「入居者支援」並びに「店主支援」
米屋の一角。正月の準備をする時期ですね。
ある店(米屋ではありません)での会話。
職員「いくらですか?」
店主「658円かな?・・」
職員「736円になりませんか?」
店主「・・・あ そうだね」
店主「今日は何日だったっけ?(領収書)」
職員「今日は12月2日ですよ」
店主「そうだっけ?」
あるお店の店主とスタッフとのやり取り。
「?」が多かった今日の場面。
以前は、「おばあちゃん出て行ったよ!」と教えて頂く事もあった。
一時的なものなのか、進行性なのか・・・
忍び寄る認知症の影を感じました。
認知症の入居者と、認知症(かもしれない)の店主とのやりとりだと、お金の受け渡しや購入品の間違いが発生する可能性があります。
入居者の支援を行うと同時に、店主の支援も視野に入れておく必要を感じた今日の出来事。
職員「おかあさん何歳になられた?」
店主「80・・・・ 昭和6年生まれだでね」
職員「若く見えますね。達者で羨ましい。頑張って下さいね」
フォローも必要です。
でも、認知症介護のプロとして早期発見、早期治療・対応に結びつけるべきかも知れません。
もう少しアセスメントして、必要に応じてアプローチしてみようかと思います。
誰にでも訪れる可能性のある「認知症」
恐れるばかりではなく、「認知症」を理解し受け入れ、支え合える人間環境の構築が、これからの社会には必要なのだと思います。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
「オススメは何かしら?」いつもの風景。
自らの記憶障害に対応する術 「消し込み」
「介護の専門性」考⑧
⑦の続き
「介護」に続くは「専門性」。
介護には知識や技術が必要だと思います。
ですが、それはある程度時間と共に身についていくものであると思うのです。
しかし、私は一定以上の知識や技術よりも、「熱意」「一生懸命」「追求」が大切だと思っています。
「目の前の方のために何とかしたい」という「姿勢」が必要なのではないでしょうか。
私達が対象として関わるのは「人」であります。
その時その時で体調や気分が変化していきます。
その結果、うまくいったりいかなかったり・・・
そんな時に一番必要とされるのが、その方に向かう「姿勢」なのだと思います。
「市民生活」「私達の暮らし」に近づけられるように。
仲間と協力し合いながら、どうしたらそれができるだろう・・・
そんなことを描きながら「挑む姿勢」
そんな専門職集団に触れた時、障害を持ち諦めるしかなかった残りの人生に、少しだけ希望の光が差すのかも知れません。
それを引き出せたとしたら、それこそが「介護の専門性」を発揮できたということになるのではないでしょうか。
それこそが、「介護の醍醐味」だと感じることができたら素敵ですよね。
⑨はあるのか分かりません(笑)
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
「俺を介護できるかい?」
深まる「秋」
名古屋の街路樹です。
クラブ滝子の利用者送迎の途中の風景です。
施設内に季節ごとのしつらえをしている所はどこにでもあります。
季節を施設の中に持ち込むという事でしょう。
でも、季節は自分自身で「体感」するのがいいと思うのです。
目や、耳や、においや、味や、感触で。
遠出をしなくても、身近に「季節」はたくさん訪れています。
前回のブログで、「体感」を意識して外出していた記事がありましたね。
その前日の訪問時に、散歩に希望があったので、季節を感じる場所で散歩しました。
そこに広がる風景は「秋」そのもの。
落ち葉を拾い集め、何かを作ろうということに。
只今、乾燥中。
何ができるか楽しみです☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
「チーム」風土
昨夜から本日に日付が変わる頃。
名古屋の栄近辺の繁華街のスナックに「和田行男」率いる「波の女」男性スタッフ陣が集まりました。
社長のみ紅一点で、素敵な存在感をかもし出していましたが、本当に男性だらけで・・・
でも、そんな違和感がないのが不思議です☆
「波の女」役員と面識のないスタッフとの顔合わせがきっかけでしたが、せっかくなので男性陣集まれ~という事になりました。
夜勤者等で参加できないスタッフもいましたが、大半は参加しました。
チームは仲良しグループと異なり、仕事をする専門職の集まりです。
その目的は、目の前の要介護の方々の暮らしを支えるためです。
そのためには「チーム力」がとても大切です。
チーム作りの第一歩は互を知る事。
そのために、共に食べたり飲んだりする事が入口であり、大切にしていきたい事でもあります。
今後も機会をみつけ飯を囲み、互を知り、尊重し合える風土を作っていきたいと思います。
「自分」を大切に
「仲間」を大切にしながら、
「入境者」「利用者」のために一生懸命尽力しながら、挑む姿勢を大切にできるようなチームを構築していきたいですね。
マイクを握る手は「和田」、中央の青年?は小規模スタッフ「菅原」です。
奥にも4、5人いるのですが見えないですね。
また機会がありましたら紹介させて頂きます。
*現在スタッフ募集中です。
気長に「波の女」で働きたいと思って頂ける方が見つかるまで待ちたいと思います。
よかったら「仲間」になりませんか?
一緒にやりませんか。
詳しくは「お知らせ」をご覧頂くか、直接お問い合わせ下さいませ。
施設携帯 0706410-7307
㈱波の女
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
「介護の専門性」考⑦
⑥の続き
今回は、「介護」の基本について触れたいと思います。
方向性としては前回までに述べた通りですが、それを追求するには、体調が整っていることが前提になります。
皆様ご存知の通り脱水と便秘、その他体の不調を可能な限り取り除く、先回りして手を打つことが必要です。
認知症という状態であれば尚更です。
このことがうまく整っていないと、「人が生きる姿」「市民として暮らす姿」「普通の暮らし」を目指すどころでなくなってしまいます。
とにかくあの手この手、手を変え品を替え、水分を促すことを意識する。
便秘に対しては、薬のコントロールも最低限必要な場合もありますが、可能な限り薬に頼らないアプローチを続けることも大切です。
とにかく体を動かす。 水分を小まめに取る。 適度な食物繊維の摂取。
当施設ではそれに合わせて、冷たいものを口にしない、オリゴ糖の摂取、ごぼう茶を飲む等のアプローチも行っています。
認知症の方が脱水や便秘になると、それはご本人も職員も大変で悪循環に陥ることがあります。
この2点のアプローチを積極的に行い、まずは体調を整えることを大切にしたいですね。
⑧へ続く
*本日のNHKスペシャルに「波の女」役員の和田が出ていましたね。
明日の21時からもNHKスペシャル“認知症800万人”時代「孤立する認知症高齢者」が放送されます。
関係者の皆様、学ばせて頂きましょう。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
本日の買い物の1コマ
「あんたどこにすんでるの?」(右側の市民の方)
「滝子にあるんだけど、ぼけた人と共同生活しててやんなっちゃう(苦笑)」(左側 グループホーム入居者さん)
「介助犬」に負けるな
本日夜に、「第5回昭和区医療連携の会」へ参加させて頂きました。
いくつか講演項目がありましたが、その中の特別講演で「介助犬知っていますか?」というものがありました。
介助犬:「病気や事故などで障害をもった方の生活の手助けをするために、特別な訓練を受け認定された犬です」とありました。
素敵なのはその目的で、自立と社会復帰を目指すこと。
その先に就労、そして納税者になってほしいと言われていました。
私達介護職も、障害をもっても自立した日常生活を営むことができるように支援をする立場であり、介助犬に負けている訳にはいきません。
介護職:「病気や事故などで障害をもった方の生活の手助けをするために、特別な訓練を受け認定された人」くらいの意気込みで頑張らなければいけませんね。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
「虐待」を考える
前々回のブログで、「虐待・身体拘束」の勉強会の記事をあげましたが、少し補足です。
家庭では色々な関係や事情があるにしても、介護現場では起こってはならないことですよね。
波の女のことでないにせよ、一緒に考えていかなければならない皆の課題だと思っています。
「残虐な待遇」の略であると言われる「虐待」とは何なのか。
調べていて一番しっくりくる表現がありました。
「立場の弱い者に対して、酷い取り扱いをすること」
「立場の弱い者」
これは子供であれ、大人であれ、高齢者であれ、人間関係の中で起こる力の差。
私達の業界においての要介護者の方は、「弱い」とは思いません。
しかし支援を受ける、支援が必要な状態であります。
スタッフからの言葉、アプローチ、環境設定に逆らう事は難しいでしょう。
その方々に「むごい事をする」ということです。
「むごいこと・・・」
身体的、精神的、経済的、状況的等の様々な状況があると思います。
第三者から見て「そりゃひどい」「それはないでしょ」「それは辛いでしょ」といったことでしょうか。
人権、尊厳、道徳、モラル・・色々と人として守り守られるべき権利を侵害、迫害されるといったことでしょうか。
「人として生きる姿」を目指すべき介護職が、他人の持つ権利を脅かすことはあってはならないと思います。
具体的には・・
・縛る、固定などして動けないようにする
・薬で気力や行動を押さえ込む
・部屋やフロアに鍵をかける
・他人の前で恥をかかされる(「おしっこ漏れたので替えましょう」と聞こえるように言うなど)
・たたく、どなる、叱る、睨む
・無視をする、放置する
・ナースコールの電源を切る
・食事、衣類、機会等々、選択肢を設けない
・オムツ交換に時間をかけすぎる(下半身の露出時間が長い)
・影や施設外で悪口を言う
私達の給料の基になるお金を支払ってもらっている方々に、むごい事をして返すことは許される事ではありませんよね。
お金をもらってむごいことをしてかえす・・・詐欺みたいなものですよね。
それは人の道を外れるということです。
今一度、自分自身と向かい合いながら、この仕事の大切さ、尊さを考えようではありませんか。
あるスタッフが言ってました。
「万が一自分がそのような事をすることがあったとしたら、この仕事を続けることはできないだろう」と。
重たいですが、それくらいの覚悟を決めて挑む仕事だと思います。
人の命・人生に関わる仕事なのですから。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
本日のあれこれ
本日午後のグループホーム2階は、予定外の部分大掃除となりました。
脱衣室の床、エアコンフィルター、換気扇掃除です。
皆で、あーだのこーだの言いながら綺麗さっぱり☆
掃除終了後、「さぁ、晩御飯何を作りましょうか?」と持ちかけると・・・・
「今日は疲れたから、出前をとりましょう!」と声が上がりました。
ごもっとも。 それで、釜飯になりました。
動いた後の御飯は美味しいことでしょう。
18時からは「人として生きる」を考える会にからめ、身体拘束・虐待の勉強会も合わせて実施しました。
波の女では、「人として生きる姿」を追求していく施設です。
一見真逆のこのではありますが、介護施設で働く職員のとして知っておく必要があります。
「例外3原則」に甘んじることなく、身体拘束や虐待とは無縁でありたいと思います。
そのためにも大切にしたい事がありあります。
・各々の職員が支援の方向性を理解すること。
・各々でストレスマネジメントをしっかり行う事。
・チームで苦労を分かち合う、声を出し合える風土がある事。
・組織として、職員のバックアップをする姿勢・体制がある事。
そんな事を確認しながら、高い志を抱いて、目指して挑んでいけるようディスカッションを行いました。
自分の意思とは裏腹に、要介護状態になってしまった方の尊厳を守る大切な方向性です。
皆で挑んでいきたいものですね。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
「介護の専門性」考⑥
⑤の続き
前回の⑤の最後の方で「ふつう」というキーワードをあげました。
それを具体的に表すと、先の「市民生活」で述べた通りです。
朝起きたら布団をたたみ、ねまきから日中の活動着に着替え、顔を洗い歯を磨き髪を整える。
調達しておいた食材を調理して朝ごはんを頂く。
もしくは喫茶店にモーニングに行く。
食後は食器を洗い、拭き、食器棚に戻す。
洗濯物を干し、掃除も行い1日の始まり。
今日は何をしよう。どこへ行こう。
とりあえず・・昼食の献立を考え、材料を買いに出るか、食べに出るか考える。
滝子の施設では、ご自身の力だけでは生活を組立にくくなる認知症の方々に職員がくっつくことで、このような「普通の暮らし」ができるように挑んでいる最中です。 まだまだうまくいかない事も多いですが・・・
このように、「人が普通に生きる」という感覚を大切にし、その姿の獲得に向けて支援することが「認知症介護」の醍醐味だと思います。
認知症の方の暮らしを想像した時に、病院での入院患者側のイメージを描くのか、私達の日常生活のイメージを描くのか・・・。
それは組織の方向性もありますが、支援をする職員次第でもあります。
そのイメージをした姿に近づけようと働きかけるのが私達の仕事なのですから。
「家出しちゃおうか・・」「でも先生に言ってからの方がいいわよ」
⑦へ続く
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
11月11日は何の日?
昨年のこの日ブログをUPしてから1年。
早いものです。
さて何の日でしょうか?
どのような目的で定められた日でしょうか?
よろしかったら調べてみて下さい。
そして、この日を意識して過ごしてみてはいかがでしょうか?
何かこの日にアクションしたいと昨年のブログで書き込みましたが、何も用意できませんでした。
すみません。 来年こそは・・・
ちなみに、ポッキーの日ではありません(笑)
「ちょと~ 何もないじゃない。 買い物行かなきゃ」
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治