二百十日
9月に入りましたね。
早い~
9月1日は、暦では二百十日(にひゃくとおか)
立春から数えて210日目の日。
この時季は台風等により、農作物が被害を受ける時期で、厄日とか荒れ日などといわれています。
一つの目安として警戒を呼びかけていたとの事。
関東大震災の日でもあり、防災の日として、意識向上、点検、整備をするきっかけの日でもありますね。
そんな今日を迎える昨夜の事。
クラブ滝子の利用者Iさんの、夕食購入支援を行い、自宅に送り届け、室内をチェックしたところ・・
「!!!!」
「・・・大災害だなこりゃ・・」
トイレが詰まり、溢れ、汚物も床全面に飛び散りビタビタに・・
(食事中にブログチェックされている方、すみません~)
詰まりをなんとかせねばと悪戦苦闘するもなんともならず、業者を呼ぶ事に。
プロの手にかかると10分程で開通~☆ さすがプロ☆
そして床掃除。
使用状態に復旧できました。
良かったよかった♪
予想通り、膨れ上がったパットが詰まっていました。
認知症という状態にある本人さんとしては、身に覚えはないし、理解できない事であるようです。
トイレが使えない+不衛生なのは、在宅生活にとって致命傷です。
この方の自宅生活を支えるために、打つ手を考える必要が一つ増えましたね。
自宅は4階でもあり、はぁはぁ言いながら階段を上がる状況でもあり、
移動能力も含め、課題が増えていきます。
これが加齢や進行性の病気に起こりがちな現実です。
時間の経過とともに、僕らの予測力、対応力も変化・向上を図っていかねばなりません。
自分で自分を守れない・守りにくい状態にある要介護の方々を支えるために、
予測力や対応力を備える。
防災の日を迎えるにあたり、気を引き締めないとと思った出来事でした。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
なんという爽やかな9月1日の日の出でしょう。
夏は終わったな・・笑汗
いやいや朝夕は秋でも、昼中は30度を軽く超える夏日の名古屋です↑↑
昼夏頑張れ~☆
*次のブログUPは4日の予定です~
『集い』
集う:人々がある目的をもってある場所に集まること
運営推進会議
時間外勉強会(雁道デイサービスを使用)
地域交流会
写真見つけれなかったですが、毎月の「家族懇談会」もあります。
いろんな人が、目的をもって集まるって大切ですし素敵ですよね☆
職員は継続して募集中~♪ ☆波の女へ集ってくださいね☆ 連絡お待ちしております~
070-6410-8388 担当:井(い)
10月くらいから、地域の中に出て行って、『集う』場を作っていこうと企画中です~☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
公園のベンチにいたら、おじいちゃんと子供の会話が耳に入ってきました。
子供「セミがいないね」
おじいちゃん「夏が終わったからいないんだよ」
自分「・・・」
「夏」だけではありませんが、夏も好きな自分にとって、
「夏が終わった」というフレーズを聞くと少しさびしいですね。
確かにお祭り、踊り、花火、プールが終わっていく時期ですよね。
「いやいや」暦や、カレンダーや、様々な事象が夏の終わりを告げても、
自分の中ではまだまだ夏を終わらせませんよ~☆
自分の中だけですが、9月15日くらいまで「夏」かな。
ただでさえ夏は短いんだから、引っぱらないとね。 笑
新規入居のMさん
先月に入居されたMさん。
老人保健施設に今年入居されていました。
老人保健施設では、環境の不適応が起こり、外に出かけようとされたり、
柵を乗り越えて出かけようとされたり、居室の場所がわからず
常に他の方のお部屋に入られていた。
いつも空腹の訴えがあり、お菓子をご家族が準備され、お菓子を食べられると
少しの間は座って過ごされていることが多かったようです。
お風呂も入らないことが多く、職員の方も悩んでいたようでした。
事前の情報から、入居にあたりどのように支援をするか、机上の空論ではありますが
介護計画を作成し、入居者や職員に支援をしやすく計画を立てていました。
そして入居されたのですが、予想通り環境の変化による不適応が起こり、
ベランダから外に出ようとされていたため、玄関より出るように誘導させて頂きました。
靴を履いて、「じゃ帰ります」と外へ出られたので付いていきます。
新規入居の際は、その方がどちらの方向やどちらに出られるかを、
そっと後ろから追いかける(ストーカー支援)ですね。
転倒のリスクもあり、1m後ろをついて歩くが、Mさんは職員のことより
知らない道をどうしたら帰れるかと悩みながら前に進まれました。
その日は猛暑で、交差点まで行くと「暑くていかん」と話されており、
その時に初めて、声を掛けました。
「近くに涼めるところがあるので行ってみますか?」
と声を掛けると、「悪いね!」と施設へ案内させて頂きました。
その後、同様のアプローチを3回繰り返しました。
老人保健施設では、お風呂は嫌がられるということでありましたが、外へ出て汗をかいて
施設へ戻ると、「暑くていかん。お風呂はどこ」ど、進んでお風呂にも入られました。
その日の夕食作り。
どんなことに興味があり、食材をどう切られるかなど確認をしながら、
食材を切って頂くと、みょうがを細かく千切りにされたりと手続き記憶を引き出せました。
しかし切りながら、「これは苦いね」と口に運ばれることもありました。
食後も流しへ食器を運んでもらい、始めは何回か洗う事が出来ませんでしたが、
声を掛けていくうちに、食器を洗う事ができました。
グループホームは居室に名札もなく最初の2週間は、
ある一定の方の居室に入り横になっていることもありました。
何度か居室へ誘導を繰り返していきます。
今では、居室の場所もわかり、盛り付けも、片付けもされ生活されています。
まだ生活に慣れていない部分はありますが、自分から進んでいろんなことができ、
取戻しができるって、素晴らしいなと改めて実感しました。
滝子1丁目施設 グループホーム責任者 岡田拓也
*次のブログUP予定は30日です。
侮るなかれ
【潜在力】
表面には表れていない能力や成長する力
21時くらいでも、生活行為をされている時があります。
老人保健施設より、クラブ滝子の利用者となり、はや1ケ月半のH様
利用開始時の歩行の状況から比べると、トイレ誘導時等の歩行介助の繰り返しにより、
足の運び、動き、間接の状況等少し良くなっている感があるこの頃。
でも正直、バランス感覚や体幹のコントロール性が悪く、介助なしの歩行は
当面難しだろうと見極めていました。
洗濯物干されているし、
「立ち上がりはないだろう・・」
と事務所に入っていたところ、「ギー」何やらリビングで音がします。
戻ると・・
「あひゃ~(汗)」「でも写真撮れるくらい安定してますわ」
立ち上がり、座っていた椅子を移動されていました。
「つかまり立ちは自立だなこりゃ・・(笑)」
完全にみくびっていました。
人の潜在力の見極めは難しい・・
でも潜在力のパワーは素晴らしい☆
心と体がリンクすると、いろいろな可能性が出てくるんですよね。
難しくも楽しい、引き出しと補いのこの仕事。
奥が深い~☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
(この方、先日体調急変で入院されてしまいました。泣
早く戻ってきてほしいものです)
*次のブログは27日です。よろしくお願い致します~
判断力・タイミング
ここ数日、まあまあの天気ですが、先週は不安定な天候が続きましたね。
皆様のところは大丈夫でしたでしょうか。。。
自分は18日の夜に自宅にいたのですが、それはもう、雨が激しく降っていました。
雷も近くに落ちまくるし、「ゾクっ」とする程のなかなかの降りや音。
何かヤバい感じでした。
思わず雷の写真を、ツイッターでつぶやいていました。汗
落雷が続いた後、消防車も走り回っていましたね。汗
30分もすると、携帯が何度もけたたましく鳴りました。
「土砂災害警戒情報」
に続き
「避難勧告」
等の速報が、住んでいる一帯に発令されました。
発令された頃には、雨はとっくに小康状態でしたが、
水位が上がるのは時間差があったり、水分を多く含んだ土砂が崩れ出すって事もあります。
情報も大切ですが、「ゾクッ」とするような状況であれば、直感を信じ発令を待たずして、避難の準備をすべきですね。
ただし、豪雨と豪雷の最中は、移動ができませんので、「いつ」という避難のタイミングを計るのが結構難しいなと思っています。
「直感」「情報」「判断力」「タイミング」
総動員して、自分、他人の命を守れるような行動を意識したいものですね。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
伝え続けて、半月
短期記憶に障がいがあり、いつも一緒に布団を干しても、
「誰かが勝手に布団を干した~」
というOさん。
前もって行為行動に説明や確認をさせてもらっても
「そんなことを言ったか~?聞いとらん」
と。
Oさん「早よ~赤ちゃん作らんとあかんよ」
「若いうちにつくらなあ!」
と言われ続け約1年。
スタッフ「今日はお腹が痛くて・・・少し休ませて下さい」と話すと、
Oさん「あら~、メンスか~?」
スタッフ「いや、妊娠しましたよ」
Oさん「あら!そう!何か月?今が一番大事な時期だよ~」
毎回、この話で盛り上がります。
時々、お腹を擦っていると、
Oさん「お腹痛いの?メンスか~」といつもの会話。
スタッフ「私、妊娠しました」と同じ話をします。
こんな会話が約10日間。お腹を擦ったり、少し体調がすぐれないと話すと、
Oさん「赤ちゃんいるんやろ?冷やしちゃあかんよ。大事な時期なんだから」
あれ?!いつもと違う反応??
毎回、同じ話を繰り返した結果か、妊娠していることを覚えられている。
しかし、他の入居者の方が
「この人は夫婦で働いているんだよ。」と話すと、
Oさん「そうだったの?私、旦那さんを見たことないわ」
アッ!そこは同じ話をしても覚えていないんですね。笑
Oさんは昔、子供の教育をしていたこともあり、
脳の中で、興味や関心のあることを、理解や処理をしているのかも知れませんね。
ある日の出来事からでした。
グループホーム滝子1丁目施設 岡田沙織
夏の風景
本日夜勤中にて、サクッと写真をUPさせて頂きます~☆
変な「夏」ですね。
皆様の所はいかがでしょうか?
「夏」頑張れ~☆
岐阜の有名な流しそうめん処 といいますか、回しそうめんだと思います(笑)
この機械、ほしい・・
「夏」後半 有意義に過ごしましょう~☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
次のUPは20日の予定です。
よろしくお願い致します。
相手の視点で(後)
(前回の続き)
行方不明となって約40時間後の12日午前1時半頃・・
となりの部屋でがさごぞ音が、鈴の音や、鳴き声も・・
「キターーーー!!!!!」
ここからが勝負です☆
万が一、部屋に入ってきた時にどう行動するかは、予測してあります。
そのまま自分が扉を開けると、びっくりして一目散に入ってきた扉から外へ・・
こんな展開が予測できるので、「外から閉める」方法を考えてました。
ベランダを乗り越え、外から玄関へ廻り、外から閉める事に成功☆☆☆
捕まえる時には、「シャャャーーーー!!!!」と怖いくらいの勢いで威嚇されました。
向こうもびっくりしたのでしょう。
既に野生化してしまったのか?
と思える程の勢いでしたが、捕まえて少しすると、以前の落ち着きを取戻し、
「よかったよかった~。一件落着~♪」
なんとなく、戻るというか、入ってくる予感はあったのですが、
頭に描いていた通りの展開にハマルと、大変でしたが達成感があるものです。
これは介護・支援がうまくいった時の「ソレ」と同じ感覚です。
40時間の旅はどうだったのでしょうか?
大変なりにも「活き活きとした」時間だったのでしょうか?
それはさすがに分かりませんが、家で過ごした実感・体感があったから、
家でのびのびと走り回った実感・体感があったからこそ、
楽しい・心地いい感覚があったからこそ、
戻ってきたのではないでしょうか。
生きていた・生きていくを、体が覚えているのでしょうね。
それは人も同じ
そこで暮らすという事は、そこの住民になっていくという事。
職員によって生かされるではなく、
自分の力を発揮して生きるというのが「暮らし」「生活」というもの。
その日々の暮らしが、そこにいる意味になり、実感は体感を通じて脳と体にしみこみ、
連れてこられた施設が、その方にとっての新たな住まいになっていくのだと思います。
体・感覚はしっかり、滝子の住民になっていくものだと思います。
自分のペースで進めるのではなく、相手の視点・立場にたって考え、
相手の気持ち・力を発揮できる環境を用意していきたいものです。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
でもねこう思ったりもします。
「おい! オマエこの暮らしで本当にいいのか?(笑)」と・・
相手の視点で(前)
私事ですが・・
最近知り合いより子猫を頂いたのですが、
10日の昼前に外へ出てしまい、行方不明になってしまいました。
ずっと外に興味を持っていた子なので、何の未練もなく?行ってしまいました。
それからというもの、空き時間を使って捜索し続けています。
11日の午前4時頃に一瞬姿を見る事ができたのですが、また見失ってしまいました。
それでも、半日以上たっても家の近所に留まっている事が分かり、希望の光が・・
できることをあれやこれやしながら、捜索を続けました。
こんな捕獲器もレンタルして、家の近所に設置したりしました。
こういった時には、介護職の能力発揮?です☆
子猫の視点をアセスメントし、行動を予測し、行方不明後の状況を加味しながら対策を講じます。
なんちゃって。。。
近所にいる可能性がある
雨続きで動きがあまりとれない
(水分摂取はできそうなので一安心)
腹がへっている
家に住んでいた体感や、匂いが残っているのは分かるハズ・・
夜間に行動
首輪の鈴の音で動けば分かる
人のスピードで捕まえる事は困難
そこから考え、次の手をうちました。
夜になったら
玄関の扉を少し開けたままにして
外から中へ続く撒き餌をセット
その先の部屋の中にごはんをたくさん置いておく
しばらく使っていた匂いの残っているカゴも設置
隣の部屋で「果報は寝て待て」とつぶやきながら待つ(笑)
短いなりにも、生きてきた「体感」「実感」を基にした、おびき寄せ作戦を開始です。
あのすばしっこさは、捕まえにくいですからね。汗
さて、どうなる事やら・・
次回の15日のブログに続きます~
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
「もともとノラの子だし、外に行きたがっていた子だし、外でのびのびやってるのかなぁ~」
大逆転の痴呆ケアのP242のこの言葉がよぎるんですよね↓↓
「囲われ、餌を与えられ、他の動物との接点もなく~
他の動物に襲われる事はなく、食うものに困る事もない快適な暮らしが保障されている。
しかし、そこには本来のゾウやライオンの姿はどこにもない~
生きるために闘う躍動的な姿はみられない。」
おっと”今回のケース”では危険な視点ですね。
うん・危険危険。
飼い猫を、ケニアの国立公園型で育てる事はできませんもんね。笑
醍醐味
【醍醐味】
物事の本当のおもしろさ。深い味わい。
利用者さんとの関わりの中で、
「うまくいった!」
「やった!」
という場面に出くわすと、テンションがあがります♪
それもこの仕事の醍醐味の一つだと思います。
その一例として、排泄ケアのこんな場面があります。
残念ながら認知症の進行により、うまく排泄ができなくなる事があったりします。
うまく排泄できないという事は、尿や便がいつのまにかオムツ(リハビリパンツやパット)に出てしまっているという事です。
2,3時間ごとにトイレ誘導させて頂き、トイレに座る介助をさせて頂くのですが、
”出てしまっている排泄物を吸収しているモノ”を新しく変えさせて頂く、
”後処理”的なケアになっている割合が多かったりします。
排尿も排便もずっとトイレで出してきた訳ですし、どんな状態になろうとも、トイレで出せるという事は
人としての「尊厳」に関わる部分です。
排便がオムツの中で・・・となると、本人も職員も結構大変な状況となります。
これをなんとかできないか・・
という事で、現場では「どうやったらトイレで出せるか?」を目指し、
あれやこれや五感を活かし感じたり・タイミングやサイクルを測り、アプローチをしています。
成功率はまだ3割?にもみたないですが、
タイミングを合わせれたり、うまくアプローチできると、
”トイレに座って排便”
ができたりします。
「やった!!」
「よかったね」
と内心ガッツポーズだったりします。
そんな時は「ご本人のために仕事ができてよかった」
と思うと同時に、この仕事の奥深さと、楽しさを感じる瞬間であったりします。
その方を知り、その方のために還せるように感じ・考え続け、
色々な場面でこの仕事の醍醐味を味わっていけたらと思います。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治