれてきた洗濯物をたたむ」姿になってしまってはやらされている受動的な姿に近くなってしまいます。
という事で仕掛けます。
まずは少しだけ職員が取り込み、それをたたみ出す流れで、外に干してある洗濯物に意識が向かないか—
だめでした。 外を見ても取り込もうとされません。
次に取り込みやすくするために、窓側に洗濯物を近づけ取りやすくしてみました—
だめでした。 取り込もうとされません。
次の手です。
この方々の洗濯済みの服を居室からお借りして、こそっとハンガーにかけ、外の洗濯物の一番手前の目立つところにかけ、声をかけました。
「あの○○さんの服、乾いているようでしたら取り込んで、部屋に持っていって下さいね」すると—-
「自分の服」には関心があるようです。
ささっと、取り込まれだしました。
自分とは関係ないと思ってしまえば、なかなか動けないのが普通です。
しかし「自分の物」が絡めば、そこに「意味」や「動機」「主体性」を導き出しやすくできるものです。
動けることが分かれば、あとは毎日繰り返すことで、主体的な洗濯物の取り込みが取り戻せるのではないでしょうか。
あの手この手で「自分の事は自分で」「互いに助け合って」「社会と繋がって」を取り戻せるよう、知恵と工夫と努力とチームワークで挑む。
皆で意識していきたいものです。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
サイン
認知症のせいで、行動がハチャメチャ。
まるで2歳児のよう。
でも、脳が発達していないにも関わらず、興味本位でわやくちゃにする2歳児とは違います。
脳が正常に発達し、普通に家庭を持ち、子供を育て上げた後に降りかかった災い。
後でくっついた認知症。
そいつが悪さをしているだけ。
心は生きている。
正しい判断、理解はできない。
でも、心は生きている。
今日なんか近所の自転車を持って帰ってこられた。
でもわざとじゃない。
きっと本人も苦しんでいるでしょう。
迷惑かけて申し訳ないと思っているでしょう。
ちゃんとしたくてもちゃんとできずに苦しんでいるのでしょう。
ふと、自室のカーテンに目をやると写真のようになっていました。
このような人としての素敵な心模様が、色々な場面、表情、しぐさで垣間見えます。
この方に限らず、全ての利用者・入居者も一緒です。
そんな「サイン」を見逃すことなく、ちゃんとキャッチしたいものです。
そこに気づける感性を育てるのも、私たちの大切な仕事なのではないでしょうか。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
巡り廻って
先月から「波の女」で働きたいと、東京から来て頂いた土屋さん。
自分の怠慢で、給料袋を配りきっていなかったところに声がかかりました。
「波の女での初給料の明細をもらえますか?」
それにしても、波の女での「初給料」を大切に思って頂いているセンスも素敵です☆
という事ですぐ用意し、写真の形で「初給与(明細)」をお渡しさせて頂きました。
加齢や病気等により、要介護状態となります。
そして「誰か助けてちょ」と、専門職の支えが必要となります。
介護サービスを使い、利用料として本人や税金等から施設にお金が入ります。
会社はそのお金を、労働の報酬として職員に支払います。
つまり、目の前の要介護の方々と、納税されている国民の方々から給料を頂き、それで生活させて頂いているという事です。
会社が渡すよりも、入居者・利用者から「ご苦労さん。今後も頼むね」と渡してもらう形の方が本当はいいのかも知れませんね。
という事で、初給与(明細)は、会社からというよりは、ダイレクトに入居者から渡して頂きました。
その袋を受け取った感覚は、忘れてはいけないものだと思います。
入居者・利用者に感謝
国民に感謝
会社に感謝
それを気持ちだけでなく、形として還していかなければなりませんね。
自分も、波の女で受け取った最初の給与(袋)の感覚はちゃんと覚えています。
ちなみに・・目の前の方々に不利益な事や関わりをしておきながら、お金だけしっかりもらうという「詐欺まがい」な事にならないように肝に銘じておかないといけませんね。
婆さんに学び
婆さんに還す
そして自分も生かされている
忘れないようにしたいものです。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
どうでもいい話ですが・・
今日、新しい仕事用の靴をおろしました。
いきなり朝の送迎で犬の「う○こ」ふんずけてしまいました。泣
帰りにアイスを買ったらご覧の通り「当り」
「うん」がついているのでしょうね。笑
(宝くじ買っとけばよかった!)
ちゃんちゃん☆
心と体と環境と
天気が良かったある日、普段は背を向けて座っている窓側を活用してみました。
「カフェ クラブ・滝子」の登場です・・・という程ものではありませんが。笑
外の景色を眺め、心地よい風に吹かれながら紅茶を飲んでいらっしゃる小規模の入居者さん。
この方、自発的な動きがほとんどないので、立ったり、歩いたり、体を動かす機会を増やしたいところです。
でも動くには「目的」が必要ですよね。
体を動かすのは「目的」ではなく、目的を達成するための「手段」であります。
普段はトイレや入浴、買い物等の固定的な生活行為の中での動きが主ですが、もう一ひねり。
今ある環境の中で、普段とは異なる活用を考えてみるのも大切だと思うのです。
できれば、ご本人の気持ちを引く要素を絡めながら。
「あら、あんなところに鳥が・・」
「あの看板は?」
等々、立ち上がって話をされています。
施設内の環境は工夫してみると面白い要素があったりします。
心を動かす・そそる環境作りは、体を動かすための目的のひとつであります。
今後も様々な環境を活用しながら、心を動かし、体を動かす機会作れたらと思います。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
循環

施設にスイカが届きました。
聞くと、以前施設脇の公園で遊んでいた子供がケガをしたそうで、その手当てを職員がしたとのこと。
そのお礼にと、商店街の中にある八百屋さんから頂きました。
ケガをした人をみて、声をかけ処置をする。
当たり前のようで当たり前でないこのご時勢において、嬉しくなった出来事です。
仕事途中でればなおのこと。
なかなかできそうでできない事のように思います。
毎日、地域に繰り出しているからこそ、色々な場面に遭遇します。
毎日、地域の方々と交流しているからこそ、色々な助け合いの場面に出逢います。
毎日、地域の中を歩いているからこそ、地域の一員になっていきます。
そんな地域の一員として存在してくれている職員は、とても素敵だと我ながら思います。
職員も、施設利用者・入居者も地域の一員として、「物」も「お金」も「心」も循環の中で繋がっていくのですね☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
有終の豊かさ(後)
(前回の続き)

翌朝出勤すると、近所の方が「家の花、お供えしてあげて」と頂きました。
ありがとうございます。
通夜と称した「宴会」も無事に終え、翌日は「告別式」「出棺」となりました。
1階の入居者を中心に、2階・3階からも入居者・利用者が集まります。
「自分の人生とは何なのか」
ひとつの到達点として最期の時に、自分のために集まってくれる人がどれだけいるか・・
亡くなった後に分かる人との繋がり。
近所の住民や喫茶店の方も見送りに来れれました。
人との繋がり
社会との繋がり
この繋がりを作れた事が、最期まで「人として生きる」を支援した到達点であるともいえるでしょう。
Tさん、素敵な時間・学びをありがとう。
そしてこの先へ還していきたいものです。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
関連記事は、今週の和田行男のブログ(「けあサポ」で検索)もご覧下さいませ。
有終の豊かさ(前)
先日、グループホーム入居者さんが、静かに息を引き取られました。
僕らの仕事は、「人として生きる」事を支える仕事です。
生きている間に、どれだけ関われるかが大切です。
しかし亡くなった後の旅立ちの時にも、多くの事を学び・考える機会を頂きます。
次に活かすために。
自分が成長していくために。
その方を忘れないようにするために。
今回は初のホーム葬となりました。
といいましても、「通夜と称した宴会」でしたが(笑)
「しんみり」というよりは「にぎやかに」ご本人を偲びながら送り出したいと職員有志が集まりました。
ありがいことに近所の方々や、他の入居者のご家族も寄って頂けました。
最初少しだけ、お焼香をまじめに執り行いましたが、30分後には・・・
「お疲れ様でしたー」
「よく頑張られましたー」
と宴会の開始です。
ご本人が頑張られました。
職員も頑張りました。
誰もに平等に訪れる「最期の時」
近くにする必要もありませんが、遠ざける必要もないのではないでしょうか。
だとしたらご本人も職員も、出会い・共に生きた時間を振り返り、賑やかに送り出してあげたいものです。
故人を目の前にしながら、生前の思い出・苦労話に花が咲きます。
撮りためた写真を次々映すたびにその時の思いや話で盛り上がります。
途中でお経をあげる職員がいたり・・となんでもありです。
途中で和田や社長も参加となり、2時間の宴会が終了しました。
一生懸命支援したからこそできる、振り返りの豊かな時間。
こんな素敵な最期もありかなと思える有意義な時間でした☆
Tさん、ご冥福をお祈り申し上げます。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
旗の基へ
介護業界の変革に立ち向かう「波の女」
その証である「波の女グッズ」好評につき、継続販売中です。
「挑み」と「繋がり」の証。
今後も続々「波の女」グッズを追加予定です。
全国に波を起こしていきましょう。
ご注文の方は問い合わせフォームからどうぞ。
「波の女グッズ」販売の所は冗談です。(笑)
希望が多ければ考えてみますが。
皆さんの介護事業所にはシンボル?ロゴ?マーク?というものがあると思います。
そのマークの由来を組織の一員として知っていますでしょうか?
そのシンボルが好きでしょうか?
そのシンボルに誇りを持てるでしょうか?
組織、仲間は同じ「旗」の基に集い、同じ方向性を向いて歩いていくものです。
その「旗」の意味を知っておくことも大切ではないでしょうか。
「波の女」はご存知「和田行男」が所属している大起エンゼルヘルプと共に、介護業界に変革をもたらすために作られた会社です。
その和田行男の代名詞?である「婆さん」の文字に絡めているのがお分かりになるでしょう。
なぜ「婆さん」か。
それは本や講演会に触れて頂ければ分かります。
自分はこの会社のシンボルに誇りを持っています。
この会社の旗の基に集まった仲間が好きです。
厳しい仕事ですが、意味ある仕事なのだと思います。
現在小規模多機能・クラブ滝子の定員を増やすために職員を募集中です。
「波の女」の旗の基に集う仲間を求めています。
気になる方は、お気軽に相談や確認して下さいませ。
施設携帯(070-6410-8388) 担当井まで。
よろしくお願い致します。






























