つかない支援 (和田行男)

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 Published by 和田 行男

 

毎日30回は外に出られていた

職員に「いこ」と声掛け手を引っ張ること度々

入居されてから10000回近くは外に出られたかな。

 

昨年末に家族と話し合い

外に出ても「職員がつかない」ことに合意できた。

 

その理由は

婆さんにとって職員がつくとはつけられるであり

つけられたら逃げるとなり

信号を無視して大通りを渡ってしまったことがあったこと。

もうひとつは、施設周りの景色を憶えられたようで

ひとりで出かけても戻ってこられるようになったからだ。

 

そうは言っても全く放置してつかないわけではなく

見極めてつかないということだ。

 

事業者と職員と家族

そして地域住民の人たちの反発がなければこその「ひとり歩き」の実現である。

 

今日も職員が誰もついていない「ひとり歩き」をしていたが

施設の玄関先から職員が声をかけ手招きすると

それを見て満面の笑顔で応え

小走りで施設に戻っていった。

 

窓から出る

ベランダを乗り越えて出る

柵をかいくぐり乗り越え

貯水槽の下をほふく前進してまで敷地内から出る

狭い狭い建物の間でも前に進み

どっからでも出ていた・出ようとした彼女の姿はもう今はない

 

何が功を奏したかはわからないが

四六時中施錠して閉じ込める道を選ばず

ひたすら付き添った職員達の熱意は

彼女にとって僕らへの信頼感につながっているのではないだろうか

 

きっと彼女が一歩も外に出られなくなったとき

哀しめる職員達であろう

 

その日は確実にくる

無理に閉じ込めなくても必ずや一人では出られなくなる日がくるのだ

 

自分の意思を行動に移せるってステキなこと

ステキなことだと思えている職員達であればこその「つきそわない支援」である

 

2013年04月03日 Category:和田行男の「波の女」とともに

「年度末最終日」の「有終の美?」

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平成24年度の最終日、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしたでしょうか。

 

正月に続いて、新年度の始まりは新たな思いを抱きながらのスタートになる訳ですが、それを迎えるにあたって、3月の月末の今日は、 大晦日みたいな位置づけになるのでしょうか。

 なんとなく区切りである一日という心持ちでどのように過ごすか考えていたのですが、午後より天気が回復したので突発的に桜を見に行く事になりました。1階では2班に分けて桜を見にいく事になり、桜並木のある公園へ出かけました。

お出かけ前には、前回の轍を踏んでスタッフの小林さんが、入居者さんの身なりをしっかり整えて出発していきました。サスガです。

 

自分は1班が帰ってきてから2班目で出ましたが、写真の通り素敵な景色と入居者さん達の姿がそこにありました。 入居者の皆様方は「わぁ~綺麗!!」などと景色を楽しまれ、桜の中を進んでいました。

 

そんな流れで夕飯も済み、穏やかに夜の時間が過ぎていきました。

 

 

ところが、これで終わっていくのが滝子通一丁目福祉施設ではありません。

 

19時45分くらいから、2階より内線が入り、「Kさん1階にいますか?」「来ていませんよ」とスタッフ河村君とのやり取りが耳に入る・・・

お出かけしちゃったのか???

外は真っ暗、それに今日の夜は冷えていきているというのに・・・

 

という訳で年度末最終日の夜にして、お出かけされる方が出て、捜索開始となりました。

それも指示命令系統はバラバラ、皆があせってバラバラと施設近隣の捜索に出る有様。。。

 

結果としては、1時間後に警察から連絡が入り、保護しているということで一件落着になりました。

 

今回の捜索体制は、施設に出勤のスタッフに加え、休みのスタッフも迅速に捜索に加わり、22名の全スタッフ中11名で捜索を行いました。

やらかした事はお粗末ながらも、波の女の協力体制は自画自賛したいところです。

その皆の思いや行動が身を結んだのかどうかは別にして、無事元気に戻られて良かったです。

今後も自宅への思いを大切にして頂きながらも、ホームでの暮らしの質向上に努めますのでよろしくお願い致します。

 

夕食後は片付けをされる方、入浴される方、就寝準備をされる方、トイレ介助等々、ドタバタしている時間帯ではありますが、遅番が帰って夜勤者1人になる時間までは玄関から自由に出入りできますので、その合間を縫って、出られたようです。

今回はチャイムの不具合が起こった可能性もありますが、ひと時も気を抜くことができないのが私たちの仕事です。

 

それでも、「鍵をかけたほうが・・・」とならないのがウチのいい所なのでしょう。

 

年度末最終日の夜に起こったドタバタ劇は、新年度を迎えるにあたって「いつ・どこで・何が起きるか分からない」という認識をいっそう強く考えさせられる機会となりました。

 

安心・安楽・安全とはいかない「人が生きる」ということを追求することの素敵さと、危険さを理解しつつ、新年度の挑みを仲間全体でしていきたいと思います。

 

戻られたKさんに、「調子はどうですか?」と伺うと、

「元気です!!」と満足気な様子。

職員の目がない一人お出かけって、脳や身体を使ってワクワクドキドキなんでしょうか。笑

 

「有終の美」 ー 物事をやりとおし、最後をりっぱにしあげること。

Kさん、自宅に戻ることはできなかったですが、年度末に職員の気を引き締めあげて頂きありがとうございます。

 

Published by 井

 

 

 

 

 

2013年04月01日 Category:スタッフ日誌

❀開花❀

Published by sato

 

こんにちは。『開花宣言発表』を『開花支援発表』と言い間違え、波の女に洗脳?されている佐藤です。明日から4月に入りますね。おかげ様で滝子通一丁目福祉施設も2年目を迎えます。

名古屋は早いもので桜が満開を過ぎ散り始めています。秋田県出身の私としては、3月の下旬は雪解けの所々から顔を出すフキノトウを見て、採って、食べて春を味わうころです。

もちろん名古屋で、歩いていてフキノトウを見かけることはありません(苦笑)

雪国だからこそ春が待ち遠しいのですが、クラブ滝子の御利用者から『桜が咲いたね~!』『花見に行って、醤油の香ばしい匂いがたまらんわな。』(←花より団子笑)と桜を楽しみにされているのが共通項であると感じています。

 

1月の下旬から利用開始されたAさん。

生い立ちからの影響があるようで、娘ナミコさん(仮名)への執着が強い。

認知症を患い、県外から引っ越してきて1年未満ということもあり、執着は増して

どこへ行くにも、ナミコさんがいないと不安。トイレへもついていく。姿が見えなくなると『ナミコ!ナミコ!』と叫んで、思い通りにならないと『恐ろしい!助けて下さい!』等々なんだかんだと我を貫くAさんにナミコさんも同居家族も振り回されへとへと・・・。と。

暫くは、訪問利用し、スタッフとの関係構築をしていました。

3月に入り、事情により急遽、通い・宿泊を利用。

 

他利用者と初対面の挨拶、スタッフが仲介にはいりながら

『初めまして~Aと言います。』『おきれいなこと!』などなど会話が弾む。

その後も、料理や片づけ、洗濯物など周囲の動きに乗ろうとするではありませんか!!

 

夜は『こんな大きな所で眠れません。恐ろしい。』と話すため『申し訳ないのですが、狭い部屋しかないのでそこで休みましょうか?』と居室へお誘いをする。『いいです、いいです。充分です。』と。

翌日からも、買い物は他利用者Bさんと。横にならんで会話するときもあれば、A

さんが前でBさんが後ろ。

Aさん『私の後ろを歩いてくれると安心するわ~。』

Bさん『お婆ちゃん、背中丸めないで伸ばして歩くといいのよ!』

Aさん『本当だね!』

二人背筋を伸ばして歩く。

Bさんは、1人で歩くと猫背で下ばかりを向いて歩く方。

○○みて我がふり直す、相乗効果です。

 

 

Aさんの様子をナミコさんへ伝えると、家では家事もなにも全くしない母が?

驚かれる。

社会性や協調性が、母にあるなんて!と。

自宅を訪問している時とは明らかに違う顔をされていた。眩しいくらいキラキラされている。

Aさん開花!

 

介護保険法のなりたち、

高齢社会を家族だけで抱え込むのではなく社会全体で支えよう。

 

波の女の運営方針

自分のことは自分でできるように

お互いに助け合って

社会と繋がって

 

シンプルなことだけど、大切。

『認知症』や『障害』がくっつくことで省かれがちですが、キホンはココ!

2年目もさらに上を目指して、輪を広げて「開花支援宣言!」

Published by  佐藤

 

2013年03月31日 Category:スタッフ日誌

一年を振り返って

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桜が咲き、本格的な春がやってきました。ぽかぽか陽気で過ごしやすいですね。
こんにちは、GH1階勤務の河村です。


今回は、1年を振り返ってちょっと思い出話をしてみたいと思います。
春は始まりの季節、去年の今頃、私は新社会人となりました。
介護と言う世界に何も知らずに飛び込んで、この1年沢山色んな事があったように思います。最初は何をするにも怖くて、緊張して・・・。
目を背けたくなるような現実の壁に直面したりして、「介護は自分には向いてない。」と思うこともありました。
それでも、ここまでやってこられたのは、困った時に支え合い、励まし合うスタッフの連携があったから。
そして何より、入居者さんや利用者さんのとびきりの笑顔があったからのように思います。

今でも鮮明に思い出せるエピソード、小規模多機能で初めての夜勤を経験した時。
不安な気持ちの利用者さんに寄り添い、手を握ってお話しした時、
「あなたは優しいねぇ・・すごく気持ちが伝わってくるよ。嬉しい、ありがとうね。」と言われた時。
こんな自分でも、人を支えることが出来たんだと初めて実感しました。
ちっぽけで弱い自分だけど、この気持ちだけはいつまでも忘れずに、この仕事を続けていきたいと思いました。




いつまでもこんな笑顔があふれるように、支え続けていきたいですね。


Published by 河村

2013年03月31日 Category:スタッフ日誌

お花が大好きなKさん

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こんにちは。
2Fスタッフの中尾です。
お花が大好きなKさん、お買い物途中に綺麗に咲いた花を植えているご近所さんで思わず「きれいだね~」との一言。
その後も何度か足を止め、「きれいだ、きれいだ」とにっこりしていました。
「お花好きですか?」
と聞くとうなずき、笑っていました。

ちょうど施設のプランターが空いていたのを思いだし、お花を一緒に植えることにしました。
好きな色や種類のお花を選びに行き、買ってきてたくさんのプランターに植えました。





スコップを使い、きれいに並べていきました。
出来上がって、
「もう1株たりないね。まあいっか…」とつぶやくKさん。
もっと詰めて植えたかった様子。
だけど…



満足そうです\(^o^)/





Kさんのおかげでキレイなお花がたくさん。
施設が華やかになりました☆


Published by中尾


2013年03月20日 Category:スタッフ日誌

「開花宣言」「開花支援」

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「波の女」病だろうか・・・

先日の朝、立ち話をスタッフとしていると、「そう言えば開花支援でましたねぇ~」

「開花支援???」

「もしかして開花宣言?」

「あっ そうそう」笑

 

名古屋では18日に開花宣言が発表された。

昨日は好天に恵まれ、ウチの小規模多機能では突発的に「皆で花見に行こう~」となり

名古屋市農業センターへお出かけとなった。

日常生活や非日常生活を大切にするという「生活支援」を方針とする「波の女」

 

これはこれで大切なことでありますが、今日、各階をまわってみると・・

あれ?

 

あれあれ?

 

あらまぁ・・

 

・・・

 

こうでなくちゃね。

 

 

「波の女」は入居者さん達の力を発揮して頂き、買い物に行ったり、食事を作ったり、外食に行ったり、おでかけしたり、掃除をしたり、互いに協力し合って作業をしたりと「いいですね」という声が聞かれることがある。

一見、生活の形は整っているように見えるのだが、今日の朝の様子をみると、「まだまだ未熟だなぁ」「頑張らねば」と思いました。

 

その日、天気が良ければどんどん干したり、リネンチェック表に基づき最低でも3、4日に1回は可能な限り入居者さんと共に干すようにしていますので、万年床とはならないかと思いますが、朝起きて舞い散るハウスダストが布団の上に降り積もり、そこで寝るのは良くないし、敷きっぱなしだとダニやカビが増える元になる。

(そういや自分もフローリングの上に敷きっぱなしだった時(1週間か10日ほど)、布団をめくったらカビが布団の裏やフローリングに・・ということも過去にあったなぁ・・)

 

それもありますが、認知症という状態にあると、日時の感覚が鈍くなることが一般的なので、朝起きて「カーテンを開け」「布団をたたみ」「着替え」「洗面で鏡を見て」「歯を磨き」「顔を洗い」「髪を整え」というスタートを始めれるように支援することで、1日の始まりを体感的に感じ、暮らしにメリハリをつけていくという方針がある。

 

2年目を迎えようとしている今、この暮らしの基本を丁寧に実践できるように振り返っていかねばならないと感じました。

 

別の階に行くと、今日は5人でお出かけをするということで準備をしていた。

ご本人達の希望で覚王山へ遊びに行くということだった。

(昨日までは栄に行くと言ってたのになぁ)

バスと地下鉄を乗り継ぎ、覚王山で御飯を食べてくるという。

 

そこで一人に目がいく。

外出用に着替えてはいるものの、髪はベタベタのはねはね。口の周りには食事の後が。ヒゲは伸びている。おまけに口臭も・・・

 

スタッフに聞く。

「今日の朝、社会に出る(施設へ来る)ために何をしてきましたかぁ?」

 

そもそも何十年も朝起きてから社会に出るための「身だしなみ」をされてこられた方々。

その人が歳を重ねる中で自分の身に降りかかった災い。病気。

そのせいで、当たり前にやれていたことが、できなくなる。

そして不本意ながらたどり着いた施設。出会う支援者。

 

今の現状を目指して生きてきたわけでも、目指してきたわけでもないでしょうに。

そこで私たちが「できる」「取り戻す」ことができるように支援していくことが求められる。

 

今一度、「人はどのように暮らしているのか」ということを、「自分自身の暮らし」と照らし合わせたり、ご本人達の今までの暮らしぶりの情報を集めながら、丁寧に積み上げていかなければならないと思いました。

 

「できるようになりました!」「がんばっています!」

スタッフから支援力向上による「開花宣言」を聞ける日は遠くないはず。

スタッフも仕事もプライベートでも「開花宣言」をしてほしいものです。

それができるように「開花支援」をしていかねばと思いました。

 

Published by井

2013年03月20日 Category:スタッフ日誌

「サービス提供拒否」の現状

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先日、小牧市の地域包括支援センター合同の研修会に呼んで頂きました。

前回のブログ「仲間からのメッセージ」でコメントを頂いております。ありがとうございます。

 

私は小牧市民であり、一市民として、自分の住む地域も認知症対応学区になっていってほしいと切に願っていますが、その一助になればと講師を受けました。もちろん名古屋、いや全国的にも、役員の和田の言う認知症対応国家を目指していく必要があると思いますが。

 

今回の研修の対象は市内の地域包括スタッフ、介護支援専門員、病院関係者等にご参加頂き、とても心地いい研修の時間でした。

休日ではありましたが、皆とともに有意義な時間を過ごせたことに心より感謝致します。

 

さて、それはそうとして、本日の研修の質問の中で、グループホームに利用者を紹介しようとしたところ「男性利用者を受入れてもらえない(家事ができないから)」「暴言・暴力があり断られた」等で「どこが受け皿はありませんか?」という話がいくつか出ました。

??? 介護保険事業者が要介護状態にある方の受け入れ拒否をあちらこちらでしている現状に、税金・介護保険料を収める一市民として、又は専門職として複雑な気持ちになりました。

 

そもそも、


第十条(提供拒否の禁止)
指定認知症対応型共同生活介護事業者は、正当な理
由なく指定認知症対応型共同生活介護の提供を拒んで
はならない。

 

第十条の解釈として、
基準第10条は、指定認知症対応型共同生活介護事
業者は、原則として、利用申込に対しては応じなけれ
ばならないことを規定したものであり、特に、要介護
度や所得の多寡を理由にサービスの提供を拒否するこ
とを禁止するものである。提供を拒むことのできる正
当な理由がある場合とは、①当該事業所の現員からは
利用申込に応じきれない場合、②利用申込者の居住地
が当該事業所の通常の事業の実施地域外である場合、
その他利用申込者に対し自ら適切な指定認知症対応型
共同生活介護を提供することが困難な場合である。


(サービス提供困難時の対応)
指定認知症対応型共同生活介護事業者は、基準第
10条の正当な理由により、利用申込者に対し自ら適
切な指定認知症対応型共同生活介護を提供することが
困難であると認めた場合には、基準第11条の規定に
より、当該利用申込者に係る居宅介護支援事業者への
連絡、適当な他の指定認知症対応型共同生活介護事業
者等の紹介その他の必要な措置を速やかに講じなけれ
ばならないものである。

 

とあり、「男性は家事ができないから」という事が、この文中の「・・利用申込者に対し自ら適切な指定認知症対応型共同生活介護を提供することが困難な場合・・」に該当すると言えるのだろうか・・・

 

今までの暮らしぶりはあると思いますが、男性であれど、これからできるようになるという可能性を最初から閉ざしてしまうことがどうなのかということもありますし、そもそも専門職集団として、困っている市民に応える姿勢はどうなのか?と疑問に思ってしまいます。

 

長い間税金を収め、介護保険料だって収めている本人や家族が、いざ困った事になり、制度のお世話になろうと勇気を出してたどり着いた先で「難しいですね」「無理です」で済ませてもいいのだろうか?

 

100歩譲って、様々な事情によりお断りするに至ったとしても、「提供困難時の対応」にあるように、担当ケアマネージャへのお断りの連絡で終了ではなく、他の受け入れ可能なグループホームを探したり(実際、市内で受け入れOkなところはあります)なんらかの対応により、誠意をケアマネにもご家族にも見せていかなければならないと思うのですが・・・

そのような姿勢を見せていかなければ、いつまでたっても介護の専門性を認めてもらえないのではないでしょうか。

 

「認知症対応型共同生活介護」であるグループホームですので、「認知症に対応できる」というスキルを持っているという事に加え、少人数とはいえ「共同生活」がくっつくので、場合によっては今のホーム内の入居者の状況には難しいという事も理解できますが、せめて「断り方」の姿勢には留意しなければと思うのです。

 

ケアマネージャーさんは、各事業所の特徴等を仕入れる情報網が必要ですし、グループホーム同士も互いの繋がりや情報交換をして、それぞれの「受け皿」になれる事業所の情報を持っていることも大切なのではないでしょうか。

とりあえず、市内の事業所の集まる機会があるとのことでしたので、互いのホームの受け入れ基準等の確認をお勧めしたところです。

 

ちなみに、「サービス提供拒否」側からではなく、「どういう人が利用対象となるのか?」側からみると、


要介護者(介護予防認知症対応型共同生活介護は要支援2の者)であって
認知症の状況にある者のうち、少人数による共同生活を営むことに支障がな
い者に提供する。
なお、入居に際しては、主治医の診断書等により当該入居申込者が認知症
の状態にある者であることを確認する必要がある。
○基準第94条、予防基準第74条

 

とある。

 

この「少人数による共同生活を営むことに支障がない者」という言葉に甘んじるのも、市民のためになんとかしようとする姿勢を見せるのも、それぞれの事業所任せではありますが、目の前で困っている方々に対する姿勢を、今一度自分の事業所でも振り返っていかなければいけないと研修やこのブログにて再確認させて頂く機会となりました。

 

「専門職」として、「なんとかしようとする姿勢」を持ち続けていきたいものです。

 

Published by 井

 

 

2013年03月17日 Category:スタッフ日誌

仲間からメッセージを頂きました☆

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今日は小牧の研修会場で久しぶりに井さんのお顔を拝見しました。
楽しい有意義な時間はアット言う間に過ぎてしまいました。
波の女のファンとしましてはブログ等で見慣れたそちらのグループホームの微笑ましい生活のシーンがとても身近に感じる研修でした。
私の勤めるグループホームも開設して6年目を迎えます。沢山の出会いと別れを経験しながら職員もずいぶん成長しました。疾患に伴う周辺症状も少々のことでは驚きません。男性は入居させないなんてもちろん!言いませんよ(^-^)
いつも波の女のブログに元気をいただいています。そちらで生活されている方々がお幸せなように、私達の元へ来てくださった方々も幸せに暮らしていただきたいと思います。人生最後のステージが一番幸せな時となるようにお手伝いさせていただく素敵なお仕事ですよね。今日は研修を通し改めてそのことを思いました。
またボランティアで参加させていただく機会がありましたら是非お声がけ下さい。

小牧市 Aさん

 

ありがとうございます。

お久しぶりにお会いできて嬉しかったです。

開設時にはお世話になしました。

これからも、仲間として一緒に業界を盛り上げていきましょうね☆

 

 

2013年03月16日 Category:仲間からのメッセージ

「大逆転」のススメ Vol.10

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『汚くても死にはしないが・・・・・・・』

 

掃除をしなくたって生きていける。

汚くたって死にはしない。

だから、婆さんたちが掃除をしようという気持ちにまで職員がもっていくのは難しい。

食らうために必要な調理・買物のようにはいかないのだ。

しかも、婆さん自身がちょっとでも心身の状態が悪いと感じていると、なおさら難しい。

掃除は生きていくために必要不可欠なことではないが、その分だけ行う機会が少なく、「やらなくなるとやれなくなる」ことにつながりやすいことを知っておくべきだ。

それは、洗濯も、整理整頓も、入浴も、おしゃれも同じ。

そこが飯を食うこととは違うのだ。

「大逆転の痴呆ケア」和田行男著 中央法規出版 P31~32より抜粋

 

『生活に無縁の「プログラム」とは違う』

 

僕らは専門職であり、その人の「生活力」を維持・回復することを目指している。

可能な限り長く自立した生活を営むことができるように支援することを大切にしているだけなのである。

決してできないことを無理にさせたり、生活に不要な特殊なことをやらせているのではない。

また、それが目的でもない。

むしろそれを言うのなら、婆さんたちが自分の力を使って生きる姿を奪ってしまって、レクリエーション、アクティビティプログラム、リハビリテーションなどの美語のもと、生活とは無縁の決められたプログラムを一方的にやらせているほうがむごいことであり、虐待ではないか。

「大逆転の痴呆ケア」和田行男著 中央法規出版 P33~34より一部抜粋

 

今日は3階小規模勤務でした。

和田さんの言う通り、掃除をしようという気持ちにまで職員がもっていくのは難しかった。

滝子の施設がオープンした頃は椅子をどけたり、テーブルに差し込む程度で掃除を促していたのですが、どうも入居者の気持ちを動かすのが弱い。

そこである時から見た目に掃除をしている感を出すために、掃除道具を用意するだけではなく、テーブルの上に椅子を上げ、そのテーブルごとリビングの隅に寄せ広いスペースを作り掃除をするようにした。

するとどうだろう・・・参加率、参加意欲が格段に向上するではありませんか。

それから、掃除をする時は声かけや、道具を目にとまるように置いておいたりすることに加え、より視覚的に「掃除をしますよ」と訴え掛ける

大掃除もどきのテーブル移動や椅子上げ方式を心がけるようにしています。

これは学生時代の教室の掃除時間をイメージして頂ければ分かりやすいと思います。

掃除をする以外の何者でもないという時間、空間、意識のもっていき方です。

 

で、本日はあまり派手に掃除をすることのなかった3階でいざトライ!!

3階の小規模多機能型居宅介護は1、2階のグループホームと違って、リビングの横に大きな食事テーブルを置ける畳スペースがあるので、椅子もテーブルも全部リビングから出してしまい、何もない床スペースで掃除開始~!!

掃き掃除、掃除機かけ、床拭きと分担すると、皆ホウキで掃く掃く、雑巾で床を拭く拭く。

 皆で取り組むと、短時間で綺麗になってしまったので、その勢いで次は廊下に皆でなだれ込む。

 みよ。この躍動感、一体感!笑

 

なかなか群れにならないと感じている(主観)小規模の利用者さん達が、施設の中でこれほどの動きを見せたのは初?久しぶり?のことではなかっただろうか。

感情の起伏がある利用者さんも自ら「ありがとうね~」「こんなに綺麗にしてもらって」(自分の家だと思っていらっしゃるようだ)と笑顔。

そして声かけに快く反応され掃除に参加。

 

 

掃除に疲れ座り出した方、歩行不安定で立っての掃除が難しい方は、別の仕事がやってきます。

椅子の座面、背もたれの消毒拭き掃除です。

次から次へと、全ての椅子が代わる代わる運ばれてきます。

 

そして、食事テーブル、椅子を元の位置にセットし直した後は、テーブルやクロスの消毒拭き掃除です。

 

清掃終了後は皆でスイカタイム!笑

皆で目的を共有し、共に活動した後のスイカは美味しいんだなぁ~

 

掃除は、掃除スペースを作り出し、そこに掃除をやりませんかぁ~と勢いのある風を吹かせ、皆で声を掛け合いながら行っていると自然と一体感が芽生えてくるのではないかと思っています。

達成感や心地よい?疲労感。一体感。掃除は宝です☆

掃除は派手に!が分かりやすいですね☆

 

「年末の大掃除だね」と利用者の声にこう返す。

「いえいえ、これは毎日やっていきましょう!!」

「えぇ~~」と悲鳴が。笑

 

Published by 井

 

 

 

 

 

 

 

 

2013年03月12日 Category:大逆転のススメ

次のステップへ☆

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本日は久しぶりのグループホーム2階勤務。

状況把握はしているものの、勤務で入るのは1ケ月以上ぶりか。

K様も病院から入居され1ケ月ちょっと。

どのような変化があるのか。

 

自分が知る限りK様の買い物はいつでも車椅子に乗れるように車椅子を押しながらの市場往復。

そして市場内では依然、他の入居者も含め、べったり職員の付き添いが目についていた。

 

さて、そろそろ次にステップに移せるかどうか見極めねば。

 

本日出勤のスタッフに聞くと、車椅子を押してはいるが乗ってはいないとのこと。

この情報と、階段での動き、降りてから玄関までの歩行姿勢、バランス。

これなら行けると判断し、行きは手押し車にて歩行の様子を見る。

道中の花を見て、「きれいだな」と話すゆとりもある。

(一番後ろの方)

 

前の方との距離、スピードを合わせる調整力、交差点での左右の注意力等々しっかりしている。

 

市場に到着し、買い物の動きも次のステップに挑む。

 

本日はK様を含む3名。

買い出しリストを男性利用者に渡し、財布はK様に委ね、荷物持ちをもう一人の女性に依頼する。

自分はこの3名の組み合わせは初めてだったが、この中でのリーダーシップを男性利用者に任すことにした。

「Sさん、他の二人に声をかけながら、ご自分達で買い物をお願いします」

 

あとは、離れて様子を伺う。

いつもは、職員に連れられている感のある2階入居者の方とスタッフの動き。

そろそろ、「スタッフ抜き」で、「入居者が主体となる買い物の風景」を2階も定着させねばと思っていた。

(1階は単独で買い物できる方がみえる)

男性が店まで先導し、他入居者に声をかけ、野菜を選んでもらっている。

支払いはK様。 出足好調☆

 

遠くから見守る。

 

次は魚屋に皆を誘導する男性利用者。

「エビを18匹」とリストに書いてあるものを店員に伝える。

ふとみると、K様は男性の上着の後ろを掴んでいる。

不安定で掴んでいる訳ではなさそうだ。

男性入居者を頼り、寄り添っているようだった。

 

魚屋では協力して支払いをしているようだ。

この時だけ近づき写真撮影。またすぐに姿を消す。

 

 

まだまだ買い物途中で職員の声が良く聞こえたり、誘導している姿をまだ多く見かけるが、目指すは入居者さんだけで買い物できる姿だ。

もちろん、「有する能力に応じて」ということで、ご一緒する入居者さんの状態に合わせてなので、全ての方にできる訳ではないが。

ただ、うまく動けない方への声かけを、動ける入居者さんがして頂く互いに助け合っての動きが出れば、職員の出番が減るし、職員に連れられての買い出しから、自分達の力で行う買い出しへと意識や雰囲気が変化していくことになる。

 

帰りの声かけはこちらで行い、先に店を出て、施設に戻る方向を理解しているか建物の影に隠れて見る。

方向もばっちり。日々の買い物が定着しているようだ。

 

帰りの途中までは手押し車にて進むK様。

途中から他の方に手押し車を渡し、K様は一人で傘をつきながら歩きだした。。。

さあ、ここから次のステップへ2階の入居者もスタッフも挑むことにしたいと思う。

いつになく、明るい表情のK様だった。

 

Published by 井

 

 

 

 

 

2013年03月11日 Category:スタッフ日誌